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印刷2011/05/09 16:22

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海外ゲーム四天王 / 第84回:「Darkspore」

海外ゲーム四天王 〜戦うおじさん〜
第84回:今週の意外な展開:「Darkspore」
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 「ザ・シムズ」シリーズでおなじみのElectronic Arts傘下のスタジオ,Maxisが開発して2008年にリリースされた「SPORE」は,ユニークなゲームを連発するカリスマゲームデザイナー,ウィル・ライト氏が熱意をもって制作した作品で,銀河系の歴史をシミュレートするという,なんとも気宇壮大な内容が特徴的だった。
 今週の「海外ゲーム四天王」で紹介する「Darkspore」は,Maxisが開発していることや,そのタイトルから,SPOREの世界観を使ったゲームという印象を受けるかもしれないが,実はまったく毛色の異なるダークでシリアスなアクションRPGに生まれ変わった。さすがMaxis,と思わせるさまざまな要素を盛り込んだDarksporeを,ライターの朝倉哲也氏が紹介しよう。

ほのぼの銀河系シミュレーションがダークでシリアスなアクションゲームに変身

 

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 今週の海外ゲーム四天王では,先週の戦国時代から一転,宇宙の彼方にある惑星で異形のクリーチャー同士が壮絶なバトルを繰り広げるアクションRPG「Darkspore」PC/Mac)を紹介しよう。

 ――宇宙のあるところで,遺伝子操作を極限まで極めた種族が帝国を築き上げていた。だが,E-DNAと呼ばれる未知のウイルスにより,彼らが遺伝子操作によって作り出した生物は殺戮と破壊を好む怪物“Darkspore”へ変貌。そのため,瞬く間に帝国は滅びてしまった。プレイヤーは,やはり遺伝子操作によって生み出された“Hero”(ヒーロー)と呼ばれる生命体を使い,宇宙の各地に広がったDarksporeを見つけ出して根絶しなければならないのだ。

 

「Darakspore」公式サイト

 

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 開発は,「シムシティ」シリーズや「ザ・シムズ」シリーズなどのヒット作品を送り出してきたElectronic Arts傘下のMaxisで,本作はそのタイトルからも分かるように,さまざまな生物を自由に作り出して文明の進歩を楽しむ「SPORE」PC/Mac)の流れをくむ作品だ。ただし,シミュレーションゲームであるSPOREとはかなり毛色の異なるゲームになっており,SPOREを想像してプレイすると,かなり驚くだろう。

 プレイスタイルは,斜め見下ろし型の三人称視点によるハック&スラッシュで,地面をクリックすれば移動,敵をクリックすれば攻撃,そして,各種スキルはキーボードの数字キーで発動といった具合に,シンプルで直感的な操作ができる。

 

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 ゲームモードとしては,シングルプレイのキャンペーンとマルチプレイが用意されている。シングルプレイは,ジャングルや洞窟など,ストーリーに沿ってさまざまな場所で戦闘をこなしていくもので,各マップの最後には強力なボスが待ち受けている。
 マルチプレイには,最大4人のプレイヤーが参加してキャンペーンを進めるCo-opと,プレイヤー同士の戦いを楽しむPvPの2種類がある。Co-opでキャンペーンをこなしたほうが,もらえる経験値が大きいので,積極的にマルチプレイを楽しんだほうがお得だろう。

 

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 さて,本作の大きな特徴として挙げたいのが,戦闘,カスタマイズ,そしてコレクション要素だ。戦闘は,マップ上を歩き回って,敵を見つけ次第やっつけていくというシンプルなものだが,やられた敵が派手に血しぶきを上げるなど,残酷描写は比較的きつめだ。
 プレイヤーが操作するのは上記のようにHeroという生命体なのだが,これが名前とは裏腹に,まさにクリーチャーといったグロテスクな外見をしている。攻撃方法としては,爪で引き裂いたり,斧で切り刻んだり,銃で攻撃したりなどの基本的なもののほかに,隕石を降らしたり体力を回復させる木を生やしたりといった,さまざまな特殊スキルも持っており,レベルアップによってそのスキルが増えていく。
 プレイヤーは,このHero3体を一組として戦場に赴くのだが,一度にプレイできるのはその中の一体だけとなる。待機している残りの2体との切り替えはいつでも可能で,操作中のHeroの体力が低くなって危なくなったときなど,クリック1つでほかのHeroへ瞬時にバトンタッチできる。

 

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 自分のHeroをカスタマイズすることも可能だ。戦闘で倒した敵は,ときおりアイテムを落とすが,このアイテムには体力を回復したり,スキルを使うためのパワーを充填できたりするもののほか,武器や体に装備できるアイテムもあり,プレイヤーはそれらを使ってHeroの戦闘力を上げたりなどができるのだ。
 外見の変更も可能で,体に模様を入れたり,好きな色に塗ってみたりなどで,自分なりのオリジナルHeroを作れる。ただし,ゲーム序盤ではカスタマイズするためのアイテムがそれほど多く手に入らないので,本格的なHeroカスタマイズは,ゲーム中盤以降からとなってしまう。

 

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 コレクションの楽しみも見逃せない。コレクション要素としては,上にも書いたように戦闘中に敵が落とすアイテムを集めることのほか,マップをクリアしたあと,褒賞としてランダムにもらえるスペシャルな武器や防具などがある。しかし,最大のコレクション要素は,なんといってもHeroそのものだ。
 ゲームを進めていくと,次々と新しいHeroがアンロックされていくのだが,なんとその数は総数100体にもおよぶ。これらHeroには,それぞれ固有の外見とスキルが用意されているので,プレイヤーは自分の好きなHeroをチームに組み込んだり,あるいはCo-opでほかのプレイヤーの戦闘スタイルに合わせて使い分けたりなど,自分なりの楽しみ方ができる。

 

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 美しいグラフィックス,Co-opでのダイナミックなハック&スラッシュ,アイテムやHeroを集めてカスタマイズしていく楽しみなど,さすがにあのMaxisだけに,そつがない佳作に仕上がっている。SF系のアクションRPGが好きならば,おススメの作品といえるだろう。

 

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■■朝倉哲也(ライター/四天王)■■
 アクションゲームからMMORPG,アドベンチャーからストラテジーまで,なんでもプレイする雑色系ライター。年季の入ったPCゲーマーでもあったが,最近はコンシューマ機のゲームもプレイするようになったので,そのオールラウンダーぶりをますます強くしている。
  • 関連タイトル:

    Darkspore

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    Darkspore

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