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今度の「BlackWidow」「DeathAdder」「Kraken 7.1」は好みの色で光る。Razerの「Chroma」シリーズ3製品が10月31日に国内発売決定
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印刷2014/10/01 12:00

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今度の「BlackWidow」「DeathAdder」「Kraken 7.1」は好みの色で光る。Razerの「Chroma」シリーズ3製品が10月31日に国内発売決定

画像集#002のサムネイル/今度の「BlackWidow」「DeathAdder」「Kraken 7.1」は好みの色で光る。Razerの「Chroma」シリーズ3製品が10月31日に国内発売決定
 2014年10月1日,Razerの販売代理店であるMSYは,ゲーマー向けキーボード「Razer BlackWidow Chroma」(以下,BlackWidow Chroma)とマウス「Razer DeathAdder Chroma」(以下,DeathAdder Chroma),そしてヘッドセット「Razer Kraken 7.1 Chroma」(以下,Kraken 7.1 Chroma)の3製品を10月31日に国内発売すると発表した。
 いずれの製品も従来モデルをベースに,約1677万色の発光色や点灯パターンをカスタマイズできるイルミネーション機能「Razer Chroma」(以下,Chroma)を搭載してきたのが特徴だ。販売代理店想定売価は,BlackWidow Chromaが1万9800円,DeathAdder Chromaが6300円,Kraken 7.1 Chromaは1万2500円(いずれも税別)とされている。単純計算した税込価格は順に2万1384円,6804円,1万3500円だ。

 本稿では,事前に行われた製品発表会で披露された各製品の情報を,写真とともにレポートしよう。


BlackWidow Chroma


 まずはキーボードのBlackWidow Chromaからだが,同製品は,2014年4月に発売された「Razer BlackWidow Ultimate」の2014年モデル(以下,BlackWidow Ultimate 2014)をベースに,Chroma機能を組み込んだ製品である。なお,今回掲載している写真は英語配列モデルだが,日本語配列モデルも同時発売になるとのことだった。

BlackWidow Chroma
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全体のデザインは,歴代のBlackWidow Ultimateを踏襲している
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 全体のデザインやキーボードとしての仕様は,BlackWidow Ultimate 2014とまったく変わらない。全体はつや消し黒で塗装されており,キーの配列はオーソドックスな英語配列そのもの。メインキーの左側に,[m1]〜「m5」と書かれた「Macro Key」(マクロキー)が縦一列に並んでいる点や,本体右側面にUSB 2.0ポートとマイク入力,ヘッドフォン出力を備え,PC側のインタフェースを引き出せるようになっているのも,オリジナルのBlackWidow Ultimate 2014と同じだ。

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キーボードの左端には,5個のMacro Keyが並ぶ。特殊な追加キーはこれだけ
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右側面にはマイク入力およびヘッドフォン出力用の3.5mmミニピン端子とUSB 2.0ポートが並ぶ

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PCとの接続ケーブルは,USB×2,3.5mmミニピンのマイク端子とヘッドフォン端子の計4本
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ずっしりと重い本体の底面には,高さ調節用のスタンドが後端より左右端にあるだけ

 ベースとなったBlackWidow Ultimate 2014と同じく,BlackWidow ChromaはメカニカルキースイッチとしてRazer独自の「Razer Green Switch」を採用している。このスイッチは,いわゆる“Cherry青軸”こと「Cherry MX Blue」と極めてよく似たもので,打鍵感もほとんど変わらない(関連記事)。

これはBlackWidow Ultimate 2014のLED付きキースイッチ。BlackWidow ChromaはこれがカラーLEDに置き換わっている
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 BlackWidow Ultimate 2014との違いは,キースイッチに組み込まれたLEDが,冒頭でも紹介したとおり,約1677万色に対応することだ。統合ソフトウェア「Razer Synapse」に用意された「LIGHTING」メニューから,光らせ方を調整できる。
 具体的な選択肢は,明滅を繰り返す「Breathing」と,キーごとに光る色を設定できる「Custom」,押したキーだけを短時間光らせる「Reactive」,時間経過に合わせて色を順繰りに切り替えていく「Spectrum Cycling」,特定の色で点灯させる「Static」,そして波打つように横方向へ色が流れる「Wave」の5つだ。

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Razer SynapseのLIGHTINGメニュー。発光パターンは「EFFECT」プルダウンメニューから選択できる

 下に示したムービーは,発光パターンの中から,WaveとReactiveの光り方を撮影したものとなる。


 また,Customを選ぶと,キーごとに色を変えられるようになる。特定のゲームで使うキーだけ光らせるといった場合は,これを使うことになるわけだ。
 ただし,EFFECTのプルダウンメニューにあることからも分かるとおり,CUSTOMの設定内容と,他の発光パターンを組み合わせることはできない。この点は注意が必要だろう。

