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  • Bluehole
  • 発売日:2025/前半
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
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「Dark and Darker Mobile」,サバイバルとダンジョンクローラーを組み合わせた新鮮な面白さを追求
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印刷2024/05/10 12:00

プレイレポート

「Dark and Darker Mobile」,サバイバルとダンジョンクローラーを組み合わせた新鮮な面白さを追求

下記の記事は,GAMEVU(→リンク)に掲載された記事を,許可を得て翻訳したものです。可能な限りオリジナルのまま翻訳することに注力していますが,一部日本の読者の理解を深めるために,注釈を入れたり,本文や画面写真を追加したり変更したりしている箇所もあります。(→元記事

 KRAFTONが新たに発表したスマートフォン向けゲームの新作「Dark and Darker Mobile」iOS / Android)がクローズドテストを行い,その中身を初めて広く披露した。
 「Dark and Darker Mobile」のテストは,2024年4月24日から28日までの5日間だけ行われた。年内の正式リリースを前に実施するテストで,実際にプレイしたユーザーの声を聞くためのものである。

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 KRAFTONは,新作スマートフォンアプリ「Dark and Darker Mobile」初のβテストを2024年4月24日に韓国で開始した。本作は,同社傘下のBluehole Studioが手がけるダンジョンRPG。今回のテストでは5種類あるクラスからキャラクターを作成して,1人用もしくは3人用ダンジョンやPvEコンテンツを楽しめるという。

[2024/04/25 12:01]

 この作品は,IRONMACEの「Dark and Darker」のIPを使って,KRAFTONの子会社であるBluehole Studioが制作した新作だ。「本家と大枠は同じだが,原作をそのまま移植するというより,モバイルに最適化されたシステムとゲーム性を独自に開発したので,それを披露したい」と,G-STAR 2023期間中に実施したメディア会見の場でプロデューサーが語り,ダンジョンクローラー系やEscape from Tarkovなどのエクストラクションジャンルのゲームが好きなユーザーの大きな関心を集めた。

GAMEVU:ダンジョンクロールとバトルロイヤルの出会い,KRAFTONの「Dark and Darker Mobile」(韓国語)



複数ジャンルを融合したゲームプレイ,なお古き懐かしさ


 そんな本作をプレイしてみると,ゆっくりした攻撃速度と暗いダンジョンで,古き良きダンジョンRPGの雰囲気をうまく表現できているように思う。「Wizardry」や「Ultima」シリーズなど,一世風靡したRPGを仿佛とさせるような,原始的な面白さが印象的だった。そんなオールドRPGの懐かしさを思い起こすだけでなく,新しいジャンルの融合も試みており,ユーザーに新鮮な楽しさを与えるために努力したことが伺える。

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 本作は,バトルロワイヤルのサバイバルとダンジョンクローラーの特徴を併せ持っている。一方向に殺戮し,キャラを成長させ,再び一方的な殺戮を……というお約束の方式ではない。ゲームに加味されたバトルロイヤルジャンルは,プレイの緊張感を与えると同時に,ユーザーに戦略的な悩みどころを与えてくれる。
 ゲームそのものは極めてシンプルだ。ユーザーはダンジョンの中で,モンスターの脅威や敵プレイヤーの攻撃,様々な罠などを避けてファーミングを終え,生き残って脱出すればいい。現在は5つのクラスがあり,それぞれが持つ固有のスキルを積極的に活用して生存を目指す。

 モバイルデバイスというハードウェアの限界を緩和するために,1人称ではなく3人称プレイを選択した。また,ゲームプレイ中に助けとなるオートエイムやオートアタックなどを追加し,初心者でも遊びやすいようになっているのも特徴だ。


テストで公開されたクラスは5つ,ウィザードは後日公開予定


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 現在選択できるクラスは,全部で5種類。ファイター,バーバリアン,ローグ,レンジャー,クレリックで,それらはいずれも独自のアクティブスキルとパッシブスキルを持ち,それぞれユニークなプレイスタイルとなっている。

