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[TGS 2019]吸血鬼にされた男が真相を求めてシアトルの街を徘徊する。「Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2」のシニアプロデューサーにインタビュー
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印刷2019/09/14 20:14

インタビュー

[TGS 2019]吸血鬼にされた男が真相を求めてシアトルの街を徘徊する。「Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2」のシニアプロデューサーにインタビュー

 DMM GAMESは2020年内に,アクションRPG「Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2」PC / PS4 / Xbox One。以下,「Bloodlines 2」)の日本語版をリリースする。

 東京ゲームショウ2019のステージイベントにてその魅力が紹介されたのは既報のとおりだが,あらためてシニアプロデューサーを務めるParadox InteractiveのChristian Schlütter氏により詳しい話を聞いてきたので,その模様をお届けしよう。

Christian Schlütter氏
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「Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2」公式サイト(英語)

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 東京ゲームショウ2019の初日となる2019年9月12日,DMM GAMESブースで2020年に発売予定のアクションRPG「Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2」のステージイベントが実施された。開発のキーマンがゲームの魅力を紹介し,PS4版の世界同時発売も明らかにされたステージの模様をお伝えしよう。

[2019/09/13 03:04]

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 「Bloodlines 2」が,前作から15年の時を経てリリースすることになった経緯はステージイベントの記事にあるとおり(関連記事)だが,Schlütter氏はもう少し深い話を聞かせてくれた。

 それによると,Paradox Interactiveは2015年にWhite Wolf Publishingを買収し,本作にも登場する「闇の世界」を扱ったIPを獲得しているのだが,その中でもっとも素晴らしいと感じさせられたのが前作だったそうだ。しかしその続きを10年以上待ち続けているファンも少なくないため,もし続編を作るのであれば最高のゲームに仕上げなければならないと考えたという。

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 そののちParadox Interactiveは,Hardsuit Labsとめぐり会う。このデベロッパは優れた開発者が多く,さらに前作のファンの割合が高かったうえに前作のシナリオを手がけたブライアン・ミッソーダ(Brian Mitsoda)氏が在籍していることが判明した。
 そこで2016年に,両社共同で「Bloodlines 2」の開発を進めることが決まったのである。

 「Bloodlines 2」はシングルプレイのクラシックなアクションRPGで,前作で評価されたストーリーラインや世界観,キャラクター,会話などを継承しつつ,舞台を現代のシアトルにしている。
 ストーリーの発端は,シアトルの市場にて起きた「マス・エンブレイス」と呼ばれる事件。凶悪な吸血鬼が起こしたその事件は,その場にいた人間達をすべて下級アンデッドに変えてしまうというもので,プレイヤーはそのたった1人の生き残りだ。
 そのためプレイヤーは,シアトルの住人から事件の真相を知っていると勘違いされ,追い回されることとなってしまう。そこでプレイヤーは真相を求めて,夜のシアトルをさまようのである。

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 Schlütter氏によると,シアトルを舞台に選んだ理由は,Hardsuit Labsの本拠地であるからだという。またこの街には多彩な文化が集まっており,とくに昔から犯罪が多く,ゲームに活かせるような興味深いエピソードがたくさんあることも決め手となったようだ。
 実際,1889年にシアトルは大火災によって崩壊し,当時は再建する手段がなかったため一度街を埋めてその上に新しい街を作ったという経緯がある。そのため現在の地面の下には旧市街が残っているのだが,本作はその地下街からスタートするという。

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 プレイヤーは動きや戦い方,成長要素に至るまで,自身がヴァンパイアであることを感じられるような体験ができるとのこと。具体的には屋根に飛び乗ったり,建物から建物へと飛び移ったりが可能だ。またキャラクタークラスに相当する「Disciplines」によっては,空を飛ぶこともできるという。
 そうやってプレイヤーは暗闇に紛れながら徘徊して人間の血を吸い,ときに戦ってレベルアップし,ほかのヴァンパイアとクラン(同盟)を組んでゲームを進めていくのである。

