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「TEPPEN」の日本代表3選手が決定。大会の模様とプロライセンスを獲得した3選手の囲み取材をお届け
「TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP 2019」とは,賞金総額5000万円を懸けた「TEPPEN」(iOS / Android)初の公式世界大会。今回の「日本代表決定戦」では,決勝大会に出場する日本代表の3枠を懸け,オンライン1次予選を突破した16名の猛者たちが熾烈なバトルを繰り広げた。
今回の記事では「日本代表決定戦」ベスト4による準決勝および決勝の模様と,日本代表選手になった3名のコメントをお届けする。
ステージ観覧を盛り上げるグッズやサイドイベントも
本大会は,eスポーツイベント「RAGE 2019 Winter powered by SHARP」にて開催された。「TEPPEN」エリアでは「日本代表決定戦」の観覧に訪れたファンを対象に,ゲーム内で使用できる「リオレウス」と「エックス」のプロモーションカードが配布されたほか,応援を盛り上げるプレゼントが用意されていた。
また観覧に訪れたファンが楽しめるサイドイベントとして,当日参加が可能な賞金付き大会「TEPPEN RAGEカップ」も開催。こちらの大会では32名によるトーナメントが合計4回開催され,各トーナメントの優勝者に賞金10万円が贈呈された。
セレクションパックが新登場,ヒーロースキンも同時実装
準決勝が実施される前には,「TEPPEN」エグゼクティブ・プロデューサーを務めるガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長の森下一喜氏がステージに登壇し,「TEPPEN」の最新情報を発表した。
まずは,新カードパックとして「TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP 2019」を記念したセレクションパックが登場することが発表された。これまでに登場した「CORE」「DAY OF NIGHTMARES」「The Deevils Awaken」の3パックから厳選されたカードがラインナップされるとのことだ。
通常のパック購入では,30パック以内にレジェンダリーが確定で得られる「レジェンダリーチャージ」という保証があるのだが,このセレクションパックでは,20パック以内にレジェンダリーカードが確実に入手できる仕様となっており,従来よりもレジェンダリーカードが入手しやすくなっているそうだ。
続いて発表されたのが,ヒーロースキン機能の追加。こちらはセレクションパック内にて,シークレットカード同様に通常の6枚とは別枠で排出されるとのこと。
このほか「TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP 2019」決勝大会の詳細が公開された。決勝大会は2019年12月21日(土),東京国際フォーラムにて開催。入場料は無料で,観覧の事前登録は2019年11月25日15:00に開始されるとのことだ。
また来場者特典としてゲーム内で使用可能なリアルプロモーションカード「リオレウス」,シークレットカード「リュウ」,レジェンダリーシークレットカード「超文明の遺物 エックス」の3種が配布される。
流行デッキ対決の第1試合と
こだわりのデッキがぶつかった第2試合
今回の大会ではMCをお笑い芸人「NON STYLE」の井上裕介さん,アシスタントMCをタレントの倉持由香さんが担当。さらに実況をeスポーツキャスターの岸 大河さん,解説をルネさんが担当した。
