プレイレポート
[プレイレポ]「Omega Crafter」は,プログラミング可能な相棒と共にオープンワールドでサバイバル生活を楽しめる期待作【PR】
だがその世界は(作品内で開発されている)ゲームの中であり,プレイヤーは開発者としてその内部に入り込み,その立場を生かしながら相棒と共に,さまざまな妨害を排除してゲームを完成させていく……という,ひねりが効いた設定の作品となっている。
2023年5月20日からは期間限定のオープンαテストが実施されており,将来的にはマルチプレイも予定されているとあって,リリースに向けて盛り上がりを見せている本作。今回筆者はそのテストに先駆けて,開発中のビルドをプレイしてきたので,そのインプレッションをお届けしたい。
体験できたのは序盤と思しき限られた部分のみだったが,相棒“グラミー”を簡単なプログラミングによって自動化することで,サバイバル生活が一気に効率化される快感がクセになりそうな一作だ。
おなじみのオープンワールドサバイバル生活が,“グラミー”の活用で一変していく
本作は自動生成された広大なフィールドを舞台に,木を伐採したり,岩を砕いたりして材料を集め,道具や装備,あるいは自宅や街そのものをクラフトしながら探索や冒険を繰り広げていく,サバイバル型のアクションゲームだ。ジャンルとしては,いわゆる「マインクラフト」や「テラリア」などと同系統の作品であり,プレイヤーはクラフトで武具を始めとした装備や住環境をととのえつつ,まだ見ぬ領域の探索や,特定の場所に居座る強大なボスに挑んでいくことになる。
行動の制限がきわめて少なく,プレイヤーがいつ何をするかは自由に決められるといった,このジャンルの特徴は本作でも当然踏襲されている。
今回の先行プレイでは,基本的な装備とクラフト用の製造道具などが利用可能で,スタート地点の近くに拠点を作り,少し離れた場所に出現するボスを倒すところまでを体験できた。プレイするワールドの名前とシード値(ワールドの地形や構成を決定する文字列)を決めるとすぐにゲームはスタートし,丁寧なチュートリアルと共に,基本的なルールやクラフト方法を学ぶことができたため,迷うことがほとんどなかったのは好印象だ。
木を伐採し,石を拾って最低限の道具や器具を製作。キノコなどの食料を集めつつ,場合によっては鹿などのNPCを狩り,ちょっとずつ拠点を充実させていく……という序盤の展開は忙しいが,やっぱり楽しい。時間が経つと夜になって近くに敵対的なNPCが沸くようになるが,最初から作成可能なリスポーンポイントでもある「大かがり火」を使えば,簡単に朝まで時間を進めて危険を回避できる。なお空腹度の概念も(今回プレイした限りでは)存在しなかったので,飲まず食わずでひたすらクラフトに注力しても大丈夫だった。
ちなみにプレイヤーキャラクターには経験値やレベルなどは存在せず,作成した装備と,食事による一時的なバフでステータスを上げる仕組みが採用されているため,とにかくクラフト環境を充実させることが冒険をスムーズに進めるコツだ。さらに装備の耐久度も存在していなかったので,一度作れば何回でも使用できた。
本作ならではの大きな特徴が,プレイヤーの相棒や仲間として働いてくれる「グラミー」という存在だ。一見ロボットのように見える,丸みを帯びたマスコットのようなキャラクターで,ゲーム開始直後から黄色い「バディ」が常に同行してくれる。戦闘になると自動的に武器を取り出して加勢してくれるので,最初からなかなかに頼れる存在だ。
なおグラミーにはもう一種類,白い「街グラミー」というタイプもおり,こちらは街のシンボルから特定のアイテムを消費することで,何体も呼び出すことが可能。プレイヤーが指示を出すまで動かないが,その“指示”の部分が本作のキモだ。
冒頭でも少しだけ触れたが,本作の舞台は(作中に設定された)“ゲーム内の世界”。プレイヤーはその開発者の一人として,発生しているトラブルを解決して作品を完成させるべく,ゲームの内部に入り込んでいる。それゆえプレイヤーはグラミー達のプログラミングが可能で,ブロックを組み合わせる簡単なビジュアル型のエディターをいつでも起動し,グラミーの作業を自動化させられる。
これによって黄色のバディと一緒に素材や食料を協力して集めたり,街グラミーに木の植林と伐採を繰り返させて,街づくりの材料を大量に集めたり……といったことが簡単に可能になるのだ。収集やクラフトの自動化はほかの作品でも珍しくないが,本作では最序盤から利用可能であることと,プログラムさえ組めれば基本的にグラミー単体に何でも任せられる,というあたりがポイントと言えるだろう。
肝心のプログラムも,アイテムの製造や木の伐採といった必須の基本動作はすでにテンプレート(セーブ済みのサンプル)として用意されており,そのまま使うこともできるし,調整してさらに条件に合った形にすることもできる。各種の指示や条件指定はブロック単位で用意されており,さらにすべて平坦な日本語になっているので,プログラム未経験者でも気軽に試行錯誤ができるのだ。例えば「近くの石を探し,1個拾う」と「プレイヤーに持っているアイテムを渡す」を「ずっと繰り返す」で挟めば,石の収集作業を自動化できる,といった感じになる。
さらにダンスを踊らせるなど,ちょっとしたお遊び的な要素も含まれているので,楽しみ方はかなり広そうだ。
また,マルチプレイも実装予定なので,例えば自分は拠点でグラミーのプログラムを改良しつつ,仲間には収集や探索に向かってもらう,なんてことも将来的にはできそうだ。もっとも,ソロプレイでも街グラミーは同時にたくさん利用できるので,いろんな作業を分担させているだけでも華やかで楽しいプレイになるのが印象的だ。
グラミーの生かし方でプレイの幅が大きく広がりそうな,クラフトゲームの期待の一作
本作のクラフト作業はもちろんプレイヤー一人でも可能だが,全体的に必要な材料や時間が多めなようで,グラミーを活用するのとしないのとでは,発展速度にかなり差が出る印象だ。そのため,街グラミーを増やし,プログラムを少しずつ改良/最適化してクラフト環境を充実させつつ,より大きな街を作り上げていく……といった流れが定番になるのではないかと思う。最序盤から探索をしつつ,街づくりの下準備などもできるので,慣れてくればタイムアタック的に大きな街づくりにチャレンジするなんてことも実現できそうで,期待が持てる。
今回プレイしたのはあくまでテスト版ということで,実装されているアイテムも必要最低限といった感じだったが,今後リリースに向けて完成度はどんどん高まっていくことだろう。前述のとおり現在はオープンαテスト中の本作だが,生,録画を問わずプレイの動画配信も大歓迎とのこと。。プログラムの入門にも良さそうな本作だが,クラフト系のゲームが好きな人にオススメできるのはもちろんのこと,動画などの配信環境があるならギャラリーと一緒に盛り上がれると思う。ぜひこの機会にテストに参加し,作品を体験してみてほしい。
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