 ファイターは,片手剣と盾で攻撃と防御を両立させることができるが,バーバリアンであれば両手斧を使って攻撃力に重きを置いたプレイができる。遠距離を好むなら,弓とクロスボウを活用するレンジャーが適している。

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 これに加え,奇襲と暗殺を得意とし,素速い攻撃速度で相手を制圧できるローグと,片手鈍器で保護と回復,さらに相手にデバフをかけることができるクレリックが存在する。6番目の隠しキャラクターとしてウィザードがあるが,テスト版では公開されていなかった。

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 簡単なキャラカスタマイズと序盤のチュートリアルが終わったら,すぐに「Dark and Darker Mobile」の世界に入り込める。各クラスは,成長しながらアクティブスキルとパッシブスキルを学ぶことができ,ユーザーがそれらをどのように活用するかによって,新たなプレイを展開することができる。

 例えばバーバリアンの場合,上半身の装備を着用しない代わりに攻撃力を増加させるパッシブスキルなどがあるし,ファイターであれば,盾を持たずに剣を構えて,二刀流にするパッシブもある。それぞれのプレイヤーが望む方向性で,ゲームを遊ぶことができるようになっているのだ。


ユーザーのプレイ性向に応じて選べるダンジョンと多彩なコンテンツ


 ゲームには,探索エリアと討伐エリア,決闘エリアなど様々なコンテンツが用意されており,シングルプレイをしてもよいし,チーム組んで3人でのプレイを楽しむこともできる。傭兵システムのおかげで,友人がオンラインでなくても3人用コンテンツに挑戦できるのも嬉しいところ。

画面上部の握手アイコンを使って酒場に入ると,ティア別に分かれている傭兵を雇うことができる。もちろん,レジェンド級のアイテムを揃えた傭兵は,コツコツ貯めた財貨全てを使わなければならないほど高価だ
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ダンジョンには人数制限があり,ソロダンジョンと3人用ダンジョンに分かれている
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 その3人ダンジョンプレイこそが,「Dark and Darker Mobile」の華であり,クラス間の連携プレイが可能になり,従来の1人プレイとは全く異なる楽しさを与えてくれる。
 例えば,バーバリアン,レンジャー,クレリックというバランスの良い正統派3人パーティを構成して,正攻法でダンジョンを突破することはもちろん,全員バーバリアンでひたすら突き進んだり,レンジャーを揃えて遠距離コンビネーションを構成したりして,一風変わった攻略法で,新鮮なゲームプレイを追求することもできる。

 そのダンジョンにはいくつかの種類があって,探索エリア,討伐エリア,決闘エリアの3つに分かれている。PvPコンテンツである決闘エリアは後日提供されるということで,テスト版では探索エリアと討伐エリアのみ利用可能だった。

 シングルでも決闘エリアにある「ゴブリンの洞窟」に臨めるし,3人チームも決闘エリアに入って「忘れられた城」を探索可能だ。重なる挑戦を生き残ってレベルが上がれば,同じダンジョンでも「ノーマル」「ハード」「ナイトメア」と難度を上げられる。
 また討伐エリアの「ゴブリンの地下要塞」では,ステージごとに押し寄せてくるモンスターと戦うPvEコンテンツが展開されている。深いエリアまで潜っていけば,多種多様で強力なモンスターの軍団が登場し,それを突破すべく,それまで貯め込んできたゲーム内ゴールドをどう使うのかも問われてくる。

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 ゲーム自体は,ほかのダンジョンクローラー系ゲームよりも難度が低い。原作は1人称だが,モバイルに移行して3人称になったことで視野が広がり,様々なアイテムなどでユーザーのプレイスキルを補うことができる。少し慣れれば,相手の攻撃を避けながら攻撃を当てる操作の楽しさも分かってくるだろう。

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 理論的には,ダンジョン内のすべてのユーザーが協力すれば,一度もPvPすることなしに最高の報酬を獲得して脱出することができるはずだが,ユーザーの心理を刺激する様々な報酬と挑戦が,バトルロイヤルの世界へと自然に誘導してくれる。


