プレイレポート
「Anthem」,序盤とエンドコンテンツのプレイムービーをお届け。プロデューサーへのインタビューも。オープン体験版は2月2日から
また記事後半には本作のリードプロデューサーであるMike Gamble氏のインタビューも掲載している。短時間のインタビューだったが,リリース後のコンテンツ配信についても話を聞けたので,ぜひ確認してほしい。
キャプチャーイベントで体験できたのは,チュートリアルを含むゲーム序盤と,レベル30のいわゆるエンドコンテンツ部分だ。なお,体験版はレベル10からのゲーム中盤部分が体験できる。
本作の開発を担当しているのは「ドラゴンエイジ」シリーズや「マスエフェクト」シリーズなど,RPGの名作を生みだしたBioWareだ。同スタジオはシングルプレイタイトルを得意としているが,これまでにもオンライン対応のタイトルはリリースしており,高い評価を得ている。そうしたノウハウを結集したのが,今回のAnthemというわけだ。
「Anthem」はジャンルでいえばMO型のハック&スラッシュなアクションRPGとなる。マップを探索し,敵を倒し,より強力なアイテムを手に入れていくタイプのゲームだ。そこにBioWareが得意とする,練り込まれた世界観とストーリーが加わり,没入感の高いゲームに仕上がっている。
プレイヤーの冒険の拠点となるのは「フォート・タルシス」と呼ばれる場所で,外には厳しい環境が広がり,「ドミニオン」と呼ばれる敵対勢力や,凶暴な生物「スカーズ」などの脅威が存在している。ファンタジーとSFを融合させたような世界観だ。
そうした過酷な環境に対処するために開発されたのが強化外骨格「ジャベリン」で,そのパイロットは「フリーランサー」と呼ばれている。プレイヤーは新人フリーランサーとして,この世界で生き抜くことになる。
ゲームプレイで集まる武器や防具などのアイテムには「レアリティ」があり,リリース前の時点では強力なモノから順にマスターワーク(オレンジ色),レジェンダリー(紫色),レア(青色),アンコモン(緑色),コモン(白色)となっている。
当然,そうした強力なアイテムを集めてジャベリンをカスタマイズでき,いわゆる「ビルド構築」といった要素もある。
各ジャベリンには最大2つの武器と,2つのギア,1つのサポートシステム,そして6つのコンポーネントを装備できる。
コンポーネントはいわゆる防具に相当するパーツで,アーマーとシールド値を上昇させるほか,例えば「アサルトライフルでのダメージが5%上昇」といった効果を持っている。このパーツをうまく組み合わせることで,「シーカーミサイルを使いまくるレンジャー」や「ひたすら敵の攻撃を耐え続ける超強固なコロッサス」といったカスタマイズができそうだ。
さて,肝心のジャベリンだが,特段難しい操作は要求されない。アクションゲームのプレイ経験があれば,すんなりと操作に慣れるのではないだろうか。
空を自由に飛び回れるジャベリンの操作は非常に気持ちいい。ジャベリンの種類によって動きは変わるが,機敏に動けるインターセプターはまるで忍者のようだし,コロッサスはまさにロボットというような重厚な動きで,男心をくすぐる。
今回はいくつかのコンテンツを体験できたが,やはり気になるのはエンドコンテンツの部分だ。
本作にはエンドコンテンツとして,「レジェンダリーコントラクト」と「ストロングホールド」の2種類が用意されている。今回は体験版でも遊べる「ストロングホールド“タイラントの坑道”」を,高難度「グランドマスター1」で体験してきたので紹介したい。
ストロングホールドは何度でも挑戦できる高難度ミッションで,アイテムの収集やレベルアップなどに利用できるコンテンツだ。
難度設定は「イージー」「ノーマル」「ハード」「グランドマスター1」の4つがあったが,グランドマスターは後ろについている数字が気になるところ。さらに上の難度があると思われる。
