［Gamescom］ハイペースで展開するアクションが心地いい。「inFamous 2」のプレイレポート

inFamous 2は日本でいうところのZ指定タイトルのため，一般客からは隔離されたスペースで展示されていた

　E3 2010で行われたSony Computer Entertainmentのプレスカンファレンスで，突如発表されたPlayStation 3用ソフト「inFamous 2」。本作は8月17日に開催されたSony Computer Entertainment Europeのプレスカンファレンスでムービーが公開されたものの，その概要はほとんど説明されなかったため，まだ開発があまり進んでいないと予想していたのだが，それは筆者の勝手な思い込み。しっかりと遊べるものがGamescomのSony Computer Entertainmentブースに展示されていた。


　inFamous 2は，その名前からも分かる通り，「INFAMOUS 〜悪名高き男〜」の続編。謎の大爆発に巻き込まれて電磁波を自在に操れるようになったコール・マグラスが，再び暴れ回ることになる。壁を作って攻撃を防いだり，空を滑空したり壁をよじ登ったりといった，マグラスのスーパーパワーは健在どころか，より磨きがかかっており，演出もさらに派手になっている。

SCEブースはなぜか病院をモチーフにした作りになっており，寝転びながら遊べる台もあった

　今回プレイできたデモは，チュートリアル風の作り。最初は近接攻撃の方法を学ぶのだが，□と△ボタンを適当に押しているだけで，「そこまでやらなくもいいだろ」といいたくなるような，派手な技を繰り出せる。
　周囲にいる敵をすべて倒すと場面が切り替わり，道路に止まっているリムジンを追いかけることになる。といっても相手は車。のんきに走っていると，あっという間に見失ってしまう。前作のプレイ経験者ならすぐに分かると思うが，電線のうえを走るように滑ったり，高いところに上ったりしながら先回りして，徐々にリムジンとの差をつめていかなければならない。どうにか追いつくとムービーシーンに変わり，リムジンの後部座席に座っている男との会話へと移るのだが，そこに突如ヘリコプターが現れ，マグラスを吹き飛ばす。
　もちろんその程度のことでくたばるようなマグラスではないのだが，さすがにヘリが相手というのは分が悪い。というわけで逃げることになる。といいつつも，逃げるのはほんの一瞬で，得意の電磁派パワーで竜巻を起こして止まっている車などを吹き飛ばしてヘリに対抗するのだ。そんなこんなで見事ヘリを墜落させるとデモは終了。なお，このデモプレイを丸々ムービーに収めたので，興味のある人はチェックしてほしい。


　チュートリアル的な部分しか遊べなかったので偏りがあるかもしれないが，展開の速さには目を見張るものがある。全体を通してスピード感にあふれており，一つ危機が去ったかと思うと，すぐさま次の危機が迫り，気が休まる暇がない。ピンチに陥る頻度の高さは，ジャック・バウアー以上で，とにかく忙しいが，それが心地いい。
　ただし，本作はオープンワールド系のゲームとなっているので，常にこのハイペースが維持されるとは考えづらい。だが，要所要所では，今回のデモのようなハイペースなアクションが期待できる。日本での発売を待ちたいタイトルの一つといえるだろう。