PvPに加えて一般受けしづらいジャンル特性で,ユーザーの反応は未知数


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 しかし,PvPを好まないユーザーには少しハードルが高いかもしれない。装備の点数によってアクセスできるダンジョンの難易度が分かれているが,死んで装備を全て失う経験は,控えめに言ってもあまりポジティブに感じられない。
 エクストリームジャンルの緊張感や,ダンジョンクローラー方式で遅いゲーム進行が,PCを離れてモバイルにきたときに,どれほど大きな人気を集めるかは未知数だ。KRAFTONは,その限界を突破するため,PCよりも多くの“補助”を用意してプレイをサポートしようとしているが,暗い画面と真剣な操作で,疲労感が大きいのがゲームの欠点である。

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 より広いユーザー層にアピールするために低難度のゲーム性と簡単なダンジョンクローラー方式を取り入れたが,それは逆にゲーム中に“致命的ではない”トラップや構造物を生み出しており,オリジナルジャンルのファンの心にはあまり響かないだろうという評価も多い。
 両ジャンルのいいところをうまく取り入れて,カジュアルに構成して一時的な楽しみを提供するかもしれないが,長期的にゲームを楽しむにはその原動力が不足しているという反応も散見される。

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一部のコンテンツやゲームプレイに賛否両論あり


 そして,成長コンテンツとして存在する「図鑑」の存在もかなり否定的な意見が多い。継続的にアイテムを掘り続けて,装備などのアイテムを図鑑に登録すると,その結果として力+1やHP+100などの能力補正が提供される,お約束の方式である。しかし一人では入手できない図鑑アイテムも多く,1か月ほどしかステータスを上げられない「賞味期限あり」の図鑑の存在は,プレイヤーにとってストレスにほかならない。
 この手の図鑑システムは,韓国のモバイルMMORPGにはよく見られるシステムだ。しかしこれが,ダンジョンクローラージャンルにも合うのかどうかは,未知数だ。図鑑の存在が取引所を活発にし,プレイヤーがアイテムハンティングを繰り返してくれる(=プレイ時間が長くなる)というメリットはあるが,現実問題としてアイテムを入手するのは難しく,最終的にはハードコアプレイヤーの専有物にしかならない可能性が高い。

(上)装備をすべて失っても,スポンサーシステムで基本装備をいつでも受け取れる
(下)図鑑システム。ユーザーが入手したアイテムを登録することで,ステータスを上げることができる
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 またゲームプレイについては,KRAFTONの代表作「PUBG: BATTLEGROUNDS」に似ているという意見があった。特に操作感は非常に似ており,グラフィックからキャラクターの移動モーション,スタン時の姿勢など,PUBGを彷彿とさせる要素が多かった。

 結局,「Dark and Darker Mobile」はバトルロイヤルとダンジョンクローラー,エクストリームジャンルを混ぜ合わせることで差別化を打ち出し,新しさの部分は確保できている。しかし,長期的にゲームを続けられるような要素やコンテンツは,現時点では不足しているように見えた。IRONMACEが持っている本IPがNexonと紛争中であるというネガティブな要素も存在する。今後,訴訟の最終判決が出たときに,ゲームサービスの停止すらも懸念される部分であるといえるだろう。

※仮処分は棄却されたと2024年1月に報じられたものの,GAMEVU編集部からNexonの関係者に確認したところ,刑事訴訟はまだ進行中ということで,最終判決次第で「Dark and Darker Mobile」のサービスが制限される可能性はある。

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 しかし一方では,新しい試みがグローバルモバイルゲーム市場で大きな変化をもたらす可能性もある。検証されたジャンルの出会いは,面白さと新鮮さを同時に与えることに成功しており,カジュアルなプレイ環境を作れれば,それが良い結果に結びつくことも難しいことではない。

 現在の韓国のモバイルゲーム市場は,自動狩り中心のMMORPGとサブカルチャーRPGに二分されている。その中で,KRAFTONの「Dark and Darker Mobile」が既存のパラダイムを打破し,どれほど大きな反響を起こせるかが注目されるところだ。(著者:キム・ジマンザン・ヨングォン
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