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[G-Star 2016]MOBAの醍醐味がスマホで味わえる。MOBA入門に最適な「Penta Storm」のインプレッションを掲載
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印刷2016/11/20 15:35

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[G-Star 2016]MOBAの醍醐味がスマホで味わえる。MOBA入門に最適な「Penta Storm」のインプレッションを掲載

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 韓国・釜山で開催されたゲームショウG-Star 2016のNetMarble Gamesブースに,同社の完全新作となるスマホ向けMOBA「Penta Storm」のプレイアブル版が出展されていた。

 本作の基本ルールは,5vs.5で対戦するDotA系の流れを汲むMOBAで,マップ中に存在するトップ(上)・ミッド(中央)・ボット(下)の計3レーンと,各レーンの間で入り組んでいるジャングルを戦場に,相手拠点に存在している重要オブジェクトを破壊することが目的となる。

 対戦中は,レーンの先にいる相手チームのヒーロー(プレイヤーキャラクター)と対峙しながら,レーンに流れ込んでくる敵兵士を倒し,あわよくば相手ヒーローをキルして,少しでも多くのゴールドを貯めることが重要だ。稼いだ資金でアイテムを購入し,キャラクターを強化すれば,相手よりも優位に立てる。

 そして,機会を見出したら仲間と団結して,相手拠点までの途上に建造されているタワーを破壊。戦況を有利に進められれば勝利が近づく。


試遊台のセット
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さまざまなゲームモード
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基本となるマップの構成
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多彩な能力を持つヒーローたち
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対戦中のスクリーンショット
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 さて,ここまでの説明を読んできた人や,ゲームのスクリーンショットを目にしたMOBAファンに向けて,どうしても避けては通れぬ感想を一文だけ書いておこう。本作は,けっこう,「League of Legends」に似ている気がする――。

 しかし,筆者の見解をあらかじめお伝えしておくと,会場でこのゲームをプレイしたとき,操作の手軽さ,戦術の分かりやすさ,戦略の醍醐味など,同ジャンルならではの魅力をたったの10分(※対戦の展開によってはもっと長くなる)に凝縮した本作に,“スマホでMOBAをプレイする熱が本格化するかもしれない”という予感を覚えた。

 MOBAというゲームジャンルは概して,「ゲームをはじめる前に,前提となる知識を詰め込んでおかなければいけない」というくらい,ハードルを高く感じることがある。さらにMOBAは,そのゲームをやっていない人には,「対戦中の画面上で,何が起きているのか分からない」ために,見る側にすら楽しむための知識が求められる。

 その点,本作はプレイ時間を短縮しつつ,必要な要素も網羅し,対戦全体の流れをスマートに仕上げていることで,より直感的にゲームの真髄にたどり着けるようになった。MOBAのエッセンスを一度煮詰め直した本作は,MOBAの入門と成りうる可能性を秘めていそうだ。

会場は“10人集まらないと対戦できない環境”であったが,それが杞憂になるくらい,来場者が押し寄せていた。ちなみに筆者の場合は,対戦開始から約10分でゲームセット。ルールを理解しきれていない人も混ざってはいたが,それでもLoL経験者であればこの“速さ”が分かるだろう。
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 対戦形式は1vs.1,3vs.3,5vs.5をはじめ,ランクマッチにプライベートマッチにと多彩なモードが備わっている。1人で練習するためのBOT戦も手軽に利用できるため,初心者の導入口にも,初級者のトレーニングにも,上級者を目指すときの特訓にも役立てられる。

 基本操作は,画面左下のバーチャルバッドでキャラクターの移動,画面右下のアタックボタンで攻撃,通常攻撃の周辺に配置されているスキルボタンは,キャラクターのレベルアップ時に獲得できるボーナスポイントを割り振れば,アンロックが可能だ。アンロックしたスキルは追加でボーナスポイントを使用すれば,スキルレベルを上昇させることができる。スキルの性能強化もとても大切なのだ。

 そのほか,全キャラクターは画面下部に表示されている“3つの共通スペル”を使用できる。「Recall」を使用すれば,一定時間後に自チームの拠点に戻れるし,「Restore」を使用すれば,ヒーローのライフを一定量回復も可能だ。また,「Sprint」を使用すれば,ヒーローの移動速度を一定時間上昇させられる。なお,使用後はいずれのスペルも長めのクールタイムが設けられる。

