［E3 2015］トレイラーで表現されていたことは，すべてゲーム内で可能。「Dishonored 2」のトークイベントで具体的なディテールが明らかに

Bethesda Softworks主催のトークイベントで，「Dishonored 2」を紹介するハーヴィ・スミス氏。ちなみに同社のプレスカンファレンスでは，リハーサルの様子が外部に漏れ，隠し玉だった本作の存在がバレてしまうというハプニングも（関連記事）

　E3 2015のBethesda Softworksブースにおいて，Arkane Studiosの共同クリエイティブディレクター，Harvey Smith（ハーヴィ・スミス）氏によるトークセッションが開催され，プライベートカンファレンスで初披露となった「Dishonored 2」（PC/PlayStation 4/Xbox One）の詳細が紹介された。

　Dishonored 2は，摂政伯爵の死とともに疫病も収束した前作（「Dishonored」）から15年後が舞台となっている。前作の主人公コルヴォ・アッターノのもと，暗殺者として成長した唯一の王位後継者エミリー・カルドウィンが，疫病の原因となった汚職の根源を絶つべく，「南海の宝石」と呼ばれるKarnaka（カルナカ）地方へと潜入するというストーリーだ。


　2人のプレイアブルキャラクター（エミリーとコルヴォ）が登場するDishonored 2だが，スミス氏によると，ゲームを開始するときにどちらかを選ぶ仕組みではないという。実際には，最初はエミリーを操作し，途中からコルヴォに切り替わるという流れになっているようだ。その後，2人のうち，どちらかを選択する場面があるとのこと。


　カンファレンスで公開されたアナウンストレイラーを見た人なら気づいたと思うが，エミリーが繰り出す瞬間移動のアクティブパワーは，コルヴォの「ブリンク」（Blink）とは異なり，前方に鎖のようなものを放ち，これを引き寄せることで素早く移動するというもの。スミス氏は「ファーリーチ」（Far Reach）と呼んでおり，自分が移動するだけでなく，相手やオブジェクトを引き寄せたり，壁にぶら下がったりといったことも可能だという。


　また，エミリーがモンスターのようなものに変身し，ターゲットに迫る場面も気になったと思うが，これは「シャドウウォーク」（Shadow Walk）という能力だ。スミス氏は「トレイラーで表現されていたことは，すべてゲーム内で可能」と胸を張っていた。


　アクティブパワーのアップグレードには，スキルツリーのシステムが採用されており，プレイヤーが任意に能力をアンロックしていくという。おそらく，前述したファーリーチの移動以外の使い方は，アップグレードによって利用できるようになるのだろう。もちろん，コルヴォのアクティブパワーにも対応しているとのことだ。

　ちなみに，トレイラーの終盤，エミリーに襲い掛かったロボットのような敵の名称は「クロックワーク・ソルジャー」（Clockwork Soldier）。Bethesda Softworksブースには鳥の顔をした大型のクロックワーク・ソルジャーが展示されていたので，ゲーム内には複数のタイプが登場するものと思われる。


　同じく，死体からウヨウヨと出てきた羽虫のようなクリーチャーは「ブラッドフライ」（Blood Fry）と名付けられており，Karnakaに多く生息する生き物とのこと。死体を巣にして繁殖するほか，近付く人間に襲い掛かってくるという。ゲーム中ではこの習性を利用して，ブラッドフライに敵を攻撃させることも可能だそうだ。


　もちろん前作同様，プレイヤーは自由なアプローチでミッションに挑戦でき，敵を1人も殺さずにエンディングを迎えることも可能だという。また，スミス氏は「Dishonored 2では，前のめりになることもできる」と表現していたが，これは眼下にいる敵に攻撃を仕掛けやすくなるという意味だと思われる。

　さらに，注目したいのは「コルヴォにも声優を起用する」というスミス氏の発言だ。前作ではセリフを発しなかったコルヴォが語るということで，新たな切り口で物語が展開するのではないだろうか。そのあたりの続報にも注目したいところである。

「Dishonored 2」の開発を担当するArkane Studiosは，共同クリエイティブディレクターのRaphael Colantonio（ラファエル・コラントニオ）氏がリヨン（フランス），同じくスミス氏がテキサス州オースティンにスタジオを構えている。コラントニオ氏は「Dark Messiah of Might ＆ Magic」，スミス氏は「Thief」「Deus Ex」などを手掛けていた経歴の持ち主だ

「Dishonored 2」公式サイト

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