プレイレポート
見よ,このミニチュア感溢れる戦場を! 名作RTS「コサックス」が帰ってきたので,大量すぎるユニットを激突させる
コサックスは,17,18世紀のヨーロッパを舞台にしたRTSシリーズだ。プレイヤーは,ヨーロッパに存在した列強各国を選び,資源を集めて建物を建て,軍隊を編成し,敵対勢力を打ち倒していく。
少し長くなるが昔話をすると,第一作である「コサックス 〜攻城の世紀〜」が登場したのは2001年のこと。日本でも,ズーから完全日本語版が発売されたので,プレイしたという読者もいるだろう。
当時コサックスで衝撃を受けたのは,「大軍同士のぶつかり合い」を表現したゲームだったということだ。当時の歴史モノRTSといえばマイクロソフトの「Age of Empires」シリーズが人気だったが,同作でマップ上に登場するユニット数は最大でも数百単位。それに対してコサックスは最大8000体という,まさに桁違いのユニットを登場させられたのだ。それに合わせて,大量のユニットをスピーディに生産できるゲームバランスとなっており,ユニットによっては歩兵育成所から数珠つなぎに生産されていくほどだった。
数千単位のユニットが画面内で争う迫力は,ほかのRTSにはないもので,実に見応えのあるものとなっていた。大量のユニットを活用した戦闘が面白いだけでなく,動作も非常に軽く,当時のPCスペックでそれだけのユニットを問題なく登場させられたというのも,大きな魅力だったと言えよう。
そんな第一作は好評を博し,その後も「コサックス〜采配の芸術〜」「コサックス 〜戦争の大陸〜」という,2つの拡張パックが登場。長く楽しめるタイトルとなった。
しかも,GSC Game Worldが2007年に発売したFPS「S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl」がメディアやプレイヤーから高い評価を獲得。その後はすっかりS.T.A.L.K.E.R.シリーズを作るデベロッパになってしまったのだ。いやね,S.T.A.L.K.E.R.めちゃめちゃ面白かったけど,コサックスはどこへ行ってしまったの……?
そうして,コサックスが段々と過去のタイトルになり,もはや続編を諦めていた中で,2015年に突如,Cossacks 3の開発が発表されたわけである。スクリーンショットを見るに,間違いなく第一作を意識した内容。グラフィックスは3Dになり,さらに美しい。登場ユニット数は最大1万体と,前作よりは大幅に減っているけど,リメイクと考えれば増えている。言うことなしだ!
まさかの新作の登場に,筆者は職場で思わず「マジで!?」とか口に出てしまったほど。シリーズファンとしては,それぐらい嬉しい発表だったのである。
ミニチュア感溢れる戦場を見よ!
前置きが長くなったが,そんな流れで10年振りの新作として発売されたCossacks 3は,好評だった第一作のリメイクと言い切って良い内容となっている。登場する建物やユニットのデザインはほぼ変更なし。基本的なゲームプレイも,施設やユニットのアップグレードも,一部変化はあるものの,ほとんど変わっていない。3というナンバリングの割に,びっくりするぐらい第一作のままで,クラシカルなRTSを現在の技術で作り直したといったところだろうか。
細かなバランス面については,発売以降頻繁にパッチが当たっているので,本稿では言及しないでおくが,コサックスといえば,やはり大軍同士の戦闘が最大の魅力。とくに本作は,グラフィックスが強化されたこともあり,大量のユニットを並べると,ミニチュア感の溢れる素敵な戦場の風景を堪能できる。
そこで今回は,コサックスならではの戦闘シーンのスクリーンショットをあれこれと撮影してみた。昔シリーズをプレイしたという人も,大軍が激突するRTSに興味があるという人も,ぜひ見てほしい。
「Cossacks 3」公式サイト
- 関連タイトル:
Cossacks 3
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