「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」がいよいよ本日発売！　ゲームを楽しむうえで知っておきたいバトルや新要素の情報をまとめて紹介

　任天堂の「スマッシュブラザーズ」シリーズ最新作となるNintendo Switch用ソフト「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」が，本日（2018年12月7日）いよいよ発売される。


　3月の「Nintendo Direct 2018.3.9」で発表された「スマブラSP」は，その後6月にロサンゼルスで行われたE3での「Nintendo Direct: E3 2018」にて正式タイトル名と発売日が公開され，E3 2018会場ではエキシビションマッチも実施された。
　同月の「RAGE 2018 Summer」を皮切りに国内各地で試遊会が，11月の「Nintendo Live 2018」では公式大会が開催。さらにメーカーの枠を越えたカウントダウン企画がスマブラ公式Twitter（@SmashBrosJP）を中心に行われ，ゲーム業界の1つの“お祭り”として，発表から発売日となる今日まで常に賑わいを見せている。

　そんな本作を先行してプレイする機会を得たので，「スマブラ」シリーズディレクターの桜井政博氏自らが出演した「Nintendo Direct: E3 2018」，「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL Direct 2018.8.8」，同「2018.11.1」という3度の配信（関連動画リンク［1］［2］［3］）で明かされた情報をまとめつつ，実際にプレイして分かったことをお伝えしていこう。

「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」公式サイト

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歴代ファイターがまさかの全員参戦

新規参戦含む総勢75体のファイターでバトル！

　総勢75体（DLCの1体含む）のファイターが参戦する本作には，「スーパーマリオ」のデイジー，「ドンキーコング」のキングクルール，「メトロイド」のダークサムスとリドリー，「ポケットモンスター」のガオガエン，「ファイアーエムブレム」のクロム，「どうぶつの森」のしずえ，「ストリートファイター」のケン，「スプラトゥーン」のインクリング，「悪魔城ドラキュラ」のシモンとリヒター，早期購入特典（※）のパックンフラワーという12体の新ファイターが登場する。

※2019年1月31日までに購入した人を対象とした追加コンテンツ。詳細は［こちら］

デイジー	キングクルール	ダークサムス
リドリー	ガオガエン	クロム
しずえ	ケン	インクリング
シモン	リヒター	パックンフラワー

　シリーズでおなじみの“歴戦のファイター”や久々の参戦を果たしたファイターたちも，性能の調整はもちろん，外見や動きなども一新されている。
　「スーパーマリオ オデッセイ」のキャッピーのぼうしやウェディング服を着たマリオ，「ゼルダの伝説　ブレス オブ ザ ワイルド」の青い服（英傑の服）をまとったリンクなど分かりやすく変化しているものから，「蒼炎の軌跡」版と「暁の女神」版で見た目だけではなくボイスの雰囲気も変わる「ファイアーエムブレム」のアイク，オリジナル版にならい移動速度や波動拳の形などを変えた「ストリートファイター」のリュウとケンといった細かいものまで，かなりこだわりぬいて調整されているようだ。「スマブラ」シリーズをとおして遊んでいる人は，こういった細かな変化を探すのも楽しいだろう。


　ゲームを始めてすぐに選択できるファイターは，シリーズ第1作の「ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ」と同じ数である8体。使用できるファイターを増やす方法は“乱入してきたファイターに勝つこと”だ。
　対戦を終えたときやモードを切り替えたときなどに突如アラーム音がなり，「挑戦者が現れました」（CHALLENGER APPROACHING）という警告と挑戦者のシルエットが表示される。この対戦に勝利すると，その挑戦者が新たなファイターとして選択画面に追加されるのだ。


　「いつ何時，誰の挑戦でも受ける」という心構えであっても，激戦で疲れ果てたあとの乱入となると，いつもの力が発揮できず負けてしまうかも。でも安心してほしい。この乱入バトルで倒せなかったファイターは，しばらくすると「いろんなあそび」モード（詳しくは後述）に表示される「挑戦者の間」にて再戦できるので，ここでリベンジを果たそう。
　なおファイター選択画面では，デイジーやクロムといったダッシュファイター（※）以外は「スマブラ」シリーズ参戦順で表示される。ファイター選択時にはシリーズの歴史も感じられるだろう。

※基本的な体術や性能が，ほかのファイターをもとに作られているもの。デイジーはピーチ，クロムはロイをオリジナルとしたダッシュファイター

右下に表示されている扉が「挑戦者の間」。乱入バトルに負けてしまったら，しばらく時間をおいてから「いろんなあそび」をチェックしてみよう

乱入バトルに勝利して，どんどんファイターを増やしていこう

最大8人で対戦が楽しめる「大乱闘」

さまざまなルールやステージで対戦を楽しもう

　ゲームのモードは，大きく分けて「大乱闘」「スピリッツ」「いろんなあそび」「コレクション」「オンライン」という5種類がある。


　「大乱闘」では，最大8人で対戦できる「通常戦」，5対5か3対3のチーム対抗戦が楽しめる「団体戦」，最大32人が参加できる勝ち抜き戦「トーナメント」，特殊なルールが定められた3つの遊び方がある「スペシャル乱闘」が選択できる。
　プレイヤー自身がさまざまな対戦形式を設定して遊べる各バトルは，まず最初に「ルール設定」を行う。「タイム制」「ストック制」「体力制」という基本のルールや制限時間，CPUの強さ，ハンデ，威力弱めの「最後の切りふだ」となる「チャージ切りふだ」の有無などが細かく決められる。設定したルールは保存と編集が可能だ。