本大会はBO3(2本先取)形式による,敗者復活なしのシングルエリミネーショントーナメントで行われた。事前にヒーローが異なる3デッキを登録し,試合ではそのうち2デッキを使用するのだが,勝利したデッキは使用不可となるため,選択した2デッキそれぞれで勝利する必要がある。
準決勝の第1試合はTaiga選手対ぱなっぷ選手。選択デッキはTaiga選手が「テンプテーションモリガン」と「あくび春麗」,ぱなっぷ選手が「真空波動拳リュウ」と「デビルトリガーダンテ」となっていた。
1戦目はTaiga選手が「テンプテーションモリガン」,ぱなっぷ選手が「真空波動拳リュウ」を選択。開始約1分でぱなっぷ選手が盤面を制し,体力でも2対24と大きくリードしたが,そこからTaiga選手は「テンプテーション」で相手の盤面をロックし,「隠密」を付与した「いぶき」で,じわじわと敵ヒーローのライフを削っていく。ぱなっぷ選手は「いぶき」の除去を狙うも打ち消され,そのまま「いぶき」で攻め切ったTaiga選手が勝利した。
2戦目はTaiga選手が「あくび春麗」,ぱなっぷ選手が「デビルトリガーダンテ」を使用。Taiga選手が「G」をレベルアップさせたタイミングで,パナップ選手はすかさず「支配された頭脳」を使用。しかしTaiga選手は「復興の夢」でGを手札に戻し,コスト面で優位を取る。ぱなっぷ選手は「デビルトリガー」で時間を稼ぎながらTaiga選手の猛攻を凌ぐもユニットのドローに恵まれず,そのままTaiga選手が押し切る形で勝利。決勝戦へと駒を進めた。
準決勝第2試合はtarakoman選手対Hayakeo♡jp選手。選択デッキはtarakoman選手が「気功掌春麗」と「シャドウブレイドモリガン」,Hayakeo♡jp選手が「真の力ネロ」と「逆鱗リオレウス」。ランクマッチでも見かけない「気功掌春麗」デッキに注目が集まる試合となった。
1戦目,tarakoman選手は「気功掌春麗」,Hayakeo♡jp選手は「逆鱗リオレウス」を選択。序盤は互いにMPをブーストしつつ立ち回り,早い段階で盤面が埋まる。そこでtarakoman選手は「気功掌」でシールドを張りつつ,「帰天の儀式」でユニットを全強化し,猛攻を仕掛けていく。この立ち回りに対し,Hayakeo♡jp選手は対処が遅れて敗北。勢いに乗ったtarakoman選手は2戦目もそのまま勝利し,決勝戦へと駒を進めた。
日本代表最後の1枠を決める3位決定戦は
第3戦までもつれこむ白熱した戦いに!
日本代表最後の1枠を争う3位決定戦では,ぱなっぷ選手とHayakeo♡jp選手が激突。
第1戦,ぱなっぷ選手のデッキは「シャドウブレイドモリガン」,Hayakeo♡jp選手のデッキは「真の力ネロ」。Hayakeo♡jp選手は早い段階から「ディアボロス」を投入してレベルを上げ,一気に勝負を決めに行く。これに対してぱなっぷ選手は「ティガレックス」2体を展開してダメージレースに持ち込み,見事勝利。
しかし続く第2戦,Hayakeo♡jp選手は再度「真の力ネロ」を選択。あらためて「ディアボロス」を序盤から展開して攻め立てていく。これに対して「真空波動拳リュウ」を使用するぱなっぷ選手は除去が間に合わず,Hayakeo♡jp選手が勝利。勝負は第3戦へともつれ込む。
そして第3戦,Hayakeo♡jp選手は使い慣れた「逆鱗リオレウス」にて序盤から猛攻を展開。ぱなっぷ選手の「真空波動拳リュウ」と互いに盤面を削り合う乱戦となったが,最後はHayakeo♡jp選手が勝利した。
惜しくも破れたぱなっぷ選手だが,「次やるときは日本代表に選ばれるようにがんばります」と前向きなコメントを残してステージを後にした。
決勝戦はTaiga選手対tarakoman選手
日本一の栄冠はどちらに……!?
