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[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載
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印刷2014/08/16 15:48

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[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載

 Gearbox Softwareの最新作「Borderlands: The Pre-Sequel」PC / PS3 / Xbox 360)が,gamescom 2014においてプレイアブル公開されていたので,そのプレイレポートと開発者インタビューをお届けしよう。

画像集#001のサムネイル/[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載

「Borderlands: The Pre-Sequel」公式サイト(英語)


 まず,「Borderlands: The Pre-Sequel」をおさらいしておくと,本作は「Borderlands」「Borderlands 2」をつなぐ物語となっている。「Borderlands 2」の悪役であるハンサム・ジャックが,どうやって“悪役”になるに至ったかが描かれるのだ。

 本作に登場するハンサム・ジャックは,少なくともゲーム開始当初はそう悪いヤツではない。良いことをしようと惑星パンドラへとやってきた企業家であり,とりあえずその月に定住して,巨大なH型の月面基地の建設を始める。その用心棒として雇われたのが,本作のプレイアブルキャラクターであるAthena(アテナ)Wilhelm(ウィルヘルム)Nisha(ニーシャ),そしてシリーズ全編で皆勤賞ながら,その小憎たらしい言動にイライラさせられるClaptrap(クラップトラップ)の4名(?)というわけだ。
 ちなみに,この月にも名前が付けられたようで,今回のデモでは,この月の名称が「Elpis」(エルピス)であることが明言されていた。


 月面が舞台となっていることもあって,低重力・無酸素というその環境はゲームプレイに大きな影響を与える。ボンベの酸素を放出するジェットパックでジャンプを行えば,ちょっとした建物やクレバスを飛び越えることが可能で,さらにその状態からスラミングすれば,着地点周囲の敵を攻撃することもできる。

画像集#005のサムネイル/[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載

 ただし敵もダブルジャンプから空中攻撃をしかけてくるので,物陰に隠れてではなく,とにかく動き回りながらの戦うことが重要になってくる。また,地表に湧き出す酸素やエアーポケットで酸素を補充することも必要で,そうした環境下でうまく爆破を仕掛けられれば,敵を宇宙の彼方へと吹き飛ばしてしまえる。

画像集#010のサムネイル/[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載

 さて,今回のプレイアブルデモで操作可能だったのは,ClaptrapとNishaの2キャラクターだ。筆者は,操作キャラクターにClaptrapを選び,もう一人の参加者と共にCo-opプレイを体験することとなった。

 Claptrapのアクションスキルは「VaultHunter.exe」と呼ばれるもので,何とも奇妙ではた迷惑なスキルがランダムに発動される仕組みになっている。筆者が確認できたのは,Claptrapの頭上にディスコボールが表示され,賑やかな音楽とともにレーザービームを周囲に撃ちまくる「Laser Inferno」や,Borderlands 2のガンザーカーのように,撃ち出すと止まらなくなる「Funzerking」といったもの。

画像集#004のサムネイル/[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載

 また名称は不明なものの,時限爆弾を手に相手に突入していくものや,Claptrapの頭上にパイレーツ風の帽子を載せた帆が出現するとともに,強力な大砲をぶっぱなすといったものもあるようだ。
 また,ヘルスの自動回復やディフェンス能力を向上させるスキルも用意されていたが,中にはClaptrapがほかのプレイヤーキャラクターにハイタッチをしてもらうまでずっと左手を上げ続けるという,ちょっと物悲しいスキルもある。ハイタッチしてもらえれば武器の攻撃力や連射速度が向上するのだが,誰かに気付いてもらえないと逆に低下してしまうというおまけつきだ。

 さて,そんなデモプレイを体験した後,本作の開発を手掛ける2K Australiaのゼネラル・マネージャー,Tony Lawrence(トニー・ローレンス)氏と,Gearbox Softwareのフランチャイズ・ディレクターとして後見を行うMatthew Armstrong(マシュー・アームストロング)氏に短いながらも話を聞くことができた。その模様をお伝えしていこう。

画像集#003のサムネイル/[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載


「Borderlands: The Pre-Sequel」開発者インタビュー


4Gamer:
 gamescom 2014でようやく4名のプレイアブルキャラクターが公開されましたね。しかし,そもそもなぜこの4名を選んだのでしょうか。

2K AustraliaのTony Lawrence氏(左)とGearbox SoftwareのMatthew Armstrong氏(右)
画像集#002のサムネイル/[gamescom 2014]パンドラ全域の嫌われ者,Claptrapがいよいよプレイアブルに。「Borderlands: The Pre-Sequel」の開発者インタビューを掲載

Tony Lawrence氏(以下,Lawrence氏):
 まず本作の成り立ちからお話ししますと,初代「Borderlands」と「2」の間をつなぐストーリーとして,ハンサム・ジャックの過去を描くものにすることは,かなり早い段階で決まっていました。ただ,タイトル名が「Borderlands 1.5」ではピンと来ません。そこで「Prequel」(プロローグ)でもなく「Sequel」(続編)でもない,「Pre-Sequel」という造語を作ったんです。プレイアブルキャラクターが決まったのは,それからしばらくしてからのことでした。

