男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第749回「やっぱ任天堂，スゲーな」

著者近影

　雨にも負けて家にいて，風にも負けて家にいて。夏の暑さにもしっかりと負けて，家から出てません。だって私，鼻骨折してるし。でも骨折してなくても，きっと家から出てません。それくらい毎日暑いですね。46歳，男色ディーノです。こんにちは。

　突然ですが，信頼されるってすごく大事だよなあと思うんです。人間，生まれる時はひとりで，生きていくのも死ぬのもひとりなんです。もちろん双子かそれ以上だと，同じタイミングで生まれてきます。そして，誰かと生活を共有することはあるかもしれません。死ぬときも事故などで，命脈が尽きるタイミングが誰かと同じになるケースはあるかもしれません。
　でも，やっぱりひとりなんですよね。生まれた瞬間から，あなたの人生はあなただけのものなんです。だから，あなたがあなたの人生を作り上げなきゃいけない。

　一方で，この世の中は多くの人と共用されています。あなたのためだけにできてはいません。だからだろうね，思い通りになんていかないことのほうが多いです。世の中が私用にカスタマイズされてないんだから。
　じゃあ，そんな中で多くの人に自分の生き様をどうやって認めてもらうかというと，信頼しかないんですよね。そもそも「自分の生き様を他人に認めてもらう＝偉い」というわけではないですが。
　ただ，私はプロレスラーという人前に出る職業なので，ある種のイメージ戦略は必要になります。生き様を多くの人に認めてもらったほうが商売しやすいんですね。つまり「こいつの試合は面白い」っていうイメージを持ってもらわなきゃいけない。
　どんな層，どんな範囲の他人に認められるよう振る舞うかに関しては，いろいろとあるんで一概には言えないけども。ともかく，他人から信頼されるっていうのは生きていく中で，とくに仕事をするにあたってとても重要なんですね。「こいつをここに置くと，これくらいの働きをしてくれる」という信頼，これがすなわち役職なのですから。

　逆に，消費者の立場でも信頼は重要です。いわゆるブランディングってやつなんですけども。「このメーカーの商品，買っときゃ大丈夫だろ」っていうの，あるじゃないですか。まだ食べたことがない新作弁当でも，このメーカーの商品だったら大丈夫だろ，とか。メーカーじゃなくても，このコンビニの弁当だったら大丈夫。そういう信頼ってあると思うんです。
　これは今まで積み重ねてきた実績が作り上げるものであり，地道な広報活動で商品の信頼性を上げた結果なんですよね。いいモノを作ったうえで，それを周知させられないと信頼は得られない。逆に派手なCMを打っても商品の内容が伴わないと，これもまたダメ。だから，長く続いているヒット商品や大手のメーカーには，それだけの理由があるんですね。


　さて，ゲイムの話にはまったく関係なく，信頼は大事だっていう話を進めてきましたが，いよいよ本題です。
　やっぱり任天堂って会社はすごいって話なんですよ。ついに「ピクミン4」を始めたんですが，しっかり面白い。話の導入にムダがないし，初心者への配慮に一切の手抜きがない。今までシリーズ作品をプレイしてこなかった私でも，すんなり入っていける世界観の構築と，さりげなく導いてゲイムの世界に連れてくる感じ。これ，どのメーカーにもできることじゃないと思う。
　今のゲイムって，「開始してもうすぐに面白い」が求められていると思うんです。基本的にはね。消費社会だから。最初から面白くないと，ほかのエンタメに行っちゃうんですよ。


　そういう意味で，最初から面白い「ピクミン4」はすごい。そしてゲイムを続けていると，できることが徐々に増えていって，さらに面白くなってくるんです。最初から面白いのに，そこから徐々に面白さが増してくる。ゲイムライターとしての語彙力を無視して言うと，これはヤバいです。
　任天堂のゲイムって，基本は面白いんですよ。それだけの実績と信頼がある。例えば悪魔の契約であと100年の寿命を手に入れたとして，その代償として「今後死ぬまでパブリッシャ1社のゲイムしか遊べない」というカルマを背負うことになるなら，私はなんだかんだで遊べる任天堂を選びます。今だからというか，私のゲイムライフ40年の信頼と実績で。
　そりゃね，好きなゲイムの上位にはいろいろなメーカーのタイトルがあったりします。三國志シリーズは好きだし，龍が如くシリーズだって好き。レベルファイブの作品も好きだなあ。最近はインディーゲイムも面白いものが多い。


　でも！　トータルで考えるとやっぱり任天堂なんですよ。なぜなら，ハズレがない。どのタイトルもしっかりと一定以上に面白い。こういう信頼はあります。逆に言うと，いつプレイしても面白いだろうから，今プレイしとかないといけない発売直後のホットな作品を優先して，任天堂の作品を後回しにしがちな傾向はあるんだけども。
　あくまで私はって話ですよ。それくらい，今回は任天堂のすごさを思い知らされました。「ピクミン4」，始めたばかりなのにしっかりと面白いです。シリーズ未経験の私でも，この時点でおススメできます。来週はもう少しゲイムも進んでいるだろうから，どこが面白いかまで語れると思います。

　今週は「ピクミン4」を少しプレイしただけで，「やっぱ任天堂，スゲーな」と思い知らされたってお話でした。信頼を得るのもすごいけど，それに応え続けてるってのもすごいよね。そういう人に私もなりたい。ではまた来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5：「FINAL FANTASY XVI」
PlayStation 5：「セーリング エラ」
PlayStation 5：「eFootball 2023」
Nintendo Switch：「ゼルダの伝説　ティアーズ オブ キングダム」
Nintendo Switch：「Winning Post 10」
iOS：「Pokémon Sleep」
iOS：「ヴァイキングライズ」
iOS：「ロードモバイル」
iOS：「ウイニングイレブン カードコレクション」

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ ディーノ選手が所属するDDTプロレスは，8月27日（日）11：30より，東京・後楽園ホール大会「夏休みの思い出2023」を開催します。ディーノ選手は赤井沙希選手とシングルマッチで対戦予定ですが，「鼻骨骨折の治療のために手術をしたのはいいんだけど，まだ顔の中心がうずく感じがあってうまく眠れなくて困る。長い試合はできそうにないから5分で眠らせてやる」とのことでした。