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印刷2014/10/10 00:00

プレイレポート

MOBAベースの基本ルールと派手なアクションを組み合わせた「Cyphers」を体験してきた

 「アラド戦記」のデベロッパである韓国Neopleのオンラインアクション「Cyphers」は,韓国で2011年にサービスが開始され,現在も人気を博しているタイトルだ。4Gamerでは,過去に韓国G-Starの記事などを通じて紹介してきたが,韓国ではゲームシステムはもちろん,キャラクター性も評価されているようで,G-Starのブースでは新作タイトル以上に来場者が集まっていたのを見たほどである。
 そんな本作について,現在ネクソンは,日本でのサービス展開を検討しているという。今回,ネクソンのオフィスにて,国内初となる本作のメディア向け体験会が実施されたので,どのようなゲームなのかをあらためて紹介しておこう。

画像集#001のサムネイル/MOBAベースの基本ルールと派手なアクションを組み合わせた「Cyphers」を体験してきた


MOBAのルールを取り入れた戦略性のある対戦アクションゲーム


 Cyphersは,MOBAベースのルールを取り入れつつ,操作は三人称視点のアクションという,“オンライン戦略アクション”を謳うタイトルである。
 ストーリーは,1900年代前半のヨーロッパを舞台に,「ヘリオス」および「地下連合」と呼ばれる2つの組織の抗争を描いたもので,設定のところどころに大恐慌をはじめとする史実を織り交ぜているとのことだ。
 現在の韓国サーバーでのプレイアブルキャラクターは47体。各キャラクターはさまざまな超能力が使用可能で,プレイヤーはそれぞれの特性を生かして戦っていくことになる。

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 ゲームモードは,最大5人vs5人の対戦のほか,協力プレイも用意されている。
 対戦モードのメインとなる「攻城戦」は,MOBAのように進行する。各プレイヤーは相手チームのキャラクターを倒したり,オブジェクトを破壊したりしてコインを集め,そのコインを消費して自らのキャラクターを強化し,最終的に相手チームの拠点を破壊すれば勝利というわけだ。
 また攻城戦は,5種類のマップが用意されているほか,ランキングに反映される「公式戦」と反映されない「一般戦」,AIと戦う「協力戦」,クラン同士で戦う「クラン戦」,そのほかルールを細かく設定できる「親善試合」など,さまざまな形式で戦えるようになっている。

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 もう1つの対戦モードとなる「殲滅戦」はいわゆるチームデスマッチだ。5人vs5人で対戦し,40キルを達成したチームの勝利となる。このモードでは,ゲーム開始前に指定された相手チームのキャラクターを倒すと,より多くのコインを獲得できる「指名手配」システムが導入されている。

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 協力モードの「進撃戦」は,5人でチームを組みAIと戦うPvEだ。各ステージに出現するマップ上の敵を殲滅し,拠点を破壊すると次に進めるという内容で,すべてのステージクリアを目指すこととなる。

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 ゲームの操作は,[W/A/S/D]キーによる移動,そして照準に捉えた対象へのマウスクリックによる攻撃という,TPSのスタイルを採用している。
 攻撃方法は,マウスの左クリックで通常攻撃,右クリックおよび左右同時クリックでそれぞれに対応するスキルを発動。必殺技のような扱いの「究極スキル」はキーボードの[E]キー,キャラクターによって用意されている特殊スキルは[Q]キーで発動する。また,相手に接近してキーボードの[F]キーを押せば掴み攻撃が,ダウンした相手には[Shift]キー+マウス左クリックによる追撃がそれぞれ可能となっている。
 もちろん,これらの攻撃手段を組み合わせてコンボを繰り出すことや,敵の足止めが得意なキャラクターで敵をスタンさせ,その間にもう1人が範囲攻撃で大ダメージを与えるといった,MOBAらしいプレイヤー間でのスキルの連携も可能だ。