Customを選ぶと,キーの1個1個に色を設定できるようになる(左)。光らせたい色を選んで,対象となるキーをクリックするだけと設定は簡単だ(右)
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Custom設定でキーごとに色変えた例。ゲームで使うキーだけを光らせると,暗い室内でのプレイでは意外に役立つだろう。ただ,Reactiveなどと組み合わせたらもっと映えると思うのだが,そういうことはできなかった
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あらかじめゲーム別に作られたテンプレートも用意されている
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 さらに,Razer Synapseには標準で,「Counter-Strike: Global Offense」や「Dota 2」,「League of Legends」などといった特定のゲーム向けキー設定や,MMORPG,MOBAといったジャンル別に利用頻度の高いキー設定をあらかじめ登録したテンプレートも用意されている。「自分で全部のキーを設定するのは面倒だ」という人は,設定の手間を省くこともできるわけだ。
 プロファイルは個別のファイルとして書き出ししたり(エクスポート),読み込んだり(インポート)できるので,自分で作ったカスタム設定をネットで配布するといったことも可能である。

 ちなみに,国内販売代理店のMSYによれば,BlackWidow ChromaはBlackWidow Ultimate 2014を置き換えるものではなく,今後も併売されるとのこと。BlackWidow Ultimate 2014の実勢価格が1万9000円前後であることを考えると,2000円ほど割高ということになるが,Chromaの機能に魅力を感じるなら,BlackWidow Chromaを選ぶ価値はありそうだ。


DeathAdder Chroma


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 続いてはマウスのDeathAdder Chromaをチェックしよう。光学センサー搭載の右手用ワイヤードマウスで,2012年12月に登場した「Razer DeathAdder 2013」(以下,DeathAdder 2013)の後継機種となる製品だ。
 ボタン構成は,左右メイン,センタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2。左右メインボタンには耐久性に優れるとされるオムロン製スイッチを採用しているという。

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DeathAdder Chromaの左側面(左)と右側面(右)。左側面には,大きめのサイドボタンが2つ配置されている。右側面側は滑り止めの模様があるくらいだ

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前面側。同じRazerのマウスでも,「Razer Ouroboros」や「Razer Naga 2014」に比べればシンプルなデザインといえる
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本体底面側。こちらもDeathAdder 2013から変わっていない。スペック上はDPI設定の上限が10000DPIとなったが,センサー自体は従来製品と同じ

 なお,9月24日の記事でもお伝えしているとおり,センサー周りはDeathAdder 2013から基本的に変わっていない。つまりはLEDイルミネーションのアップデートが入ったマイナーチェンジモデルという理解でいいだろう。

Razer,「DeathAdder Chroma」を10月に国内発売。定番マウスの2014年モデルは新型光学センサーと1600万色に光るLEDの採用がポイントに


 DeathAdder Chromaでは,手のひらを載せる部分にあるRazerのシンボルマークと,スクロールホイールの側面がカラーLEDで発光するようになっている。色の設定にRazer Synapseを使うのと,ゲームに合わせて発光色や発光パターンを変えられるのはBlackWidow Chromaと同じだ。スクロールホイールとシンボルマークの色を別々に設定することも可能である。
 ただしBlackWidow Chromaとは異なり,スイッチの押下に合わせて光らせるといったことはできない。メインスイッチの動作に合わせてピカピカ光ったら面白そうなのだが,さすがにうっとうしすぎるということなのかもしれない。

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Razer SynapseでDeathAdder Chromaのイルミネーションを設定している様子。スクロールホイールとシンボルマーク(Logo)には別々の色を設定できる。発光パターンは,StaticとBreathing,Spectrum Cycling,消灯の4種類

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左写真はスクロールホイールを赤,シンボルマークを緑色に設定した状態。右写真は左の状態からシンボルマークだけを紫色に変えてみたところ

●DeathAdder Chromaの主なスペック
  • 基本仕様:光学センサー搭載ワイヤードタイプ
  • ボタン:左右メイン,センタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2
  • トラッキング速度:200IPS
  • 最大加速度:50G
  • フレームレート:未公開
  • 画像処理能力:未公開
  • トラッキング解像度:最大10000 DPI
  • レポートレート(ポーリングレート):1000Hz
  • データ転送フォーマット:未公開
  • リフトオフディスタンス:未公開(カスタマイズ可能)
  • 本体サイズ:70(W)×127(D)×44(H)mm
  • 重量:105g(※ケーブルを含むかどうかは未公開)
  • マウスソール:未公開
  • ケーブル長:2.13m
  • 対応OS:Windows 8/7/Vista/XP,Mac OS X 10.7〜10.9


