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印刷2018/06/15 20:19

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[E3 2018]フロム・ソフトウェアの新作「Deracine」&水口哲也氏が手がける「TETRIS EFFECT」のプレイレポートを掲載

 E3 2018のSony Interactive Entertainmentブースには,PlayStation VR対応ソフトがいくつか出展されていた。今年はPS VR向けタイトルも充実していたが,会場で試遊できたタイトルの中から,フロム・ソフトウェアの新作VRゲーム「Deracine」(正式名称はDéraciné)と,水口哲也氏率いるEnhanceの新作「TETRIS EFFECT」のプレイレポートをお届けしよう。


Deracine


 2018年内のリリースが予定されている「Deracine」は,SIE World Wide Studios JAPANスタジオとフロム・ソフトウェア,そして宮崎英高氏がディレクターを務めるという,「Bloodborne」と同じ開発体制で制作されているアドベンチャーゲームだ。プレイするにはPS VRとPlayStation Camera,さらにPlayStation Move2台が必要となる。

 舞台となるのは,人里離れた古い寄宿学校。そこでは幼い少年少女6人と年老いた校長先生がひっそりと暮らしている。プレイヤーは,人とは違う時間軸に住む妖精となり,寄宿学校の子供達とさまざまな物語を紡いでいくのだ。

画像集 No.008のサムネイル画像 / [E3 2018]フロム・ソフトウェアの新作「Deracine」&水口哲也氏が手がける「TETRIS EFFECT」のプレイレポートを掲載

 今回のデモは,妖精の存在を確かめようとする少女と触れあうところから始まった。プレイヤーは特定のオブジェクトを掴んだり,持ち上げたりすることができ,その状態でボタンを押すとアイテムの説明が表示される。
 少女の目の前に手紙が置いてあったので,さっそくそれを手に取って読んでみることにした。その手紙には妖精へのお願いが書いてあり,その内容は少女が持っている枯れた花を蘇らせてほしいというものだった。ちなみに“人と違う時間軸”とは,“止まった時の世界”のこと。したがって,基本的にゲームに登場するすべてのものはその場で停止している状態だ。

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 校内の移動には,行き先のポイントを指定するワープ方式が採用されている。あらかじめワープできる場所の候補が決められているので,その中から選んでいくというわけだ。
 妖精であるプレイヤーの右手には,生命エネルギーを吸収する力がある。そこで,人間以外でエネルギーを吸収できる対象を求めて,校内を探索していく。すると,やがて果物を発見した。これを掴むとエネルギーの吸収が始まり,果物がみるみる朽ちていく。あとは,右手に蓄えたエネルギーを少女の花に送るだけだ。

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 枯れた花を蘇らせると,時が動き出した。元気になった花を見て,妖精の存在を確信した少女は,妖精の存在を感じようと前に乗り出してくる。このとき,少女の顔が急接近するので,結構ドキドキする……。
 このように派手なアクションや展開は見られず,ゆったりと遊べるアドベンチャーゲームという印象を受けた。

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TETRIS EFFECT


 2018年秋の発売が予定されている「TETRIS EFFECT」は,水口哲也氏が率いるEnhanceが開発を手がけるPS VR対応ソフトだ(通常のディスプレイでも遊べる)。タイトルどおり,あの「テトリス」がベースとなっているが,海底の奥深くや宇宙の彼方といったバリエーション豊かな30以上のステージが用意されており,マラソンやスプリント,ウルトラといったおなじみのモードが搭載予定とのこと。

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 E3 2018会場では,そんな本作がVRモードで遊べるようになっていた。といっても,テトリスを立体視で遊んでいる感覚なので,PS Move(モーションコントローラ)を使ったインタラクティブな要素はない。今回,筆者が手にしたのはDUALSHOCK 4(通常のコントローラ)である。
 ただ,テトリミノ(ブロック)のラインを消したときに発生する光の粒子が,自分に向かって飛んでくるという,VRならではの演出はしっかりと楽しめた。

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 ゲーム自体はテトリスそのものだ。テトリミノを動かしたり落としたりすると音が鳴るのだが,この音もステージのBGMにマッチするように工夫がなされており,テトリスをプレイしているのに,シーケンサーやサンプラーで遊んでいるような感覚がある。
 また,時間とテトリミノの落下を止められる「ゾーン」と呼ばれるシステムによって,ゲームオーバーになりそうな危うい状況を切り抜けたり,たくさんのブロックを消して大量のボーナスを狙ったりできるのもポイントだ。

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 TETRIS EFFECTはステージ制を採用し,各ステージは複数のシーケンスに分かれている。それぞれのシーケンスは一定のラインを消すとクリア,そのままの状態を引き継いで次のシーケンスに移行するといった具合だ。
 今回,筆者が遊んだステージはワールドミュージックがテーマになっていたようで,シーケンスが進むたびに,異国情緒あふれるさまざまな楽曲が楽しめる。まるで世界旅行をしている気分だ。

画像集 No.004のサムネイル画像 / [E3 2018]フロム・ソフトウェアの新作「Deracine」&水口哲也氏が手がける「TETRIS EFFECT」のプレイレポートを掲載

 前述のとおり,TETRIS EFFECTはベースがテトリスではあるものの,視覚と聴覚が刺激されて神秘的な雰囲気が感じ取れるタイトルだ。水口氏のファンであれば間違いなく,この世界に魅了されるだろう。ただ,そうでない人も,ぜひ一度は自身の目と耳で体験してほしいと思う。

「TETRIS EFFECT」公式サイト


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