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ロールプレイがより楽しめるようになった「Crusader Kings III」の魅力を紹介
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印刷2020/12/29 00:30

プレイレポート

ロールプレイがより楽しめるようになった「Crusader Kings III」の魅力を紹介

 Paradox Development Studioの最新作「Crusader Kings III」が,2020年9月2日にリリースされた。ストラテジーゲームファンの間で根強い人気を誇る「Crusader Kings」シリーズの最新作は,筆者の周囲でも「とっつきにくかった前作CK2と比べて,CK3は難しさと面白さのバランスが取れている」という声をよく耳にする。今回は,そんなCK3の特徴をプレイレポートも交えて紹介してみたい。

画像集#029のサムネイル/ロールプレイがより楽しめるようになった「Crusader Kings III」の魅力を紹介


そもそもCrusader Kingsってどんなゲーム?


 2004年にリリースされた初代「Crusader Kings」(以下,CK1)は,イスラム教徒に対する十字軍運動が活発化した11〜15世紀のヨーロッパを舞台とするストラテジーゲームだった。十字軍をテーマにした作品はほかにもたくさん存在していたが,CK1はいち貴族の視点でプレイするユニークなストラテジーゲームとして注目を集めることとなった。

 一般にこの手の戦略級ゲームは,プレイヤーがいわば「勢力そのもの」に命令を出して,国家の発展とあわよくばマップの完全統一を目指していく。しかし,CKシリーズでプレイヤーが担当するのは,そのような勢力を構成する貴族の1人であり,一族の繁栄を目指していくのが大きな目的となる。
 貴族といっても階級はさまざまで,プレイ可能な最下級の伯爵と最高級の皇帝とでは可能なアクションも大きく異なるが,いずれにしても勢力全体にとっては構成要素のひとつにすぎない。

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 史実のヨーロッパでも,この時代は中央集権体制が整っておらず,当時の貴族は人的結合関係――すなわちコネに大きく頼って統治していた。そういった貴族になりきってプレイできるのが,本シリーズの最大の特徴といえるだろう。キャラクター視点でプレイでき,自由度が高くRPG的なストラテジーゲームという点では,光栄(現コーエーテクモゲームズ)の「太閤立志伝」シリーズにも似ているといえる。

 といってもCK1は,いわゆる「パラドゲー」に属するもので,ゲームバランスはなかなかにシビア。「性格が合わない」などのごくごく個人的理由でとんでもない大戦争が起こったり,反乱を避けるために支配下の領土を血族に配りすぎた結果,逆に意図しない相続争いが起こったりする。
 また領土の拡張も,正当だと主張できる請求権がないと対外戦争を行えなかったりと,一筋縄ではいかない。だが,そんなシビアこそが,プレイヤーに「ままならない中世社会のリアリズム」を実感させる独特な魅力につながっていたのも確かだ。

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 このCK1のヒットを受けて2012年にリリースされたCK2は,キャラクター間のインタラクティブな要素が大幅に増えたことや,グラフィックスの向上などのさまざまな面で前作を遥かに上回る大作となり,広くストラテジーファンに支持されることになった。
 CK2の大ヒットは同シリーズだけでなく,パラドゲーそのものの認知度を高めるのにも大きく貢献したのだ。

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 Paradox Interactiveが2012年2月7日に欧米での発売を予定しているストラテジー「Crusader Kings II」の,プレビュー版のレビューを掲載した。いわゆる“パラドゲー”として,膨大なデータと独自の歴史観が魅力の本作だが,国の取り合いではなく,いかにして自分の血脈を永らえさせるかに重点が置かれた異色の作品になっているのだ。

[2012/01/07 00:00]

 さらに,リリース後にも定期的に行われたアップデートや,過剰ともいえるまでに追加されたDLCによってプレイヤーの遊びの幅も大きく広がり,東はインドや中央アジアから西はアイスランドやアフリカ西海岸まで,広範な地域の貴族としてプレイできる唯一無二のストラテジーゲームへと成長した。
 一方で長年に渡る開発の結果,システムが複雑化してバランス調整が困難になっていったことから,「仕切り直し」を求めるファンも少なからずいたのは確かだ。


より分かりやすくなった,一族繁栄のための短〜長期的目標


 そんなファンの声に応えるのと同時に,Paradox Development Studioの自家製ゲームエンジンである「クラウゼヴィッツエンジン」の新世代を代表する作品として生まれたのが,今回紹介する「Crusader Kings III」だ。
 新しいエンジンで作られようと,CKシリーズのプレイの醍醐味である「自家を存続させ,発展させていく」プレイスタイルは不変であり,プレイヤーはいち貴族として「子孫を繁栄させて一族の血筋を絶やさないようにしつつ,自分の領地を拡大していく」ことを目指していく。

