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[E3 2011]機銃やミサイルで武装した改造車で戦う「Twisted Metal」の試遊レポート。往年の人気作がPlayStation 3に帰ってきた
さらにカンファレンスでは,PlayStation 3向け新作タイトルの展示も行われ,2011年後半から2012年前半にかけてリリースされる予定のタイトルがいくつかプレイできた。ここでは,その中から2011年内に発売が予定されている「Twisted Metal」の試遊レポートをお届けしたい。
Twisted Metalは,1995年にPlayStation向けタイトルとしてリリースされ,大きな人気を獲得したレーシングゲームだ。その後,たくさんのシリーズ作品が制作され,またPC版なども登場したことで,全世界累計で1500万本を販売したという情報もある。
今回は,タイトルをオリジナルと同じTwisted Metalに戻して,PlayStation 3用にリメイクしたわけだ。
本作の制作発表が行われたのは,2010年のE3でのこと(関連記事)。そこでもお伝えしたように,オリジナル版のプロデューサーを務めたのは,後に「ゴッド・オブ・ウォー」を手がけることになるDavid Jaffe(デイビッド・ジャッフェ)氏だ。制作発表が行われたE3 2010では,主にベテランゲーマーから喝采の声が上がったようだが,以来,これといった情報は出てこず,今回いきなりプレイアブル展示されたという雰囲気。
開発は,Jaffe氏が設立したスタジオ,Eat Sleep Playが担当しているので,オリジナル版のゲーム性を色濃く受け継いだ作品になっているのは間違いない。
さて,上では“レーシングゲーム”と書いたものの,実際はカーコンバットとでも呼べそうなタイプのゲームだ。つまり,機銃やミサイルなどで完全武装した改造車がオンラインで対戦するという内容で,FPS/TPSのマルチプレイに近い。プレイヤーは,Calypsoという謎の人物が支配する,Twisted Metalと呼ばれるコンテストというか,競技に出場し,敵車と激しいバトルを繰り広げて勝利を目指すことになるのだ。
プレスカンファレンスの会場では,映画館を中心としたアメリカの田舎のショッピングモールのようなマップを舞台に,8人のプレイヤーによるデスマッチが行われていた。登場する車も,文章で説明するのがなかなか難しいのだが,オンボロなバンに機銃だの変なオブジェクトだのをゴテゴテと飾り付けたような感じで,アメリカの田舎の暴走族という雰囲気だ。掲載した写真にもあるように,“ピエロ”のお面がモチーフとしてあちこちに登場するのも本作のアートの特徴だろう。いかれた改造が施された車やピエロの面は,楽しいというより,なんとなく狂気っぽいものが感じられる。
上にも書いたように,基本概念はマルチプレイFPS/TPSなのだが,なにしろ車なので,さっと後ろを向くことができなかったり,ハンドルを切り損ねてビルの屋上から落下したりと,慣れるまではなかなか難しい。
ちなみに,デモプレイで行われていたデスマッチは,10分間の制限時間内に,敵車をどれだけ倒したかを競うルール。このほかにも,さまざまなゲームモードが用意されているという話だ。また,賞品を得るため,あるいはCalypsoのミッションを遂行するためにTwisted Metalに出場するという設定のシングルモードも用意されている。
なお,製品版では最大16人のプレイヤーが参加でき,スプリットスクリーンを使った2〜3人での対戦モードもあるそうだ。
そんな,ハチャメチャなカーコンバットが楽しめる本作。なにせ相手が結構ふざけた格好をしているため,やられると悔しくなって,割とムキになってプレイできた。プレイヤーを選んでしまうタイトルな気はするが,ハマる人はかなりハマりそうな感じだ。ただ,製品版ではないとはいえ,たまにハングアップしてしまうこともあったので,もう少しブラッシュアップが必要そうに見えた。
そういえば,あの往年の問題作「Carmageddon」が帰ってくる(関連記事)というニュースも聞こえており,さらにTwisted Metalも発売されるとなれば,今年から来年にかけてカーコンバットもののちょっとしたブームが来るかもしれない。
- 関連タイトル:
Twisted Metal
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