 また吸血には,「Resonance」と呼ばれるシステムが加えられている。人間達の血はそのときどきの感情によって味が異なり,例えば怒っている人間の血を吸い続けていると,近接戦の能力に永続的なボーナスが加えられる。そうやって異なる味の血を吸い分けることにより,プレイヤーの能力をカスタマイズできるのだ。
 さらに,大量のResonanceを持っている人間の血を吸った場合には,一時的に関連する能力が急上昇するボーナスが付くとのこと。

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 ゲーム内では,プレイヤーは6つのクランのいずれかに所属することとなり,それに応じてプレイスタイルが異なる。
 ゲーム開始時に全プレイヤーが加わることになるのがThinblood(薄い血脈)だ。コウモリを召喚したり自ら飛んだりできる「Chiropteran」,敵やオブジェクトを手を触れずに動かしたりマインドコントロールしたりできる「Mentalism」,肉体を霧に変化させて排気口などから侵入できる「Nebulation」という3種類のDisciplinesからいずれかを選んでプレイすることとなる。
 各Disciplinesにはスキルセット(スキルツリー)があり,レベルアップとともに獲得できるスキルポイントを消費して,より上位のスキルを習得していく。
 こうしてThinbloodにて成長し,晴れて晴れて「Fullblood」に進化することで,残りの5クランを選択できるようになるという。

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 そのほか力強さとスピードを誇る「Brujah」,魔女の力で敵の血を操り肉体の内部から崩壊させる「Tremer」,力ではなく対話で問題解決を図る「Toreador」,ゲーム内のトップクランである「Ventrue」,過去の遺産によって少数派ながら地位を保つ王族系の「Malkavian」と,それぞれ特徴が異なる。
 なお一度加入したクランから,別のクランに移籍することはできない。また本作のリリース後には,無料で新たなクランを追加していく予定もあるそうだ。Schlütter氏は,「ぜひ自分の考えるヴァンパイアのイメージに近いクランを選んでほしい」と話していた。

 さらにプレイヤーは,政治的なグループ「ファクション」に所属して働くことができる。現状公開されているファクションは2つで,「Pioneers」は昔からシアトルで伝統を重んじて活動している,言わば「古き血」とでも呼べる存在だ。
 もう一方の「Camarilla」は,スーツなどを着こなしてAmazonやGoogleのような大企業に勤めるエリートの集団。このファクションのトップは,ヴァンパイアの伝統よりも現代の技術などを重んじており,事実上シアトルを支配しているという。なお,そのほかのファクションも存在し,順次公開されていくそうだ。

 ファクションはクランと異なり,移籍したり複数に所属したりを自由にできる。また所属するクランによって特定のファクションしか選べないといったようなことはない。ちなみにゲーム内に登場するVentrue所属のヴァンパイアは,ファクションがCamarillaというケースが多いそうなのだが,プレイヤーがその組み合わせにしたからといって何かボーナスが付くわけではないとのこと。

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 ストーリーとエンディングは,どのクランやファクションに所属しているか,ほかのキャラクターとどういったやり取りをしたかというプレイヤーの選択や判断によって変わっていく。ハッピーエンドにたどり着くこともあれば,プレイヤーが悪に染まるようなエンドもあるとのことで,中には例えシアトルの街が残っても,そこにいる人々は以前と違う,なんてケースもあるそうだ。

 また「Bloodlines 2」の国内におけるパブリッシングをDMM GAMESが手がけることについて聞いてみたところ,Schlütter氏は「非常にゲームに対する情熱があり,日本におけるマーケティングの経験も高いので,すごくよいパートナーだと思っています」と話していた。

 最後に「Bloodlines 2」に注目している日本のゲーマーに向けた,Schlütter氏のメッセージを掲載して本稿の締めとしよう。

――ぜひ私達が作り上げた,このゲームとシアトルの街を楽しんでください。ゲーム内に登場する多彩なスキルやアビリティを試す中で,ご自身のイメージするヴァンパイアが見つかることを祈っています

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    Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2

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