Matthew Armstrong氏(以下,Armstrong氏):
 2K Australiaのオフィスの真ん中に,大きなホワイトボードを置いて,皆で話し合ったのをよく覚えています。ハンサム・ジャックがパンドラにやってきた時,彼と同じ時間や場所を共有できたのは誰だったのかが,その主なテーマでした。

4Gamer:
 キャラクターより先に,物語の舞台が決まったわけですね。

Armstrong氏:
 ええ。最初にすんなりと決まったのは,すでに「2」の中ボスキャラとして登場していて,アクションスキルを備えていたWilhelmでした。どうして彼の頭以外が機械化してしまったのか,頭上に浮かぶ球体はなんなのかを具体的に説明できるチャンスになると思ったんです。
 次がNisha。彼女もその境遇から「Enforcer」というクラスを想像することが容易く,それほど時間はかかりませんでした。アーティストが描いた,少し若かった頃の彼女の姿に,皆が賛同したことも大きかった。結果的に,カウガール風の風貌が引き立つ,個性的なキャラクターになりました。

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4Gamer:
 なるほど。

Armstrong氏:
 3人目はAthenaです。善と悪の間で苦しむ独特の存在感が,多くの開発者達の賛同を得ました。「アサシンだけど,良い人間性を保ちたい」という彼女の考えは,ストーリーテリングを考える上で,非常に魅力的な要素でした。

4Gamer:
 ということは,最後に決まったのがClaptrapというわけですか。少し意外ですね。

Armstrong氏:
 そうでしょう? 実はClaptrapをプレイアブルキャラクターとして選んだのは,Gearbox SoftwareのCEOであるRandy Pitchford(ランディ・ピッチフォード)自身でした。「ボク,Claptrapで遊んでみたいんだけど,どう思う?」ってね(笑)。

4Gamer:
 おお,それはすごい。

Armstrong氏:
 しかし,それは中々に難しい問題でした。ファンに最も愛され,最も嫌われている奇妙な役周りのClaptrapがどんなスキルセットを持っているのか。クレイジーなロボットで,直ぐに問題を起こしてしまうパンドラの嫌われ者が,いったいどうすればストーリーにマッチするのだろうって。

4Gamer:
 個性が立ち過ぎているので,逆にプレイアブルキャラクターとして想像するのが難しかったと。

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Armstrong氏:
 切っ掛けになったのは,「Borderlands 2」の序盤で,ハンサム・ジャックとClaptrapが反目し合っているような掛け合いをするシーンなんです。ただのロボットでしかないはずのClaptrapが,どうして他人に憎悪の感情を抱くようになったのか。これが彼のバックストーリーの原点になりました。Claptrapは,これまでキャラクターが非常に立っていた半面,その背景について語られることはありませんでしたから,そういった面でも,シリーズファンに強くアピールできるタイトルになるのではと期待しています。

Lawrence氏:
 これまでのシリーズタイトルと比べても,「Borderlands: The Pre-Sequel」は,キャラクターが内面を吐露するような台詞が多くあります。キャラクターの人気が高いシリーズですから,そうしたストーリー面でも,より進化したものをお見せしたいと思っています。

4Gamer:
 ちなみに,Claptrapの持つ「VaultHunter.exe」というアクションスキルですが,これはいったいどういうものなんですか?

Lawrence氏:
 これはClaptrapが起動したプログラムが,マルウェアに侵されていたという設定なんです。Claptrapの,ロボットなのに突拍子もないパーソナリティが,これによってうまく説明できたと思います。

4Gamer:
 月の名称がエルピスになっているのも,暗にストーリーを広げている要素ですね。

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Armstrong氏:
 そうです。我々Gearboxでは,実は以前から「パンドラの箱」を開けたギリシャ神話の登場人物の名をとって,月を“エルピス”と呼んでいたんです。でも,それをゲームで生かそうとか,具体的に誰かに話したことはありませんでした。そうしたら,2K Australiaから「月に名前を付けたいんだけど,エルピスでどうだろう」って連絡が来たんです。同じ考え方と問題解決能力を持っているんだなあって,感心してしまいましたね。

4Gamer:
 今回リリースされたトレイラーを見ると,ハンサム・ジャックが建設している月面基地がに攻撃され,占領されようとしていました。これは一体,何者の仕業なのでしょうか。それなりの組織力を持っているようですが……ひょっとして,企業間抗争のようなものですか?

Armstrong氏:
 おっと,それはちょっとストーリーの核心を突き過ぎる質問です(笑)。そこはやはり,ゲームを遊んで確認してもらわなくては。月面基地そのものは,まだ皆さんにお見せしていませんし,ひょっとしたら,それ以外のゲーム環境も登場するかも知れませんよ。

4Gamer:
 トレイラーに登場する,謎の女性については?

Armstrong氏:
  それも秘密です(笑)。

4Gamer:
 まだまだ隠しネタも多そうですね。完成を楽しみにさせていただきます。本日はありがとうございました。

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「Borderlands: The Pre-Sequel」公式サイト(英語)

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