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パタポンの精神的続編となる「RATATAN」が発表されたTVTのステージイベントをレポート。8月1日からKickStarterキャンペーンも始まる
ステージイベントでは,クリエイタースタジオTVTの小谷浩之氏,保井俊之氏,坂尻一人氏が登壇し,最新作「RATATAN」の情報を語った。本稿でイベントの模様をレポートしよう。
TVT(Tokyo Virtual Theory)は2019年に設立されたゲームスタジオで,PSPタイトルの「ゴッドイーター」を開発したメンバーや,ソニー・コンピュータエンタテインメントが実施していたゲームクリエイター発掘オーディション「ゲームやろうぜ!」に携わっていたクリエイターが集まっているという。
小谷氏,坂尻氏の2名がTVTに合流したのは,2021年ごろに開かれた飲みの席での会話がきっかけだったという。昔よりも開発環境が簡単に導入できるようになり,Steamなどの台頭により気軽にゲームを売れるようになったことから,「小規模なチームでもゲームを作って販売ができるのではないか」という話になったそうだ。
かつてSCEで行われていた「ゲームやろうぜ!」がきっかけでゲーム開発者の道を進むことになった保井氏は,その時にプロジェクトを担当していた小谷氏にゲーム開発のノウハウを教えてもらった過去がある。その時から保井氏は小谷氏と「もう一度仕事をしたい」「小谷氏がゲームデザインをして,自分がディレクターをすればいいものができるのではないだろうか」という思いをずっと抱えていたそう。TVTへの合流はそうした保井氏の思いが実現した形なのだという。
今回の発表では,「RATATAN(ラタタン)」のティザートレイラーが公開されたほか,KickStarterでのクラウドファンディングプロジェクトが8月1日1:00からスタートすることが発表された。「RATATAN」は,これまで「Project JabberWocky」として公開されていたタイトルであり,かつて小谷氏が手がけたパタポンの精神的な続編となるものだ。
「RATATAN」というタイトル名は,1976年にホンダが発売した「ホンダ・ロードパル」(通称:ラッタッタ)が由来になっている。海外ではリズムを刻む際の擬音として使われている「ラッタッタ」というフレーズだが,小谷氏はこれが非常に印象に残っていたのだという。「パタポン」でも「パタパタパタポン」という印象的なフレーズがあったが,これを超える音なのではないかという確信のもとタイトル名を「RATATAN」にしたそうだ。
気になるゲームの内容については,現時点では話せないことも多いそうで,詳しい情報は明らかにならなかった。「パタポン」のようなゲーム性を持ったリズムアクションゲームになるのかという問いには,「そう思いますよね」と小谷氏。坂尻氏からは「ファンの期待を裏切らずに精神誠意開発していきます。ただ我々も新しいものを作りたいという思いがあるので,新規ユーザーにとっても新しい体験を届けるものにしたいです」と述べていた。
8月1日1:00からスタートするKickStarterでのクラウドファンディングは,「RATATAN」のプロジェクトを立ち上げる際から決まっていたことだという。TVTとしてもクラウドファンディングは初めての試みで,小谷氏は「かつては発売直前まで秘密にして作っていたものを,ユーザーの意見をバシバシ受け止めながらゲームを作れるというのは,緊張感があるし楽しみにしています」と,意気込みを語った。
詳しいゲームの情報は,KickStarterキャンペーンが始まる少し前に発表される予定とのことなので,続報を楽しみに待とう。
「TVT」公式サイト
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