Kraken 7.1 Chroma


Kraken 7.1 Chroma
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 最後はヘッドセットのKraken 7.1 Chromaだ。本製品は,2013年8月に発売されたUSB接続のワイヤードヘッドセット「Razer Kraken 7.1」(以下,Kraken 7.1)の後継機種となる。従来モデルと同じく,Razerのバーチャルサラウンド技術である「Razer Surround」を利用する仕様になっている。

 40mm径のネオジムドライバーを内蔵するエンクロージャ,ヘッドバンドやブームマイクの形状などは,従来モデルとまったく変わっていない。未使用時にブームマイクを左エンクロージャ内に収納できるという点も同様である。

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Krakenシリーズにはカラフルなカラーバリエーションが用意された製品もあるが,Kraken 7.1 Chromaはつや消し黒一色のシックなデザインだ。ヘッドバンドの中央にはRazerの大きなロゴがある

 それでは,Kraken 7.1 Chromaは従来モデルにChroma機能を組み込んだだけなのかというと,そうではないらしい。スペックを見比べると,実際,マイクの周波数特性はKraken 7.1の100Hz〜20kHzから100Hz〜12kHzに変わっており,感度もKraken 7.1の−38dB±3dBから−40dB±4dBへと変更されているのを確認できた。ヘッドフォン側のスペックは変わっていないので,マイクだけが変更されたようだ。
 マイクの仕様変更はスペックダウンに見えるかもしれないが,正直,100Hz〜20Hzなどといった広い周波数帯をサポートしたところでノイズを拾うだけなので,現実的な使用環境に即してマイクの仕様を最適化してきたという理解のほうがおそらく正しい。

Kraken 7.1 ChromaのLIGHTING設定画面。選択できる発光パターンは,DeathAdder Chromaと同じ4種類だ
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 そんなKraken 7.1 Chromaにおいて,イルミネーション機能は左右エンクロージャの側面にあるRazerシンボルマーク部分に組み込まれている。Razer Synapseで選択した色や発光パターンで光る点は,BlackWidow ChromaおよびDeathAdder Chromaと変わらないが,左右エンクロージャで異なる色や発光パターンを設定することはできなかった。
 なお,ブームマイクの先端にもLEDが付いているのだが,これは白色で固定されており,変更できない。Razer Synapseを使い,イルミネーション設定をプロファイルとして保存することもできないので,「ゲームごとに異なる色で光るようにしておいて,ゲームの起動に合わせて自動的に発光色や発光パターンを切り替える」といったことも不可能だ。

エンクロージャに描かれたシンボルマークがChroma機能で光る(左)。ブームマイク先端にもLEDがあるものの(右),こちらは白色のみで色や光り方は変えられない
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 総じて,Kraken 7.1 Chromaからは,マイク部のブラッシュアップを行うマイナーチェンジのついでに,とりあえずChroma機能を入れてみた感が漂っている。機能面だけを見るなら,先の2製品よりもアップデートは入っているのだが……。

●Razer Kraken 7.1 Chromaの主なスペック
  • 基本仕様:USB接続ワイヤードタイプ
  • 本体サイズ:未公開
  • 重量:340g
  • ケーブル長:2m
  • 接続インタフェース:USB
  • 搭載ボタン/スイッチ:マイクミュートボタン
《ヘッドフォン部》
  • 周波数特性:20Hz〜20kHz
  • 感度:112dB(@1kHz)
  • インピーダンス:32Ω
  • スピーカードライバー:直径40mm,ネオジムマグネット
《マイク部》
  • 周波数特性:100Hz〜12kHz
  • 感度:−40dB±4dB(@1kHz)
  • 指向性:無指向性
  • ノイズキャンセリング機能:未公開

 さて,3製品をひととおり見てみると,BlackWidow Chromaはカラーイルミネーション機能が充実しており,使い方次第では,実用面の利点も得られるだろう。一方,DeathAdder ChromaとKraken 7.1 Chromaは「光る」以外のメリットを見出しにくい。とくに,看板マウスであるDeathAdderシリーズの最新モデルが「ただLEDの色がカラフルになっただけ」では,がっかりする人も少なくないのではなかろうか。

 とはいえ,光らせ方をカスタマイズして,自分の好みの色や発光パターンを設定できれば,より愛着が沸くということはあるだろう。今回のChromaシリーズは,そこに価値を見出す人向けということになるのではなかろうか。

BlackWidow Chroma 製品情報ページ

DeathAdder Chroma 製品情報ページ

Kraken 7.1 Chroma 製品情報ページ

Razerの日本語製品情報サイト「Razerzone.jp」


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