ともに日本代表としての決勝大会を決めたTaiga選手とtarakoman選手による決勝戦。Taiga選手は「テンプテーションモリガン」と「あくび春麗」を,tarakoman選手は「抗体の活性化ジル」「シャドウブレイドモリガン」を選択した。
第1試合は,Taiga選手の「あくび春麗」と,tarakoman選手の「抗体の活性化ジル」がぶつかった。互いにライフを減らした中盤,Taiga選手側のレベル2「G」に対し,tarakoman選手は「衝撃」を使用。Taiga選手はシールドと回復でこれを守りにかかるが,tarakoman選手は2枚目の「衝撃」を使って確実に除去することで盤面を制圧。Taiga選手に立て直す暇を与えず,最後まで攻め切ったtarakoman選手が勝利した。
しかし続く第2試合をTaiga選手が制し,勝負は第3試合へ。Taiga選手が「テンプテーションモリガン」,tarakoman選手が「シャドウブレイドモリガン」を選択し,モリガン同士のマッチングになった。
tarakoman選手は序盤,盤面ロックを警戒してユニットを出し切らない慎重な立ち上がりになるが,Taiga選手の動きを警戒しながら,じわじわとダメージを与えていく。一方のTaiga選手は強化した「いぶき」を「支配された頭脳」で奪われるも,それを利用して「テンプテーション」でtarakoman選手の盤面をロック。「隠密」を使ったユニットで削りつつ,「禁断の延命術」で時間を稼いでいく。しかしtarakoman選手はこの「禁断の延命術」に「魂の帰還」を合わせて盤面をリセット。残りライフ19点でラスト30秒をしのぎきり,見事優勝を手にした。
日本代表選手3名にプロライセンスが贈呈
表彰式では1位のtarakoman選手,2位のTaiga選手,3位のHayakeo♡jp選手それぞれにJeSUより「TEPPEN」プロライセンス認定証と日本代表ユニフォーム,クリスタルの表彰メダルが贈呈された。
本作のプロデューサーを務めるカプコン常務執行役員の辻本良三氏は「森下さんと2017年にこのゲームを作ろうと話していたときから,eスポーツをやりたいという話はずっとあった。それが実現できて嬉しく思います」とコメント。
さらに森下氏は「誰が勝ってもおかしくないぐらい強かった。見てる人もワクワクさせるような戦いを魅せてくれて,あらめて自分たちでも感動しました。これから世界大会もありますので,ぜひ見ていただけたら嬉しいです」と述べ,大会を締めくくった。
日本代表3選手が語る世界大会とプロライセンス
大会終了後,「TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP 2019」日本代表3選手と辻本氏,森下氏の5人に短時間ながら囲み取材の機会をいただいた。その模様をお伝えしよう。
――日本代表,おめでとうございます。今現在の率直なお気持ちをお聞かせください。
tarakoman選手:
まさかここまで来れるとは思っていなかったので,まだ実感が湧かないですね。でもめちゃくちゃ嬉しいです。
Taiga選手:
まだ実感が湧かないですし,プロゲーマーになるということがあまりわからないんですけど……(チャンスを)もらったからにはちゃんと頑張ろうと思います。
Hayakeo♡jp選手:
一回戦から通してヒヤヒヤするところが多くて,ここまで来れたのは運もあるんですが,自分の実力にさらに自信が持てたのが嬉しいです。
――ランクマッチなどで対戦したこともあったかと思いますが,大会以前から互いに意識はされていたのでしょうか。
tarakoman選手:
Hayakeo♡jp選手はランクマッチで1位を取られていましたし,警戒はしてました。Taiga選手は事前のマークはしてなかったんですが,とてもうまかったですね……。
Taiga選手:
ランクマッチで遊ぶ機会をあまり取れていなかったんですけど,こういう舞台で勝ててよかったです。
Hayakeo♡jp選手:
今回出場した16人の選手は誰が勝ってもおかしくないようなメンバーでした。誰にでも勝てるように練習はしていたんですが,それでもみんな強くて大変でしたね。
――大会前の練習はどの程度されていたのでしょうか。
tarakoman選手:
予選前は一日3時間ぐらいやってました。実際にプレイしている間以外にも,デッキ選択をどうしようかと一日中悩んでいましたね。
Taiga選手:
大学の授業などもあったので,平日はプレイできて3時間程度でした。休日は……14時間くらいでしょうか(笑)。練習というよりも楽しんでましたね。
Hayakeo♡jp選手:
僕も学校終わりで時間がないときは,あまりプレイ時間を割けなかったのですが,練習をするよりもデッキを決めるための話し合いを何時間も続けていました。持っていくデッキが決まったのが一昨日くらいです。そのあとはずっと練習していましたね。
――今回の結果によりプロライセンスが発行されることになりましたが,プロになった感想はいかがでしょうか。
tarakoman選手:
プロとなると発言にも気をつけないといけないので,正直,不安や窮屈さはありますね……。
Taiga選手:
プロというのがあまりわからないんですが,今まで楽しくやっていたので,嫌にならない程度にこれからも楽しくやっていきたいです。
Hayakeo♡jp選手:
プロとしてなにかやることが増えるのかは分からないんですが,勉強とゲームを両立できるよう,メリハリつけてやっていきたいですね。ちょっと不安ではあります(笑)。
――「TEPPEN」のプロ選手として,シーンを盛り上げるためにやってみたい活動などがあれば教えて下さい。
tarakoman選手:
今日使ったデッキの「気功掌春麗」はランクマッチでもほとんど見かけないデッキなんですが,こうした珍しいデッキを作って発信し,環境をより複雑に,おもしろくしていくのが僕にできることかなと思います。
Taiga選手:
僕は新しいデッキとか作るのが苦手なので,日本人として世界大会に勝つことですね。まずはそれが大切なんじゃないかと思います。
Hayakeo♡jp選手:
日本人が世界で勝って,日本勢は強いんだということを日本で認知してもらって,国内でも海外でも「TEPPEN」というゲームがもっと広がっていったらいいなと思います。
――世界大会では高額な賞金が設定されています。優勝賞金3000万円を手にした場合,どのように使いますか。
tarakoman選手:
僕にとっては1万円で大金なので想像もつかないですね。とりあえず美味しいごはんを食べたいです(笑)。
Taiga選手:
これから考えますが,とりあえずお世話になった人みんなにご馳走したいですね。
Hayakeo♡jp選手:
僕は家族で世界旅行に行きます!
――世界大会への意気込みをお願いします。
tarakoman選手:
ここに来るまでに戦ってきた人や応援してくれた人たちと一緒に,また世界大会まで練習を積んで頑張ろうと思います。
Taiga選手:
日本大会で敗退していった人たちがたくさんいるので,その人たちの分も思いを乗せて勝っていきたいですね。
Hayakeo♡jp選手:
日本が一番レベルが高い国だと思うので,その中勝ち抜いた3人として,みんなの分も頑張りたいですね。絶対世界一を取りたいと思います。
――辻本さんと森下さんにおうかがいいたします。今回の大会の手応えはいかがでしたか。
辻本良三氏(以下,辻本氏):
「TEPPEN」は“見ていても楽しいゲーム”というのがテーマにあったので,今回はやりとりや駆け引きを見ている方も楽しんでいただけたかと思います。もちろん選手側も練習を積んだうえで,本番で集中していないとあのプレイはできないと思いますし,そういった意味ではここまで勝ち上がってくれた皆さんに感謝していますね。
森下一喜氏(以下,森下氏):
作っている側は「こうしたら面白いだろう」「こういうことを楽しませよう」と作っているんですが,実際にやろうとするとなかなかできないんですよね。やっている人を見るとやっぱりすごいなと思いました。初めての試みでどうなるかは自分たちでも想像できていなかったんですが,実際に日本でサービスが開始してから半年程度で,ここまでプレイが伸びているのはとても嬉しいですね。トレンドもうまく回っていますし,そこは非常に良かったと思います。
――お二人から選手にかける言葉があればお願いいたします。
辻本氏:
今日のこの日まですごく大変だったと思うので,まずはゆっくり休んでほしいですね。トレンドも変わっていくと思うので,ぜひホスト国の代表として,世界大会に万全の状態で挑んでもらえたらなと思います
森下氏:
世界大会では,ゲームを通じて世界中の人と交われるんだというところを楽しんでほしいですね。
――eスポーツシーンでの展開について,考えていることがあればお願いいたします。
森下氏:
今年はリリースからまだ半年しか経っていない状況もあって,このような形となりましたが,今後は定期的に開催していけるような形を取ろうと思っています。来シーズンの展開については12月の世界大会で発表したいと考えていますので,今しばらくお待ち下さい。
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