 ちなみに本作の通常攻撃は,“自身のヒーローの周囲に円形が表示され,範囲内の敵を自動で攻撃してくれる仕様”となっているので,操作もそれほど煩雑にはならない。とはいえ,精密なダメージコントロールを行いたいのなら,通常攻撃ボタンを押しっぱなしにはしていられないだろう。

ヒーローが草むらに侵入すると,相手からは視認されなくなる。草むらに隠れて相手をやり過ごし,油断をついて背後から襲い掛かったり,仲間と挟み撃ちにしたりと,使い方はさまざま。戦況を変える重要なファクターとなりえる
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原則,各レーンには6つのタワー(自チーム×3,相手チーム×3)が存在し,拠点にあるタワーまで破壊できれば,そのまま拠点を攻撃できる。ただし,うかつにタワーの攻撃範囲に侵入すると,タワーからの強力な迎撃を受けてしまう。自チームの兵士を囮にしながら,ヒーローの身を守り,安全な状態でタワーに攻撃を与えていくのが賢明だ
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 対戦中は自チームの拠点に戻ることで,アイテムの購入が可能だ。アイテムは画面左にある金枠のアイコンをタッチすることで,多種多様なアイテムがズラリと並べられた購入画面へと入ることができる。

 もちろん,アイテムの購入には資金が必要となるので,敵兵士はもとより,ジャングル内に存在する中立モンスターを狩るのもアリだ(※味方の役割次第だが)。相手よりも先に強力なアイテムを身に着けることで,ジリジリと戦力差が広げられる仕組みである。そのため,対戦中は“倒させれないで倒す”を実践することが肝要といえる。

 今回プレイしていて嬉しかったのは,アイテム購入アイコンの横に“自身のヒーローにおすすめのアイテム”を,アイコンで表示してくれるUIであった。このアイコンはタッチすれば,すぐさま該当のアイテムを購入できるので,たくさんのアイテムの中からどれを選んでいいのか分からないうちは,アイコンをタッチしているだけでも十分そう。

左側の項目ごとにアイテムがズラッと並んでいて,初見であれば膨大な数に見えてしまうかもしれない。だが,ヒーローの特性を伸ばしたり,弱点を補ったりすることを考慮すると,獲得すべきアイテムというのは大分少なくなるはずだ。最終的には,確実に欲しいものだけを覚えておけばいい
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強力な中立モンスターの前で激しい乱戦が展開している。敵兵士や中立モンスターは,最後の一撃を与えたヒーロー(もしくはチーム)にのみリソースが付与されるため,油断していると「仲間と一緒にボロボロになるまで戦ったのに,最後の美味しいところだけ相手にかっさらわれた」なんてことにもなりかねない
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 プレイヤーが使用できるヒーローは,そのビジュアルや近距離型/遠距離型の性能だけでなく,いずれも個性的なスキルで差別化が図られている。各ヒーローは3つのスキルを有しており,キャラクターの頭上,緑色のライフゲージの下に備わる“青いゲージ”を消費して使用していく。

 とくに通常攻撃ボタンの上側に表示されているスキルは,非常に強力なものが設定されており,ヒーローによっては遠距離から大ダメージを与える,ロケットランチャーを撃ち込んだりできるのだ。

 なお,今の段階ではヒーローの使用制限については調べることができなかったため,プレイによるアンロック制なのか,それとも課金で開放していくのか,残念ながらその手段については不明だ。

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ヒーローにはそれぞれ得意な役割が存在する。しかし,最初のうちは深く考えずに,とりあえず好みのキャラクターで遊んでみるのが,ゲームを長く続けるコツである
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試遊の段階では,ヒーローのライフがわりと多く感じられた。すべてのプレイヤーが共通して回復スペルを使用できるため,ヒーロー達の継戦能力も高めである
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 「Penta Storm」がもたらすのは,MOBA未経験者がスマホで手軽にMOBAを体験できる未来であると,筆者は感じている。カジュアル層には,これでもまだ難しいゲームであることは確実だが,ゲーマーの棲み分けでいう“ミッドコア層”にステップアップするための道筋としては,本作のゲーム性はぴったりと合致することだろう。

 ただし,今年のG-Star 2016では,本作の正式な配信日に関するアナウンスは行われなかった。当然,日本を含むグローバル配信についても言及はされていないので,今後の動向に注目しておきたい。

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