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印刷2017/07/31 16:16

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[CJ2017]日本展開の可能性は? スマホ向けMMORPG「ラグナロクオンライン」開発スタッフへのインタビューを掲載

スマホ版「ラグナロクオンライン」開発チーム 企画担当 Shi氏
画像集 No.001のサムネイル画像 / [CJ2017]日本展開の可能性は? スマホ向けMMORPG「ラグナロクオンライン」開発スタッフへのインタビューを掲載
 中国・上海で開催されたゲームショウChinaJoy 2017に,スマートフォン向けMMORPG「ラグナロクオンライン」iOS / Android)がプレイアブル出展された。同名のPC向けMMORPGを,3D化したうえでスマホ向けにリビルドした本作は,多くの4Gamer読者にとっても気になるタイトルではなかろうか。

 そこで今回は,ChinaJoy 2017でブース出展を行っていた本作の開発スタッフに,開発経緯やPC版「ラグナロクオンライン」に対する想い,そして日本を含む海外展開の可能性などについて話を聞いてきた。PC版の経験者もぜひ目を通してほしい。

[CJ2017]スマホ向けMMORPG「ラグナロクオンライン」の中国版では,“Episode 2.0”が8月に実装予定。3本の関連ムービーを掲載



4Gamer:
 今回のChinaJoy 2017出展に対する手応えはいかがですか。

スマホ版「ラグナロクオンライン」開発チーム 企画担当 Shi氏(以下,Shi氏):
 正式サービスを開始してからしばらくの間は,バグ対応をはじめ,普通に運営サービスを行うための対応に追われていました。それらの対応が一段落して,追加コンテンツなどアップデートの開発作業に着手できるようになり,それを初めて形にできたのが,8月に実施予定の大型アップデート「Episode 2.0」なんですよ。
 Episode 2.0の各種システムには深い思い入れがあるので,こうやってChinaJoy 2017のブース出展を通じて大きくアピールできて,とても嬉しいです。

4Gamer:
 Episode 2.0では,特にどの部分にこだわりましたか。

Shi氏:
 新クラスの追加などといったRPGとして定番の要素だけでなく,ゲームの遊び方の幅を広げる部分にもこだわりました。
 たとえばEpisode 2.0で導入される「料理システム」は,素材を探してレシピを研究し,フレンドと一緒に食事するなど,料理にまつわるプロセスそのものを試行錯誤するのが面白いと思います。

料理システム
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4Gamer:
 スマホ向けのRPGというと,手軽に遊べる方向に進化することが多いように見受けられますが,違う部分にも重点が置かれているわけですね。

Shi氏:
Episode 2.0ではペットシステムも導入される
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 ええ。弊社の企画チームのスタッフは,PC版「ラグナロクオンライン」を10年以上継続してプレイしているような人ばかりなんです。そういったラグナロク好きが企画会議などで集まると,自然と「この世界で“生きている”ことを実感できるシステムが欲しいよね」,という話になるんです。今回の料理システムも,その内のひとつですね。

4Gamer:
 なるほど。それにしても,皆さんにとって思い入れのあるラグナロクオンラインを,PCからスマートフォンという全く違うデバイス向けにリビルドするにあたり,苦労された部分も多かったのでは。

Shi氏:
 ええ。まず,プレイフィールをPC版に極力近づけることを心がけました。スマホ向けのRPGはたくさん登場していますが,あっさりしたゲーム内容が多いと思っていました。スマホ版ラグナロクオンラインでは,PC向けMMORPGならではの醍醐味を再現し,他のタイトルよりも奥深いプレイを実現したかったんです。

4Gamer:
 料理システムやペットシステムの実装にも通じる話ですね。

Shi氏:
 もうひとつ大きく苦労したのは,グラフィックスを3Dで作り直したことです。3Dグラフィックスで描画されている本作では,カメラワークを360度変えられますが,そのさいにアクセサリなどの細かいパーツの見た目が破綻しないようにするのが大変でした。