制限時間やストック数といった基本的なものから「ぶっとび率」といった細かいところまで，プレイヤーの好みに調整できる

団体戦では1P対2Pや1P対CPUのほか，3人もしくは5人のプレイヤー同士での対戦も可能だ

トーナメントでは，1対1で行うものから4人対戦と2人対戦が交互に行われる特殊なものまで，参加人数によってさまざまな形式が選べる。トーナメント名も付けられるので，定期的に大会を開催するのも面白い

何が起こるか分からない“へんてこ”な状態で対戦できる「いろいろ乱闘」も健在。サドンデス状態で戦う「300％ スーパーサドンデス」や，使用するファイターを取り合いながら連戦を行う「全員バトル」といった特殊なルールのバトルも楽しめる

　これまでとの大きな違いは，ファイターを選ぶ前にステージを選択するという点だろう。ステージとの相性を考えてファイターが選択できるので，とくに連戦の際の戦術性が高まりそうだ。
　ステージは103種類あり，すべてのステージが最初から選択できる。戦場化と終点化（※）の変更も可能だ。さらにギミックの有無や，バトル中に2つのステージを行き来する新要素「ステージ変化」を設定すれば，遊び方は何千通りにもなる。

※戦場化……平坦な浮島に3つの足場があるステージ
　終点化……平坦な浮島のみのステージ

ステージが変化する時間は，ルール設定の画面で調整できる

　「ゼルダの伝説　ブレス オブ ザ ワイルド」の始まりの塔や「スプラトゥーン2」のタチウオパーキング，「スーパーマリオ オデッセイ」のニュードンク市庁舎など，Nintendo Switchタイトルから登場した新ステージはもちろんだが，過去の「スマブラ」シリーズから登場するステージもこれまでとは一味も二味も違う。

始まりの塔

タチウオパーキング

ニュードンク市庁舎

　“あえて”NINTENDO64のころの懐かしさを重視してアレンジしたというハイラル城や，「大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U」では別々だったギミックが統合されたワイリー基地など，こちらもファイター同様に，かなり細かく，そしてこだわりのある調整が行われているのだ。ステージも「スマブラ」シリーズに登場した順に並んでいるので，シリーズファンならこの選択画面を眺めるだけでも熱いものがこみ上げてくるだろう。

各ステージには，元となったゲームにゆかりのあるキャラクターやギミックが用意されている

　ボカスカと攻撃する音やファイターが“ふっとぶ”音などとともに，バトルを盛り上げてくれるステージ楽曲として，新曲はもちろん新たなアレンジ楽曲も多数収録。これまではステージごとに曲のセットが決まっていたが，今回はシリーズ別に統一されている。
　懐かしの風景が広がる「スーパーマリオブラザーズ」のステージであるいにしえの王国でシリーズ最新作のボーカル曲「Jump Up,Super Star!」を流したり，初代「ゼルダの伝説」の「地上BGM」を聴きながら「ブレス オブ ザ ワイルド」の始まりの塔で戦ったりといったような，自分好みのステージとBGMの組み合わせがこれまで以上に楽しめるのだ。

「オレ曲セレクト」を設定すれば，ステージ楽曲をシャッフルする際の選曲確率を好みに変更できる

育成と冒険が楽しい新要素「スピリッツ」

キャラクターをたくさん集めて強大な敵に挑め

　「スピリッツ」は，思念体となったキャラクターたち（これが「スピリッツ」と呼ばれる。単体では「スピリット」）を集め，その力でファイターを強化してバトルするという1人用の新モードだ。


　そのメインとなるのが，「スマブラ」シリーズのイメージ世界を舞台としたアドベンチャー「灯火の星」。新たなる創世を目論む“最強，最悪の敵”キーラを止めるため戦いを挑んだファイターたちだったが，キーラの放つ圧倒的な光によって打ち負かされ，ファイター以外のキャラクターたちも身体を失い思念体「スピリッツ」となってしまう。
　唯一生き残った“希望の星”カービィは，囚われたファイターたちとキーラに操られているスピリッツを開放し，その仲間たちとともにキーラに挑むことになるのだ。


　マップを移動して，スピリッツが操るファイターのコピーと戦って勝利し，スピリッツを味方にしていくのだが，このバトルで大事な要素なのがスピリッツのセットだ。
　スピリッツにはファイターの攻撃力と防御力を上げてくれる「アタッカー」と，粘着床無効や毒軽減といった能力で支援してくれる「サポーター」という2種類があり，アタッカー1体＋サポーター最大3体をファイターにセットし，ファイターを強化できる。


