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「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」バチカンからヒマラヤまで,サブクエストを見つけながら冒険を続けるゲームプレイが明らかに
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印刷2024/08/21 05:00

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「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」バチカンからヒマラヤまで,サブクエストを見つけながら冒険を続けるゲームプレイが明らかに

 ドイツで開幕するgamescomに合わせて,Bethesda Softworksは新作「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」のメディア向けオンラインイベントを実施し,ゲームプレイの詳細を明らかにした。
 なお,gamescom Opening Night Live 2024にて,本作のPC / Xbox Series X|S版は12月9日,そしてPS5版は来春の発売を予定していることが明らかになっている。


「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」公式サイト


 「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」はタイトルのとおり,考古学者のインディアナ・ジョーンズ(愛称はインディ)が世界各地を巡り,さまざまな冒険を繰り広げる姿を,スティーブン・スピルバーグ監督がスリリングかつコミカルに描いた人気映画シリーズを原作とする。時代は1937年,つまり映画「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」と「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」の間の時代が描かれ,“失われたアーク”の直接的な続編のイメージでゲームの世界を構築したという。

 本作のストーリーは,マーシャル・カレッジで教鞭をとるインディが夜更けの研究室で居眠りしていたが,大男が保管室から遺物を盗んでいる場面に遭遇するところから始まる。展示されることもなく,それほど重要でもなさそうな遺物がなぜ盗まれたのか。疑問を抱いたインディは,その謎を解明するためにバチカンへと赴くことになる。

 サブタイトルの「大いなる円環」(原題:The Great Circle)について,今回公開されたトレイラーではインディが「Circulus magnus」と呟いており,幾何学における「大円」(球面と球の中心を通る平面との交線。球面上に描ける最も大きな円)と何らかの関係がありそうだ。
 それが何を意味するのか,どんなカギを握るのかは不明だが,エジプトの砂漠からタイの密林に埋もれるスコタイ王朝の遺跡,極寒のヒマラヤ山脈まで,まさに地球規模での旅を続けていくことになる。

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 そんな本作は,Lucasfilm Gamesから正式ライセンスを受けて2021年1月に開発がアナウンスされている。開発を担当するのは,リブート版「Quake」や「ウルフェンシュタイン」のデベロッパとして知られる,Bethesda Softworks傘下のMachineGamesだ。
 エグゼクティブプロデューサーには,Bethesda Game Studiosからトッド・ハワード(Todd Howard)氏が着任。また,原作を同じくする「Indiana Jones and the Staff of Kings」(2009年)や「STAR WARS ジェダイ:サバイバー」(2023年)などに参加し,Lucasfilmsからの信任が厚いゴーディ・ハーブ(Gordy Haab)氏が楽曲制作を担当している。

 インディのボイスは著名なゲーム声優のトロイ・ベーカー(Troy Baker)氏が起用されているが,トレイラーなどを確認したところ,映画の主人公を務めるハリソン・フォードさんになかなか似ている。もちろん,日本語版は音声もローカライズされるだろうが,その配役もいずれアナウンスされるはずだ。

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インディの視点から世界を見て,相手と素手で殴り合う


 「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」において,旅のコンパニオンとなるのはイタリア人のジャーナリスト,ジーナ(Gina)だ。どうやら,姉が失踪してしまったらしい。そして敵対するのは,ナチス将校であり考古学者でもあるエメリッヒ・ヴォス(Emmerich Voss)である。
 インディとジーナは円環の秘密を追って,エメリッヒと先を争うように世界を駆け巡り,各地域に広がる“ネットワーク”(現地のサポート役だろうか)の助けを借りることになる。

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 これまでに公開されている映像から分かるとおり,「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」はMachineGamesらしい一人称視点を採用し,時折カットシーンを加えながらもインディの目線から世界を見て,相手と素手で殴り合ったり,パズルを解き明かしたりしていく。三人称視点に切り替わるシーンもあり,異なるプレイフィールを混ぜ合わせることで,飽きの来ない展開を意識しているようだ。

