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  • カプコン
  • 発売日:2023/03/24
  • 価格:通常DL版:7990円(税込)
    デラックスエディションDL版:8990円(税込)
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[プレイレポ]不朽の名作「バイオハザード4」はどのように生まれ変わったのか。「バイオハザード RE:4」のプレイフィールをネタバレ抜きで紹介
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印刷2023/03/17 16:00

プレイレポート

[プレイレポ]不朽の名作「バイオハザード4」はどのように生まれ変わったのか。「バイオハザード RE:4」のプレイフィールをネタバレ抜きで紹介

 カプコンが2023年3月24日に発売を予定している「バイオハザード RE:4」PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4)のインプレッションをお届けする。本作は「RE」の名を冠して新生された「バイオハザード4」のフルリメイク作品だ。現世代機のスペックに合わせ,グラフィックスやプレイアビリティなど,あらゆる部分が進化,再構築されている。

 今回4Gamerは,発売前に「バイオハザード RE:4」(以下,RE:4)のPS5製品版をプレイする機会を得たので,実際にプレイして感じたことをお伝えする。なお,ストーリーや未プレイの人の楽しみを奪うネタバレ要素は記述していないので,安心して読み進めてほしい。

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「バイオハザード RE:4」公式サイト



シリーズに革命を起こした原作「バイオハザード4」


 まずは「RE:4」の原作となる「バイオハザード4」がどのような作品だったかを簡単に説明しよう。「バイオハザード4」は,2005年にニンテンドー ゲームキューブ向けに発売されたナンバリングタイトルだ。過去作で採用されていた定点カメラ視点から一変して,ビハインドビュー(肩越しカメラ視点)を採用し,プレイフィールの向上に成功。また,過去作は少ない物資で生き残ることを目指す「リソース管理」に重きを置いたゲームデザインだったが,「バイオハザード4」ではその比重が下がり,シューター要素や格闘術など,アクション部分に焦点を当てた内容に変化している。

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 変化した部分はそのほかにも多い。メインクリーチャーがそれまでのアイコン的な存在だった「ゾンビ」ではなく,謎の生物に寄生された村人である「ガナード」に変わったほか,過去作において物語の黒幕だったアンブレラ社が消滅しているなど,ストーリーでの大胆な変革も往年のファンを驚かせた。
 シリーズに革命を起こしたと言って過言でない「バイオハザード4」だが,過去作のファンに受け入れられたのは事実で,さらに新規ファン層の獲得にも成功。今でも根強いファンが遊び続ける人気作として,その地位を確立している。

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 そんな名作中の名作である「バイオハザード4」がついにフルリメイクされるとあって,発表時には世界中で大きな話題となった。「RE:2」「RE:3」はすでにリリースされているので,「RE:4」にも期待が集まっていたが,実際に発表されると人間は不思議なもので,筆者は期待感だけでなく(名作であるがゆえに)若干の不安も感じていた。

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REエンジンで描かれる「バイオハザード4」の世界


 さて,ここからは「RE:4」がどのように変化を遂げ,プレイフィールがいかに変わったかをまとめてみたい。言うまでもないことだが,オリジナル版からの進化を語る上で,最も分かりやすい部分はグラフィックスだろう。自社開発エンジン「REエンジン」により再構築された「バイオハザード4」の世界は,驚くほどリアルであり,クリーチャーの醜悪さ,生活感を感じさせる家屋,植物といった自然物の描写,光と影のグラデーションなど,作り込みの細かさに思わずため息をついてしまうほどだ。

 また,レオンやアシュリー,ルイスなどメインキャラクターの造形も現代基準のものに変化している。「バイオハザード4」のものと比べると,まるで別人と言っていいほどに変貌した人物もいるが,そこまでの違和感はない。「RE:4」の世界観にマッチするように調整されており,ブラッシュアップされている。

REエンジンで描かれる現代基準のグラフィックス
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「バイオハザード4」のヒロインとも言うべきアシュリー。原作ではもう少し幼い印象だったが,髪型も変わり,やや大人びた少女に変化した
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 ストーリーについて多くは言及しないが,大まかな流れは原作と変わらない。合衆国大統領の娘であるアシュリーを救出する任務についたレオンが,ヨーロッパの寒村に訪れるところから始まる。しかしその村の住人はすでに,寄生生物に支配され自我を失った「ガナード」になっており,レオンに対して襲い掛かってくる……というのが導入のあらすじだ。