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 体力やスキルのクールタイムを表示するユーザーインタフェースは,画面中央のプレイヤーが操作するキャラクターの周囲に集まっており,視線が分散しないような工夫がなされている。これはアクション操作に集中できるよう配慮した結果とのことだ。

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 Cyphersが,「League of Legends」など現在主流のMOBAと異なる点は,操作性の違いはもちろんのこと,ゲーム進行の早さも挙げられる。
 例えばCyphersは,序盤に少数のプレイヤーがキャラクターを育成しながら戦う,いわゆる“レーン戦”がなく,ゲーム開始直後から5人vs5人の集団戦が起こりやすい設計となっている。また,レベルアップしなくても最初からすべてのスキルが使えたり,戦闘中に拠点に戻らずともアイテムが購入できたりと,短いプレイ時間で戦いやすくなっているのだ。そのため,1ゲームあたりのプレイ時間は平均15分程度となっている。

 もう1つ,Cyphersが主流のMOBAと大きく異なるのは,プレイの報酬として獲得したアイテムをキャラクターに装備し,次回以降のプレイに活かせることにある。したがってCyphersは,MOBAのようにプレイヤー全員が同じ条件で腕を競うゲームというよりも,MMORPGなどのようにキャラクターをより強く育成する楽しさや,レアアイテムを収集する楽しさを盛り込んだタイプの対戦アクションと言えるだろう。

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 MMORPGのような部分と言うと,Cyphersには「街」が用意されているのもポイントだ。対戦を主体とするゲームの多くはロビー形式を採用しているが,CyphersにはMMORPGの拠点のような街があり,プレイヤー間のコミュニティ形成や,着飾ったキャラクターを披露する場として機能しているのである。

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クランを成長させることでボーナスを得られるという,MMORPGっぽいシステムもある
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ゲーム内通貨で,戦闘に使用するアイテムを購入することもできる
有料アイテムを消費して,プレイ報酬をより多く得たり,キャラクターの衣装を入手したりすることが可能。衣装の染色もできる
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シンプルな操作とUIで直感的にプレイでき,派手な演出で爽快感を得られる


 実際にCyphersをプレイしてみた感想としては,MOBAやFPSのようにプレイヤー同士が持てる力を尽くして戦うような競技系のゲームと言うよりは,もう少しハードルの低い対戦ゲームという印象だ。基本ルールこそMOBAを踏襲しているものの,レーン戦がなかったり,「敵の買ったアイテムを見て,自分が何を買って対策するべきかを考える」といった,細かな計算をしながら戦う必要がなかったりと,MOBAよりもアクションゲームとしての比重が大きく感じるのである。

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 操作面に関しては,TPSや三人称視点のオンラインアクションを遊んだことがあれば,戸惑うことはないだろう。また,画面中央にまとめられたインタフェースは非常に分かりやすく,どの表示が何を意味しているのかすぐに理解できる。とくに,スキルのクールダウンを確認しやすいのは,アクションが激しいだけにありがたい。

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 演出面では,各キャラクターのスキルのエフェクトがとにかく派手なのが印象に残る。例えば火炎攻撃を主体とするキャラクターであれば,究極スキルを発動すると炎に包まれた隕石が降り注ぎ,1拍おいてから爆発するといった具合だ。筆者としては,超能力を駆使するアメコミのスーパーヒーローのような雰囲気を感じた。演出の派手さにより,キャラ立ちも良く見えるので,韓国でのキャラクター人気にはこういった部分が関係しているのかもしれない。

アメコミ調のテイストは,戦闘時の演出だけでなく,進撃戦のストーリーイラストなどでも楽しめる
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 さて,気になる日本でのCyphersのサービス予定だが,実はまだ決定はしておらず,検討段階であるという。とはいえ,こうしてプレイの場を設けたからには,前向きに考えているということなのだろう。ネクソンからの続報に期待したい。
  • 関連タイトル:

    Cyphers

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