「Minecraft Legends」の発売は2023年春。本日開催されたオンラインイベント「Minecraft Live 2022」のまとめ

　Xbox Game StudiosとMojang Studiosは，日本時間の2022年10月16日，オンラインイベント「Minecraft Live 2022」を開催した。開発メンバーが次々に登場し「マインクラフト」シリーズの新作やアップデートなどの新情報を発信したので，以下に内容をまとめてみよう。

「マインクラフト」シリーズ公式サイト

新作スピンオフタイトル，「Minecraft Legends」のゲームプレイが公開

　カナダのバンクーバーに本拠を置くBlackbird Interactiveが開発中の「Minecraft Legends」（PC / PS5 / Xbox Series X / PS4 / Nintendo Switch / Xbox One）は，「マインクラフト」の世界観を使った三人称視点のアクションストラテジーだ。凶暴なピグリンたちがポータルドアを使ってオーバーワールド侵略を試みる中，プレイヤーはオーバーワールドのモブを1つにまとめて対抗し，勇敢な英雄に成長していくという物語が描かれる。

※2022年10月17日18：30，「Minecraft Legends」の対応プラットフォームに関する記述を修正しました。


　イベントでは，過去のどの作品に比べても，本作がストーリーを重視していると述べられた。プレイヤーは「ホスト」と呼ばれるボイス付きのモブ3体に誘われる形で，ピグリンとの戦いに身を投じるという設定になっているようだ。3体のホストは，「フォアサイト」（予見），「アクション」（戦い），そして「ナレッジ」（知識）と名づけられており，ホストからさまざまなミッションが与えられるという。


　オリジナル作品と同様，「Minecraft Legends」でも異なるバイオーム（環境）が自動生成されるシステムになっており，そこに住むモブに向かってバナー（戦旗）を掲げることで，彼らをリクルートできる。イベントでは，キツネやアライグマ，ブタ，ラマといった動物系のモブを引き連れてピグリンに挑み，クリーパーやゴーレムなど，戦闘力の高いモブを召喚してピグリンのポータルを破壊するというミッションが紹介された。

　公開されたプレイでは，プレイヤーが紫色のトラにまたがって野山を駆け巡っていたが，「スピードウィード」（Speed Weed）と呼ばれるアイテムを見つけると，さらに高速移動が可能になるという。プレイヤーは，妖精モブ「エレイ」（Alley）を合計10体分召喚させられるので，例えば6体の「ギャザラー」に木材などの資源ブロックを収集させて，別の4体の「ビルダー」に橋などの建物を建てさせるといった指示を出すことで，資源の獲得や建築要素を表現している。


　「Minecraft Legends」は，最大4人のCo-opに対応しているほか，なんらかの対戦モードを実装するようだ。ゲーム世界を段階的に広げるライブサービスも予定されており，息の長いゲームとして開発が進められているとのこと。発売が「2023年春」に決定したことが発表されたほか，オープニングムービーが初公開されている。

「Minecraft Legends」公式サイト

プレイヤーが自分のモブを作成できるツール公開

　プレイヤーが，自分でモブを作成できる専用ツール「Minecraft Entity Wizard」が公開され，専用サイト「Blockbench.net」で公開が始まった。
　ツールには，基本となるルックスを選ぶ「Appearance」や，水中や空中などの属性を決定する「Behavior」などの機能が用意され，名前やエッグの種類などを決定することも可能だ。自分で色を塗ったり，ブロックの大きさや長さを変更することで，ユニークなキャラクターを作り上げることができる。今後，「Minecraft Entity Wizard」のチュートリアルなども公開していくとのこと。

Blockbench公式サイト

「マインクラフト」のマーケットプレイスに，「Batman DLC」と「The Frozen Planet II」が登場

　マインクラフトのプロ制作集団であるNoxcrewとDCコミックスがタッグを組んだ最新プロジェクト「Batman DLC」が，10月18日からマーケットプレイスで無料ダウンロードできるようになる。
　プレイヤーはバットマンのスキンに身を包み，ジョーカー，ペンギン，ポイズンアイビー，そしてハーレクインらが暗躍するゴッサムシティの平和を守るため，さまざまなチャレンジに挑む。公開されたトレイラーでは，バットモービルで出動したり，ロビンら若い世代と共にプレイする様子などが収められていたが，ゲーム内のキャラクターを作成できるツールも無料公開されるとのこと。