　3すくみとなっている「攻撃」「投げ」「防御」に「無」を加えた4つの属性や，★1つから4つまでの強さのランクがあり，さらにバトルでは対戦相手のスピリッツの特徴に合ったルールやステージ条件が用意されているので，バトルを有利に進めるには戦う相手に合ったセットを組むことが重要だ。格上の強敵に勝つため，バトルに勝利したり，勝利報酬のおやつを与えたりしてスピリッツを育てよう。

おやつをあげるほかにも，洞窟の調査に出すといった育成方法もある

アタッカーにはスロットが，サポーターにはコストがそれぞれ設定されている

好みのセットができたら忘れず保存しよう

　「スピリッツセット」の画面で［Y］ボタンを押せば，相手に合ったオススメ設定をしてくれるので，遊びながらセットの組み方のコツも掴めるはず。セットはたくさん保存できるので，属性ごとの最強セットはもちろん，お気に入りのキャラクターで組んだセットを残しておくことも可能だ。
　なお，囚われの身となっているファイターを解放するバトルに勝利すれば，アドベンチャーだけではなく，ほかのモードでもそのファイターが使えるようになる。前述の乱入バトルと合わせて，こちらでもファイター集めが可能だ。

バトルに勝利しマップを進むことで，世界を包む霧が晴れていく

ファイターはスキルツリーで強化することができる

進めない道は，特定のスピリッツを開放することで通れるようになる

バトルのルールは，制限時間や所持アイテム，勝利条件など，相手によってさまざま

1人で，ローカル通信で，オンラインで……

対戦と観戦，どちらも楽しめる要素が盛りだくさん

　「いろんなあそびかた」で遊べるのが「勝ちあがり乱闘」だ。
　これは，選んだファイターによって異なる対戦相手や強大なボスと戦っていくという，これまでの「シンプル」を新しくした1人用モード。最初に「ホンキ度」を設定するのだが，これが高いと相手が手強くなり，その分得点と報酬がたくさんもらえる。
　ボス戦の前には横スクロールアクション，ボス戦勝利後はシューティングのボーナスゲームがあるので，ここでも得点をたくさん稼いでハイスコアを目指そう。

ファイターと関わりの深い相手が立ちふさがることも。強敵に勝利して高得点を狙おう

クリア後のボーナスゲームは，スタッフのクレジットを撃つシューティング

　おなじみの「組み手」は，100人の軍団をより早く退治する「百人組み手」，全ファイターが対戦相手として登場する「オールスター組み手」，ハイレベルのファイターが襲い掛かる高難度のデスマッチ「情け無用組み手」の3種類が楽しめる。
　「トレーニング」にはマス目がある練習用ステージが用意されたほか，ふっとび量の目安が分かる「ふっとばし予測線」の表示も加わった。基本的なテクニック，ファイターやステージの特性，アシストフィギュア，ポケモン，アイテムといった情報は「コレクション」の「スマちしき」に詳しく記載されているので，こちらも確認しつつトレーニングでその腕を磨こう。

対戦相手がまさに“情け無用”でかなり手強い「情け無用組み手」

「トレーニング」では，ふっとび量を生かした戦術を立てることも可能だ

「スマちしき」でファイターやステージの特徴，基本テクニックなどをチェックしよう

　発売前のため体験できなかったが，オンラインについても紹介しよう。オンライン対戦は，自分好みの対戦形式をおおまかに設定しておく「優先ルール」と，数字が大きいほど上位となる「世界戦闘力」をもとにマッチングされる。「世界戦闘力」が高いと上位者向けの対戦「VIPマッチ」に挑めるとのことなので，腕に覚えがあるプレイヤーはこれを目標にするといいだろう。世界中で行われている対戦が見られる「大観戦」もあるので，上級プレイヤーの戦いを観戦してその動きを参考にしよう。
　オンラインは最大4人対戦となり，1台のNintendo Switch本体で2人参加できる。ローカル通信での対戦は最大で8人対戦が可能だ。

公式サイトの「ネットワーク」情報ページより

「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」公式サイトの「ネットワーク」情報ページ

　ほかにも，出しやすくなった小ジャンプ攻撃や防御態勢からボタンを離して発動する「ジャストシールド」といった操作面，ストック制バトルの残りストック数や少数第1位まで分かるダメージ数の表示，迫力はそのままにスピーディになった「最後の切りふだ」，強力な一撃をスローモーションでドラマチックに魅せる演出など，変更点をあげればキリがない。プレイヤー側と観戦する側のどちらも分かりやすく，そして奥深く楽しめるよう作り込まれたという印象だ。
　時は来た。それだけだ――ソフトを入手したら，自分好みのルールや遊び方で，いろいろなモードや対戦を楽しもう。

バトルをサポートしてくれるアシストフィギュアやポケモンの登場数ももちろんシリーズ最多を誇る

「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」公式サイト