かわいい娘の成長に少しだけセンチメンタルになった。Switch版のリリース決定も発表された「火山の娘」試遊レポート

　2023年9月21日から24日まで開催された東京ゲームショウ2023（以下，TGS 2023）で，Egg Hatcherが開発し，Gamera Gamesがパブリッシャを担当するPCゲーム「火山の娘」が，プレイアブル出展されていた。


　今年4月21日にPC（Steam）版がリリースされ，TGS 2023にてNintendo Switch版の発売が発表された本作は，剣と魔法の世界を舞台に，“父親”となって娘の育成に励み，成長を見守っていく，マルチエンディングの美少女育成シミュレーションゲームだ。

　エンディングは50以上あり，プレイヤーの一つひとつの選択によって娘の成長する方向性が変化し，それによって娘の選択する決断も異なっていく。また，娘の育成は5歳から始まり成人になるまでできるため，プレイ時間はかなり長くなる。

　本稿では，そんな膨大な本作を30分だけプレイしてきた試遊レポートをお届けする。たったそれだけの時間でも，かわいい娘に愛着がわき，彼女の成長していく姿に少しだけセンチメンタルになってしまった。

天使降臨――
うちの娘がかわいすぎて

　娘の育成は5歳からスタート。画面上にある三角チーズのようなアイコンが「行動力」で，この数字の分だけ行動できる。まだ幼くやれることも少ないが，成長していくにつれて行動力が増えていく。

　また，左下のステータス「体質」「知力」「感情」「想像」の数値も低くレベルもEで，「力量」「頭脳」「魅力」にいたってはゼロだ。そのほか「声質」「辛抱」の数値も確認できる。

ハイ！　かわいい

　まずは娘の左にあるピンクのアイコン「朝練」をタップ。朝練に必要な行動力10を使って，朝練をすると，体質が＋40，娘の好感度が＋5された。

一生懸命でかわいい

　行動力がなくなったら，右下にある「授業」を始めよう。「授業」では，娘のステータスを成長させることができる。最初は選べる授業が少ないが，これも成長によってどんどん増えていく。また，授業のスケジュールは一度に5回まで選択可能だ。それぞれ達成度があり，100％になるとその授業は終了となる。

最初は2つの授業が選べる。同じ授業を5回でも，バランスよく選んでもOKだ。効率的には優先したいほうを先に100％にしたいところ

授業スタート！

スケジュールの合間には，選択肢が発生することも。ローズのステータスに影響があるので，慎重に

授業が終わると今月が終了，来月へと進む。この流れを繰り返していく

　新しい月が始まり，今度はファミレスに行けるようになった。ファミレスでは行動力と気力を回復させる食べ物が売られている。最初の2月はフードメニューが1回だけ無料になるため，多く回復するほうを選ぶとお得だ。もし行動力が7/10で，回復＋5のメニューを食べると溢れた2がもったいないので，先に行動力を減らしてから食べることにした。

イベントが発生。どうやらファミレスで食事が無料とのこと

ファミレスにはいろいろな人々が集う

　また，人々に話しかけると選択肢が発生する場合もある。何度も言うが，どれも娘に影響を与えるので答えは慎重に。やはり娘には固定観念に縛られず，伸び伸びと成長してほしい。

やる気をなくした兵士に何て声をかける？

娘の影響に良さそうな言葉を選びたい

物分かりが早い

　食事を済ませて行動力が回復したので，娘と一緒にいっぱい遊んだ。見た目では分かりづらいが，月が変わったことでローズは成長しているので，できることが増えている。

何をしていてもローズはかわいいなあ……

　「種植え」や「料理」もできるようになった。娘の成長を感じる。

月が変わると収穫できる。逆に同月中は変更できない

ファミレスなどで食材を獲得すれば料理のレパートリーも増える

　ローズの部屋の画面下にあるグラフや星マークのあるアイコンでは，ローズの資料や天賦スキル，目標，持ち物などが確認できる。次に何をすればいいか迷ったら，目標をチェックしよう。ちなみにこの目標も，これまでの選択肢次第で変化するそうだ。

ローズの基本情報などが分かる。「闇」と書かれたステータスが気になるが，うちのローズには関係ないよね!?

天賦スキルは，どんな子に育てたいかで，開放するスキルの優先度は変わるだろう

ローズのお父さんへの評価も記されている。これは気を引き締めないと

ローズが大きくなった！
お年頃な悩みも……？

　ひととおりゲームの流れが分かったところで，13歳まで育った娘のセーブデータをロードさせてもらった。13歳になると，ローズは学校に入学する。

大きくなって……！

　また，モンスターと戦うダンジョンや，バイトや買い物，ギャンブルができる中央広場に行けるようになる。

ダンジョン攻略は1人では不可能だ。友達とパーティを組んで一緒に挑もう

さっそく知り合いができた

会話などで交流すると好感度が上がっていく。「招待」が選択できるようになれば，関係が友達に到達するようだ

　ここで何より衝撃だったのは，ローズが1人で行動していたことだ。幼少期はあんなに一緒にいたのに……。ストーリーを飛ばしてしまったので分からなかったのだが，どうやらお父さんは途中で一緒に出掛けられない理由ができるそうだ。切ない。プレイヤーに追い打ちをかけるようにイケメンの知り合いまでできてしまった！


　部屋に戻ると，「ラブレター」というアイコンが増えている。誰かからラブレターを受け取ったようだ。返事をするも無視するもプレイヤー次第だ。でもローズは優しいから，無視はしないよね……。

　ちなみに本作は，結婚するかしないかは選べるうえ，ハーレム状態を作ったり，女性と友情を育んだりもできる。ハーレムをちょっと見てみたいけど，幼少期からローズを育てていると，少し抵抗が……。ずっとかわいいプレイヤーだけのローズでいてほしい。しかし時間と現実は残酷である（注：ゲームの話です）。

分かってしまうのか，ローズ……

　また，おしゃれにも敏感なお年頃であるためか，「家具」のほかに「箪笥」のアイコンが増えた。洋服などを購入すれば着せ替え可能だ。

　気分を戻して，学校の入学式へやってきた。ここでは3人の領主のなかから1人を選んで，忠誠を誓うことになる。それぞれ特徴があるので，将来の娘の姿を想像しながら選ぼう。


　入学式が終わった次の月，どうやらローズは何かで悩んでいるようだ。悩む年頃になったことに感動しつつ，ここは父親として行動しなければ。

自分はどんな父親になりたいだろうか

心配事を聞いてみよう

どう答えようか……ローズはどんな答えを求めているのか

いつの間にか頼もしい娘になっていたようだ

　今回の試遊ではここまで。自分だけのかわいい娘が，どんな成長を遂げるのか，非常に楽しくなるゲームだった。ちなみに叱り続けたりすると闇落ちする場合もあるそうだ。ゲームとしては面白いが，かわいいローズを闇落ちさせることは筆者はできそうにない。

　本作には今回体験できなかった面白いゲームシステムもあるので，気になる人はぜひプレイを。そしてSwitch版の続報も楽しみに待とう。