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アラド戦記をベースにした新作アクションRPG「The First Berserker: Khazan」,アートスタイルを解説するインタビューを公開
今回公開された最新エントリーは,アートディレクターのKyuchul Lee氏がインタビューに答える形で,本作のアートスタイルを解説している。本稿では,ネクソンより提供を受けた日本語翻訳の全文を掲載する。
「The First Berserker: Khazan」公式サイト
『The First Berserker: Khazan』独自のアートビジョンを語る
NEXONの次なるグローバル大型ゲーム『The First Berserker: Khazan』(以下、『Khazan』)は、NeopleのハードコアアクションRPGジャンルへのデビュー作であり、最も期待されているアクションRPGの1つとして、世界的に大きな注目を集めています。『Khazan』の特徴は、シングルプレイのアクションRPGにありがちなリアルな描画スタイルとは一線を画す、3Dセルアニメーションによる独特な雰囲気のグラフィックです。ゲームプレイを紹介するトレーラーでは、ユーザーから「ユニークなグラフィックに驚きが止まらない」、「独自のアートスタイルを持つ魅力的なゲーム」などのコメントがすでに寄せられており、称賛を受けています。
ゲームの雰囲気を作り出すアートコンセプトは、精巧なグラフィックとスリリングなアクションシーンにより、非常にエキゾチックでありながら魅力的です。特に、このゲームの主人公であるカザンはトゥーンレンダリングを駆使してデザインされており、『アラド戦記』の「オズマレイド」に登場するカザンとは一味違った魅力を放っています。カザンのアートとグラフィックを担当したNeopleのアートディレクターKyuchul Lee氏は、カザンのアートスタイルについて次のように語っています。
Q. 『Khazan』は独特なトゥーンレンダリングを採用し、そのユニークなアートスタイルを表現しています。『Khazan』のアートやグラフィックを作る上で最も重要だったことは何ですか?
A.子供の頃からコンソールゲーム、特にアクションRPGを長年愛好してきた私は、『Khazan』のようなスタイルのゲームを長年思い描いており、それがこのプロジェクトにも影響を与えています。『Khazan』は、コンソール市場でのゲーム化を通じて、『アラド戦記』をグローバルに拡大することを目指しています。そのアートスタイルの開発を通して、IPの拡張とコンソール市場における魅力的な機能を作り上げることを考えてきました。複雑でリアルなグラフィックを優先する多くのAAAゲームとは異なり、『Khazan』は『アラド戦記」の世界観に沿いつつ、欧米のゲーマーにも新鮮に感じてもらえるようなアニメーションスタイルを選択しました。一方で、欧米のアクションゲームで好まれる激しいバトルや緻密な作画を採用し、より高度なユーザー向けにアニメーショングラフィックによる差別化を図りました。
『Khazan』のアートスタイルの開発において、高度な劇場アニメのようなクオリティを達成するという目標がありました。それを実現するのが、大胆でアダルトなバトルシーンと、ダークな世界観への没入感を高めるハイクオリティなトゥーンレンダリング技術です。漫画やアニメは、作者の画風やCG(コンピュータグラフィックス)技術の付加によって、描写スタイルが異なる傾向があります。『Khazan』のアートスタイルは、既成概念のないアニメーションゲームであるため、開発チームと協力することで一貫性を持たせ、統一されたアーティスティックビジョンを確立することに努めました。
さらに、ゲームのあらゆる面でバランスを最重要視しました。他のアニメーションゲームとは異なり、『Khazan』はキャラクターの細かい表現とセミリアルな背景の微妙なバランスを保ち、リアルなライティング技術とアニメ風のイルミネーションなどを融合させています。
最新のキーアートでは、暗くミステリアスな背景の中に大将軍カザンを大きく描くことで、自身の運命に立ち向かう様子を表現しており、キャラクターの雰囲気や感情を強調しています。さらにこのアートワークは、特にカザンの親友であるオズマのことも意識し、中心人物の絡み合った運命を象徴しています。
Q. ハードコアアクションというジャンルと、アニメーショングラフィックの組み合わせが新鮮に感じました。このアートディレクションに決定した経緯と、それによって表現しようとした世界観を教えてください。
A. 『アラド戦記』は、ディープなキャラクターとともに多様で魅力的な世界観を持つ贅沢なIPです。その中で大将軍カザンの物語は、よりダークで切ないヒーローの物語として際立っています。私たちは、複雑なディテールを掘り下げることで、まるでアニメストーリーのような没入感を求めました。激しいアクションシーンと繊細で切ないシーンのバランスを取りながら、カザンのキャラクターとしての本質を捉えることに努めました。
Q. シングルプレイのゲームなので、没入感を高めることが重要だと思われます。そのためにどのようなグラフィック技術を採用していますか?
A. ハードコアアクションRPGである『Khazan』は、最初は馴染みがないと思われるかもしれませんが、その印象的な美学は同時に親しみやすさも感じさせます。トゥーンレンダリングにより、複雑な情景を簡潔に伝えると同時に、キャラクターの特徴を通して共感を呼び起こします。さらに、特にシリアスで重厚な雰囲気のシーンでは、細心の注意を払いながらトゥーンレンダリングを活用することで、没入感を維持しています。
Q. 主人公カザンは『アラド戦記」のオリジナルIPの中でも大きなインパクトを与えてきました。『The First Berserker: Khazan』ではどのように描かれるのでしょうか?
A. 『The First Berserker: Khazan』は、かつて帝国に崇められ、仲間に愛された原作のキャラクターと同じように、正義に身を捧げる悲劇の英雄としてカザンを描いています。プレイヤーは、最初のバーサーカーへと変貌を遂げた将軍カザンの旅に出ることになります。
Q. 先日公開されたバトル映像では、ボスモンスター“Volbaino”との壮大な演出が見られました。バトル演出でこだわっている要素を教えてください。
A. 『アラド戦記』のDNAを受け継ぎ、ダイナミックな戦闘表現にこだわっています。ただし、戦闘状況や敵のパターンを把握しやすくするという点は意識し、アーティスティックな表現には慎重を期しています。例えば、過度なカメラ揺れや刺激的な演出は避けつつ、戦闘の臨場感や没入感を高めるために、コンソールゲームならではの様々な手法を取り入れています。また、大人向けのアニメーションであるため、激しい血しぶきや、ダメージが蓄積されるにつれて激しくなるペンのストロークなど、細部にまでこだわっています。これらの要素によって、強敵との激しい戦いを繰り広げる感覚をユーザーに実感していただくことを目的としています。
Q. 『Khazan』を心待ちにしているファンへの最後のコメントをお願いします。
A. 『The First Berserker: Khazan』は、アクションとバトルシステムの深さと激しさに妥協することなく、プレイヤーの期待や願望に応え、それを超えることを約束するハードコア・アクションRPGです。私たちのアートチームと開発チームは、『Khazan』のストーリーを初めてプレイする方でも、物語にどっぷりと浸かれるように尽力しています。ゲーマーの皆様に楽しんでいただけるようなハイクオリティなコンテンツをお届けすることに全力を注ぎ、このジャンルのコミュニティから支持を得られることを心から願っています。
「The First Berserker: Khazan」公式サイト
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