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 コンセプトこそシリーズを踏襲しているが,その一方でシリーズ初心者への配慮も万全だ。CK3では,前作よりもアラートアイコンやツールチップによるアドバイス機能が充実している。やっておいた方がいいアクションをうっかり忘れる危険は大きく減っているし,各種ウインドウに表示される膨大なパラメーターも,それらがどのような影響を持つのかが容易に確認できるようになっている。

 また,「序盤にやることが少なくテンポが悪い」というのが,ほかのパラドゲーと比較した時のCKシリーズのとっつきにくさにつながっていたが,CK3ではそこも改善されている。
 たとえば伯爵で始めるとしよう。前作までだと「資金を集めて領地に施設を建設し,兵力を蓄えて他国を攻撃する」までに多大なゲーム内時間が過ぎ去ってしまうため,それ以外でプレイヤーができることが一族や廷臣の結婚相手探しやランダムイベントへの対処くらいしかない,ということがよくあった。

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 CK3では,前作のDLCで追加された要素のひとつである「ライフスタイル」が改良されて実装されており,各キャラクターが5種類のライフスタイルの中から常時ボーナスとなる「フォーカス」や,ハイペースでアンロックしていける「パーク」を自由に選べるようになった
 自分がプレイするキャラクターに,今後の戦略も考慮しながらスキルを覚えさせていくのは,とくに序盤における短期的な目標としてうまく機能しているように感じた。

 そして領土の拡大を中期的な目標とした場合に,長期的な目標も用意されている。それが,キャラクターが属する一族版の「ライフスタイル」とも呼べる「遺産」の樹立だ。これは,CK3の新リソースである「名誉」を使ってアンロックできるボーナスで,個人用のライフスタイルのボーナスよりも強力になっている。
 これはCK2のDLCで追加された「血統」をアレンジしたシステムだが,ライフスタイルと同様に,インターフェースを見やすくすることで,プレイヤーが計画的に取得を目指せるようになっている。

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ライフスタイルによるキャラクターの強化は,CK3の中でもRPG要素が色濃く出ている
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 このように,CK3ではプレイ中の各段階で分かりやすい目標を与えてくれるので,パラドゲーにありがちな「ゲームを始めたはいいが,何を目指せばいいか分からない」という状況は大きく減っているように思う。


キャラクターの個性の演出も更に進化


 生き生きとしたキャラクターをゲーム中で表現する方法も,前作から一層深みを増している。

 最初に目につくキャラクターポートレートは,前作よりも更に進化した。個々のキャラクターにアニメーションが付くようになったほか,Paradox Development Studioの前作「Imperator Rome」で培われた段階的な成長を表現するビジュアルによって,ひとりひとりの人物の生涯が視覚的に再現されている。CK1の2Dポートレート(これはこれで趣があったが)と比べると,まさに隔世の感がある。

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 プレイ中に発生するイベントは,ほかのキャラクターが絡んで複雑に分岐するものが多く,一寸先は闇の中世社会における悲喜こもごもを体験できる。イベント文もドラマチックに凝った文章で,ゲームの物語性を高めていると感じた。

 そして,イベント時のロールプレイに大きな影響を与えるのが,本作で追加された「ストレス」システムだ。例えば「正直」という特性を持ったキャラクターが嘘をつくような選択肢を選ぶとしよう。この場合は,本人の性に合わない決断を強いられたということでストレスが上昇し,一定値を超えると悪影響を受けるという仕組みになっている。

ストレスレベルが上がると,マイナス特性などのペナルティーと引き換えにレベルダウンを選択できる。ストレスを抱えたまま生きていくことも可能だが、現実同様ろくなことはない。ストレスレベルは画面左下に表示されているので、常に確認しておこう
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 CK2からの最大の改良点だと筆者が感じているのが,まさにこの部分だ。CK2だと,キャラクターが持っている特性とは正反対の選択肢を選んでもペナルティがつくことはほとんどなく,個々の特性の重みがあまりなかったことが大きな不満点だったからだ。いっそのこと「イベントをすべてチェックして,対象キャラクターの特性に合わない選択肢は選べないようなModを作ろうか」と考えたことすらあった。CK3は私ほどサディスティックではないやり方でこの問題を解決してくれており,「ゲーム展開上などの理由でキャラクターにはそぐわない選択もできますが,それには代償も伴いますよ」というのはいいバランスだと思う。

今作では文化と技術がより緊密に結びつけられている。イベリア半島の「レコンキスタ」のような特定の文化のみで利用できる技術も存在する
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 また獲得できる特性の数もCK2より限定的なこともあって,「このキャラクターはこういう性格」というのが固定されやすい。そのためプレイヤーもそれを常に意識してイベントに対処していくことになり,結果としてキャラクターとの一体感が大きく高まっているのだ。