グランドマスターに挑戦したアカウントでは,レベル30のジャベリンが用意されていた。それがどれほどの強さなのかは分からないが,グランドマスター相手に無双できる強さではないことは確かだった。
ハード以下の難度と比べると,雑魚敵ですらタフで1体倒すのに数秒かかるうえ,敵の火力も上がっているためダウンしやすく,ちょっとした油断が命取りになる。
それでもまだ進めなくはない,という難度なのがちょうどいい。通常のプレイであれば1つ前の難度でアイテムを集めて挑戦するのが良いのだろうが,今回は時間の制約もあるので,気合と連携でカバーする方針で進めた。ゲームプレイの様子は以下に掲載している動画で確認してほしい。
確実に攻略するには,装備のレアリティだけでなく,その性能などを把握して,キッチリとビルドを組む必要がありそうで,仲間と協力して攻略していく,歯ごたえのあるゲームプレイが期待できる。
オープン体験版は本日(2019年2月2日)2:00からスタートしている。中盤の一部を楽しめるという内容だが,本作の雰囲気は存分に味わえるだろう。
さて,ここからは本作のリードプロデューサーであるMike Gamble氏のインタビューをお届けする。短時間だが,本作の気になる部分を聞いてきたので,チェックしてほしい。
4Gamer:
久しぶりの新規IPですが,SF色の強いテーマを選んだのでしょうか。
BioWareは「ドラゴンエイジ」シリーズと,「マスエフェクト」シリーズを手がけてきました。その経験からSFのノウハウがあり,それを実現するためのテクノロジーも持っています。
ですが,本作は「マスエフェクト」と「ドラゴンエイジ」の中間的なテーマとなっています。SFの要素もありますが,ファンタジー的な要素もあり,とてもいい世界が構築されていますよ。両作を手がけた経験が役に立っています。
4Gamer:
BioWareはシングルプレイゲームのイメージが強いのですが,今回オンラインゲームにしたのはなぜなのでしょうか。
Gamble氏:
シングルプレイの経験をマルチプレイで味わえるようにしたかったんです。これまでは1人で経験する物語でしたが,Anthemでは協力して困難に立ち向かうことで,物語を共有する経験を得られることを重視したのです。
4Gamer:
継続的にコンテンツを追加していくとのことですが,どのくらいの頻度になりそうですか。
Gamble氏:
コンテンツ次第なんですが,新しい「チャレンジ」や「クリーチャー」は毎週のように追加していく予定です。もっと大きいコンテンツになると,やはり開発に時間がかかるので,スパンはもっと長くなりますね。
4Gamer:
大規模なコンテンツだと具体的にどのような内容が追加されるのでしょうか。
Gamble氏:
大きなコンテンツには環境が大きく変化するものを用意しています。環境が変わることによって,有効な武器が変わったり,必要なギアが変化したりといった変化が起こると思います。
4Gamer:
個人的な希望でもあるのですが,ゲーム内で家を持てるようになったりはしないのですか。
Gamble氏:
フォート・タルシスにはそういったエリアがあったりはするのですが,現時点ではプレイヤーが持てる家や部屋というものはないですね。でも要望の声が大きければそういう要素を追加する可能性があります。
4Gamer:
ぜひお願いします。
長期的にコンテンツを追加していくとのことですが,ここまでは確実に約束できる,という期間はありますか。
Gamble氏:
プレイヤーが望むならいつまでも配信していく予定です,としか言えないですね(笑)。
4Gamer:
体験版や今回のプレイでもそうでしたが,フォート・タルシス内は走れませんでした。個人的には街中をゆっくり歩くのは風情があって好きなのですが,フラストレーションが溜まる人もいるかと思います。街の中で走れるようにはならないのですか。
Gamble氏:
走れるかどうか,発売に向けて検討しています。「走る」ことでNPCのセリフなども含め,すべての環境がロードされなかったらバグるので(笑)。
4Gamer:
ありがとうございました。