　また，BBCとの提携した教育向けバージョン，「Minecraft: Education Edition」では，「The Frozen Planet DLC」が無料公開になる。南極や北極を舞台に，プレイヤーはオットセイやシャチの視点で，極地の過酷な世界での生活を体験できるという。

「Minecraft Dungeons」の第3シーズン「Fauna Faire」の情報公開

　「Minecraft Dungeons」（PC / PS4 / Xbox One / Switch）については，シーズンアドベンチャー第3弾となる「Fauna Faire」が紹介された。ファウナ（動物相）というタイトルが示すとおり，ペンギンやラッコ，アライグマ，ヤマアラシ，レッサーパンダ，スカンク，ニワトリ，ヤクなど，さまざまなペットモブが用意され，カメの甲羅を模したマントなどアイテムや，ペンギンのような動きのエモートなど，シーズンを通して動物をテーマにしたアイテムが追加されていくという。
　また，新NPC「Enchantment Merchant」が現れ，「Minecraft Dungeons」では初めてとなる，武器やアーマーの属性設定のし直しが可能になる。多くのファンにとって，嬉しい話だろう。


　さらに，新ミッション「Tree Top Tangle」が登場し，Jungle Awakensのバイオームを舞台にした新しいレベルが追加される。これは，樹の上を舞台にした高さが感じられるレベルで，Soul Totem of Castingというアーティファクトのほか， Root RotやUnique Black Spotと名づけられたアーマーが入手できるとのこと。


　「Towerモード」にもアップデートが実施され，シーズン3公開に合わせて，最大4人のプレイヤーによる協力プレイに対応することが明らかになった。Windswept Peaks，Cacti Canyon，The Endという3つのフロアが追加され，Tempest GolemとAncient Guardianという新しいボスが追加されている。公開されたトレイラーは2人でのプレイだったが，画面いっぱいにエフェクトが広がる派手なアクションシーンが収められており，フレンドと一緒に戦いに挑むのがさらに楽しくなりそうだ。

WELCOME TO FAUNA FAIRE

「マインクラフト 1.20」の情報の一端が公開に

　2023年中に公開されると思われる，「マインクラフト」の大型アップデート「1.20」についての話題も大きく取り上げられた。今のところテスト段階とのことで，開発中のすべての要素が実装されるのかは分からないが，以下のようなものが発表されている。

●「マインクラフト」のデフォルトキャラクターとして，アレックスとスティーブのほか，7人の新しいスキン（デフォルトのルックス）を追加。Makene，Efe，Noor，Kai，Ari，Sunny，そしてZuriという名前が明らかにされた。今後，トレイラーや販売用グッズなどにも登場し，多様性を広げていく。


●フレンドリーモブの「ラクダ」（Camel）が登場し，騎乗も可能だ。ジャンプできるウマとは異なり，ダッシュのアビリティを持ち，1頭のラクダに2人のプレイヤーが乗れる。背が高いのでハスクを含めた多くのモブの攻撃を受けないという利点があり，砂漠のバイオームに生活して，サボテンを食べる。


●すべての木材タイプから，看板「Hanging Sign」を作成できるようになる。木の枝や屋根，レンガなどから鎖で吊すことが可能で，建物に設置してショップのような雰囲気を出したり，道路標識を作ったりできる。

●ノミで彫ったような細工が施された本棚「Chiseled Bookshelves」 が追加される。最大で6段，積み上げられ，ほんの出し入れもできる。エンチャントされた本なども登場するようだ。

●最新アップデートで最も気になるのが「Bamboo Wood」（竹材）という新しい建築用ブロックで，竹でできた家や，桟橋，トラップドア，階段などが作成可能で，竹のブロックを縦横に並べて，モザイク風のアレンジもできる。チェスト付きの筏を作ってアドベンチャーに出かけられるのが楽しそうだ。

●ファン投票の結果，「Sniffer」（スニッファー）というモブが加わることになった。水中に沈んだ卵を孵化させることで手に入り，驚くほどの臭覚を利用して失われていた古代植物の在処を教えてくれるようだ。

MINECRAFT LIVE 2022: THE RECAP