4Gamer:
 3D化を実現したことで,PC版にはない新たな遊び方が可能になったのでは。

Shi氏:
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 ええ。たとえば,スクリーンショットを撮影するときに,マイキャラが最も可愛く見える角度に微調整できます(笑)。またスマホ内蔵のカメラを利用して,写真撮影時にマイキャラを重ね合わせることも可能です。
 ゲーム内の掲示板では,プレイヤーがリアルで観光したさい,風景と一緒にマイキャラが写っている写真などががたくさん投稿されています。こういった光景は,見ていて微笑ましいですね。

4Gamer:
 ChinaJoy 2016では,本作のVR版も参考出展されていましたよね(※関連記事)。

Shi氏:
 あれこそ,3Dだからこそ実現できるシステムの代表格ですね。試みとしては非常に面白いのですが,技術やコスト,そしてVR機器の普及率の課題があり,正式版では実装には踏み切れていません。でも,いつか実装したいシステムですね。

画像集 No.006のサムネイル画像 / [CJ2017]日本展開の可能性は? スマホ向けMMORPG「ラグナロクオンライン」開発スタッフへのインタビューを掲載


4Gamer:
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 大型アップデートを迎えるなど,中国でのサービスは順調に見受けられますが,海外展開に関しては現在どういった状況でしょうか。

Shi氏:
 まだ正式に発表できる段階ではないですが,いくつかの国のパブリッシャさんと協議を進めているところです。

 ChinaJoy 2016の出展以降,PC版の開発国である韓国を筆頭に,アジアの各国やロシアなど,多くの国々からの反響があります。ですが,実際にローカライズを行うとなると,翻訳のみならずカルチャライズや,国ごとにゲームバランスを調整する必要があります。個人的には,スマホ版本体の完成度を,もう少し高めてから海外展開を行いたいという気持ちもありますが。

4Gamer:
 もし差し支えがなければ教えていただきたいのですが,日本におけるPC版「ラグナロクオンライン」の運営会社であるガンホー・オンライン・エンターテイメントから,何かコンタクトはありましたか。

Shi氏:
 自分が把握している範囲ではないですが,このインタビュー記事をガンホーさんに見ていただいて,それをきっかけにコンタクトを取っていただけたら素敵ですね(笑)。
 個人的にガンホーさんのことは,「ラグナロクオンラインの運営」という意味において先輩であり,また尊敬しています。そういった方に,自分たちが作ったゲームにご興味を持っていただけたら,とても光栄だと思っています。

画像集 No.008のサムネイル画像 / [CJ2017]日本展開の可能性は? スマホ向けMMORPG「ラグナロクオンライン」開発スタッフへのインタビューを掲載


4Gamer:
 中国で開発されたアプリにもかかわらず,主題曲が日本語なので,もしかすると日本展開をやる気がマンマンなのかな? と早とちりしてしまいました。

Shi氏:
 あれは,台湾版の(PC版)ラグナロクオンラインが以前にリリースした,関連アルバムに収録されていた楽曲ですね。とてもマッチしていたので主題曲として採用しましたが,必要以上に期待させてしまったのならごめんなさい(苦笑)。

4Gamer:
 そろそろお時間のようなので,今後の開発ポリシーについてお聞かせください。

Shi氏:
 自分たちは本作において,アイテム課金に代表されるような利益の追求より,“面白いゲーム”を作ることを最優先で考えています。では,面白いゲームとは何かというと,この「ラグナロクオンライン」においては,生活感や幅広いプレイスタイルを実現し,マイキャラに愛着が持てるシステムやコンテンツだと思っています。自分たちも同じラグナロクファンなので,そういった方たちから見て満足できるゲームを作っていきます。

4Gamer:
 最後に,PC版「ラグナロクオンライン」の経験者を含む,4Gamerの読者に向けてメッセージをお願いします。

Shi氏:
 私は日本版のPC版ラグナロクオンラインが大好きなんですが,その大きな理由は,イラストや二次創作などを含む,プレイヤー同士の盛り上がりを運営チームが大切にしている部分なんです。スマホ版の舵取りを行うにあたり,日本版(PC版)の運営サービスをいつも参考にしています。
 また,いつの日か,日本のラグナロクファンに向けて,本作をプレイしていただける機会が来たら嬉しいなと思っています。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

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「ラグナロクオンライン」公式サイト(中国語)

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