メインクリーチャーのガナード。映像表現がリアルになり,気味の悪さ,得体の知れなさに拍車がかかっている
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 ただし,これまで公開されたPVなどからも分かるように,「RE:4」のストーリー展開が「バイオハザード4」と完全に同じということはない。過去のRE作品と同じく,登場キャラクターのエピソードは掘り下げられているし,キャラクター同士の関係性もより濃く描かれている。

 また,「バイオハザード4」をプレイしただけでは分かりにくかった部分が補完されているなど,ストーリー部分にもひと捻り加えられている。アレンジを好まない人もいると思うが,個人的には好印象で,「バイオハザード4」を繰り返し遊んで,何もかも知っている人でも展開の変化に期待できるだろう。

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かゆいところに手が届く,プレイアビリティの向上


 プレイアビリティの向上も「RE:4」を語るうえで外せない要素の1つだ。操作方法は「バイオハザード4」で採用されていた左右で旋回,前後で移動するものから,ほかのREシリーズと同じく,左スティックで自由できるものになっている。また,歩きながらのリロードや武器のショートカット変更ももちろん可能で,REシリーズを遊んだことがあれば,操作方法を確認することなく動かせるはずだ。

 ナイフアクションの拡充も見逃せない。背後から敵に接近し,一撃で仕留めるステルスキルや,敵の攻撃を弾くパリィ,ダウン中の敵にトドメを刺すなど用途はさまざまだ。ただし,ナイフには耐久値が設定されており,各種アクションを行うことで減少し,耐久値がなくなるとナイフを使用できなくなる。どういった用途でナイフを活用するか。新しいリソース管理の1つとして楽しめるだろう。

攻守において大活躍のナイフ。武器商人に依頼することで耐久値を回復できる
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 地味にうれしい変更点は,ナイフでしか壊せなかったタルや木箱が蹴りで壊せるようになったことだ。リメイクであれば当たり前のことかもしれないが,こういった積み重ねがプレイアビリティの向上につながっているのは間違いない。

 また,「バイオハザード4」では,画面上にボタンなどの入力指示が出るイベント――いわゆるQTE(クイックタイムイベント)が登場するシーンがいくつかあったが,「RE:4」ではほとんど削られている。
 「バイオハザード4」のQTEは一発即死のイベントや,思い出深いカットシーンに採用されていたこともあり,印象に残っているファンも多いと思うが,現代のゲームでほとんど採用されていない。言ってしまえばひと昔前のイベントシステムであり,現代向けの調整を考えると妥当な判断と言えそうだ。

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原作ファンはもちろん,未プレイの人でも楽しめる1作


 今回はROMの提供を受けてからあまり時間がなく,まだ「RE:4」を遊びつくしたとは言えないが,ファーストインプレッションの手ごたえは上々だ。目立った欠点も見当たらず,「バイオハザード4」が好きだった人はもちろん,最近になってシリーズ作品を遊び始めた人でも文句なしに楽しめる作品だと感じられた。現世代機に向けたグラフィックス,プレイアビリティの向上,ストーリーの再構築など,これぞ「RE」シリーズと呼ぶにふさわしいクオリティになっている。

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 なお,バイオハザードシリーズに対して,ホラーゲームが苦手で手を出したことがない人もいると思うが,「RE:4」はアクションの完成度も高く,アクションゲーム好きな人にもオススメしたいタイトルとなっている。もちろん,恐怖シーンはあるし,クリーチャーも不気味に仕上がっているので,無理な人はとことん無理かもしれないが,百聞は一見に如かず。現在,序盤の村パートを楽しめる体験版「Chainsaw Demo」が配信されている。プレイ回数やプレイ時間の制限もなく,じっくりと「RE:4」のクオリティを確認できるので,まずは体験版を遊んでみてほしい。

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アクションに特化したエクストラゲーム「マーセナリーズ」の追加DLCも発売後に配信予定だ
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