ミニプレイレポ:デズモント伯ムリェザフ一代記


 それでは,実際のゲームの雰囲気を掴んでもらうために,1066年シナリオでアイルランド最南端のデズモント伯領を治めるモールザ家のムリェザフを選んでプレイしてみよう。なお,CK3には充実したチュートリアルもあるのでプレイの基礎を学習することも可能だ。

 デズモント伯ムリェザフは,チュートリアルの主人公であるマンスター小王の「かませ犬」となりがちな弱小勢力。それもそのはず,デズモント伯国はマンスター公国の「慣習的領土」のため,マンスター側からすればいつでも「領土を返してね」と戦争をふっかけられるのだ。したがって,マンスターに簡単に攻められないだけの国力をつけることが,デズモント伯の中期的な目標となる。

CK2からマップが更に拡張され,アフリカ南部や現在のミャンマー地域などが追加されている
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 ゲームを開始してまずやるべきことは,自分自身や息子の結婚相手を探すこと。子孫を残すためというのもあるが,婚姻によってほかの諸侯と同盟関係を結ぶ意味合いも大きい。とくに1066年のデズモント伯は数百人の兵士しか動員できないので,援軍を送ってくれそうな一族から妻を迎えるのは,その妻本人の能力や夫との相性以上に重要になるのだ。幸運なことに,群雄割拠状態のアイルランドでは,ほかの勢力が動員できる軍勢も似たり寄ったりなので,100人,200人の差が大きな戦力差を生む。

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婚姻政策や子孫の誕生は,CK3のプレイでも中核となる。緻密な家系図は今作でも健在だ
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 一通り婚姻を済ませたら,次はマンスターとの関係改善だ。何回かうっかりマンスターに攻められて滅亡した過去のプレイ体験から踏まえると,マンスター小王(他国の公爵に相当)であるムルハダは,我らがデズモント伯ムリェザフとの関係が悪く,かつ兵力差があると攻め込んでくるようだ。

 そこで,ムルハダに対し愛娘シェーダフの後見人となることを依頼。これにより,ムリェザフに対するムルハダの評価が若干向上した。それに加えて,ムルハダに対する懐柔計画を実行する。この計画は,成功すれば評価を大幅に上げることができ,しかも複数回実行できるので,時間は掛かるものの関係の大幅な改善には有効な手段だ。さらに,ムリェザフのライフスタイルを「外交」にし,マンスターとの友好関係の上げ底を狙う。

ほかのキャラクターが計画中の陰謀を暴くことで,相手に対して優位に立つこともできる。シェークスピアの作品や「ゲーム・オブ・スローンズ」などの史劇ドラマが好きな人にはたまらない
画像集#015のサムネイル/ロールプレイがより楽しめるようになった「Crusader Kings III」の魅力を紹介

 実際にマンスターに攻撃されるかどうかは彼らの同盟国の兵力にも拠るので確実性はないものの,友好関係を保ち続けた結果,なんとかゲーム序盤の滅亡は回避できた。
 次にすべきは,攻撃に必要な兵力の増強だ。唯一の直轄地であるトラリー男爵領に,徴募兵が増える施設を建てたいが,これには月収の50倍近くの資金が必要になる。そこで,早急に資金を得るために,いくつかの経済イベントではストレス上昇を覚悟の上でムリェザフの特性には合わない選択肢を選ぶことにした。

 ただ,続けて発生したアルスターとの関係改善のイベントでも無理をしたことが原因で,遂にストレスレベルが1に上昇してしまう。この結果発生したイベントで,ストレスレベルの低下には成功したが,代わりにムリェザフが「隠遁者」という特性を得てしまい,妻を始めいくつかのキャラクターからの評価が大きく下がったほか,ムリェザフ本人のステータスも下がってしまった……。

イングランドを征服したウィリアム1世が大陸の文化からイングランド文化に転向するという,史実を踏まえたイベントも発生する
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 ともあれ,兵力は当初の2倍の約600人を動員できるまでになった。この戦力で攻撃できそうな近隣勢力となると,マンスターを越えた反対側にあるコナハト,アスローン,オッソリーの各伯国となる。この中でもっとも兵力に乏しいコナハトを標的に決めた。本来であればマンスターを真っ先に打倒したいところであるし,遠交近攻の原則にも反してもいるのだが,背に腹は代えられない。

 マンスターがこちらをいつでも攻撃できるのとは異なり,デズモント伯がコナハトにいきなり戦争を仕掛けることはできない。攻めるためには,自国の評議会の司教に命じて,他国の請求権を捏造する必要がある。「これこれの古文書を調べていたら,コナハトはモールザ家のものだと書いてありますよ」というわけだ。CK2ではランダム要素の強かった請求権捏造だが,CK3では完了期間が予め表示されるため,その時までに必要な資金さえ持っていれば,確実に請求権を入手できるようになっている。地味だがありがたい改善点だ。

宗教もCK2から手が加えられた要素だ。正統・異端を問わず多彩な改革運動が興った史実の中世を踏まえ,各宗派がさまざまな特性で表現されている。プレイヤー自身が独自の宗派を立てることも可能だ
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 請求権を得られたら,いざ宣戦布告。遠方から同盟軍がトラリーに集結するのを待ってから,コナハトへと進軍する。コナハトは湿地帯で守備隊に対してボーナスがあるため,戦力差にも関わらず大苦戦したがなんとか戦闘に勝利し,コナハト伯領を征服できた。これがデズモント単独で戦っていたら,確実に負けていたであろう。まさに同盟国様様である。

 コナハトを支配して見事2か国の領主となったデズモント伯ムリェザフ。この後取るべき戦略は大きく分けてふたつとなる。ひとつは,宿敵であるマンスターへの侵攻だ。マンスターを獲得できれば,本拠地であるデズモントとコナハトを接続できるメリットがある。もうひとつは,コナハトを足掛かりにその隣国ブレフネ伯領の攻略を目指すこと。ブレフネを支配できればコナハト公国を建国でき,伯爵から公爵にランクアップできる。

筆者がアイルランドでの生き残りに必死になっている間に,お隣のブリテン島ではノルマンディー公ウィリアムの征服戦争が失敗に終わる。しかもダービー公が独立していた。このように、ゲーム開始直後から史実とは違うオリジナルの歴史を創っていけるのもCK3の醍醐味のひとつだ
画像集#023のサムネイル/ロールプレイがより楽しめるようになった「Crusader Kings III」の魅力を紹介

 筆者が選んだのは後者のコナハト公国を目指すルートだ。実際,群雄割拠のアイルランドでは弱い勢力を攻撃していくことで,比較的容易に大勢力を作れる。前の戦いからの兵力の回復を待つ間に,モールザ家と他家とのいくつかの婚姻関係が消滅し,それに伴って援軍を呼べる同盟国がなくなるというアクシデントがあったものの,娘を新たに嫁がせることで新たな同盟国を確保。晴れて1089年にムリェザフはコナハト小王になった。

見事にコナハト小王となったムリェザフ
画像集#024のサムネイル/ロールプレイがより楽しめるようになった「Crusader Kings III」の魅力を紹介

 所領が1か国から3か国に増え,伯爵から公爵になるまでにゲーム内で23年を要したのは比較的ゆったりしたペースといえるだろう。だが,CK3では先に紹介したような短・中期の目標を定めやすいゲームシステムになっていることや,適度なペースで発生するイベントのおかげで,間延びせずにプレイが楽しめる。

 そして何より,1066年にはまだ若々しかったムリェザフが小王の冠をつけた貫録ある老君主になった姿を眺めていると,マンスターへのご機嫌うかがいをした日々や戦力の増強に四苦八苦した苦労が思い起こされて,実に感慨深い。


各種Modの開発状況もお見逃しなく!


 余談になるが,CK3は有志によるMod制作活動も盛んだ。Steam Workshopには,大小さまざまなModが日々アップロードされており,日本人の製作者も多い。そのひとつは言うまでもなく,今回の記事を書く上でも非常にお世話になった日本語化Mod外部リンク)だ。新しいアップデートに迅速に対応するその速度には敬服する。

 もうひとつのオススメは,CK3のユーラシアマップを日本にそっくり置き換えた「Shogunate」Mod(外部リンク)。中世ヨーロッパを舞台とするオリジナルとはまた違った体験ができるのが魅力の1つだが,実のところこのMODは,筆者がCK2用に制作した日本史Mod(外部リンク)の歴史データやマップデータを元に作られている。

 Modを使用すると鉄人モードでの実績獲得が不可能になるという欠点があるが,自由度の高いMod制作はパラドゲーそのものの魅力でもある。ただし,Mod利用とそこで発生したトラブルは自己責任となる点には注意しよう。一方で,それらの不具合をMod制作者に伝えることで開発に貢献できる場合もあるので,作者と積極的に交流するのもオススメしたい。

 CK3は,充実したチュートリアルと日本語MODのおかげで,シリーズ未経験者でも遊びやすくなっている。2021年1月6日まで20%オフの価格で購入できるので,年末年始にじっくりと遊べるストラテジーゲームを探しているのならば,ぜひ本作をプレイしてみてほしい。



「Crusader Kings III」公式サイト

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    Crusader Kings III

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