 殴り合いではコンボ技を繰り出すだけでなく,ブロックなどのディフェンスを駆使して相手と戦う。インディはピストルやライフルなども扱えるが,今回公開されたデモでは弾丸が落ちているようなシーンはなかった。弾数が限られていたり,敵の銃座を利用して機関銃をぶっ放したりするといったシチュエーションに合わせた銃撃戦になりそうだ。

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 もちろんインディは鞭も自在に操り,相手の腕をパチンと叩いて銃を払い落としたり,足をすくったりもできる。咄嗟に壺などのオブジェクトを拾い上げて殴りつけるなど,インディらしいアクションはおおよそ再現されているようだ。
 鞭はフィールドの探索にも重要な役割を果たし,遺跡や渓谷の突き出る棒や枝に巻き付けてターザンのように移動したり,上下層の抜け穴に入るために綱のように使って登り降りしたりと活躍する。

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 こうした鞭や銃を使用するには,ゲーム画面の中央に固定された小さな点(レティクル)を対象に合わせればいい。MachineGamesが得意とする派手めな演出をキープしつつ,“ガンアクションにこだわらないアクション”を重視しているのが分かる。
 同社を率いるディレクター,ヤーク・グスタフソン(Jerk Gustafsson)氏は「アクションアドベンチャーのカテゴリですが,どちらかと言えばアドベンチャーアクション,もしくはMachineGamesアドベンチャーと表現するのがふさわしいゲーム性だと思います」と語っていた。


写真を撮影してジャーナルに描き込む


 「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」には,映画「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」のラストシーンのような,ひとたび失敗すれば命を失いかねないパズル要素も豊富に用意されている。一人称視点でオブジェクトの位置や角度を調整して祭壇の上に置いたり,入手したアイテムを扉のカギとして使ったりといった,映画ファンにはお馴染みの謎解きに挑んでいく。

 すべてのパズルは「ゲームの世界に馴染むようにデザインしている」とのことで,プレイヤーは時間をかけて周囲をゆっくりと観察しながら謎を解いていくようだ。グスタフソン氏は「インディ・ジョーンズのファンが必ずしもゲームの得意な人ばかりでないことから,難度を変更してパズルのヒントをより明確にできる」と話していたので,ストーリーにのめり込みたいという人も安心だろう。

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 「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」の大きな特徴が,インディが携帯する「ジャーナル」のシステムだ。冒険に出たばかりには何も書かれていないノートブックだが,何かのヒントを見つけたり,新しい場所に行き着いたりすると,ジャーナルのページに書き込まれていく。
 このときに重宝するのが,カメラによる写真撮影だ。珍しい場所やオブジェクトを見つけたときには,カメラのビューファインダーを覗き込んで撮影しておくと,スナップショットがジャーナルに掲載される。それをパズルを解くヒントとして活用できるというわけだ。
 何ページにもわたり,プレイヤーが何をして何を見たかを記録したジャーナルは,自分が辿ってきた冒険の軌跡を振り返るときにも役に立つだろう。


変装を駆使して,自分なりのサブクエストに挑む


 インディはステルスも駆使することがあり,空き瓶をあさっての方向に投げつけて相手の注意を引いている間に背後を素通りしたり,相手を羽交い絞めにして気絶させたりできる。ときには見つかってしまうのもインディらしいコミカル要素だが,さらに“変装”もするのが本作の面白いところだ。
 今回のプレゼンテーションでは,遺跡発掘中の労働者に扮して遺跡の潜入を試みたり,バチカンで神父に変装して“聖職者オンリー”な場所に潜り込んだりするインディの姿が紹介されていた。

 映画を原作とするアクションアドベンチャーと聞くと,ストーリーが直線的に進んでいくゲームシステムを想像してしまうが,「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」には各地域にハブとなるオープンエリアが存在し,プレイヤーは自由に探索してNPCと会話したり,サブクエストを楽しめたりする。エジプトの町並みからスコタイの遺跡まで,1930年代当時の風景をそのまま再現するようにリサーチしたらしく,例えば石造りの寺院もまだ保存活動が行われておらず,ジャングルに埋もれたままの状態だ。

 NPCから与えられるサブクエストをこなしていくと,プレイヤーは「アドベンチャーポイント」を獲得し,それを複数のスキルに振り分けていくというRPG的な要素もある。今回紹介されたインディのスキル「True Grit」は,相手との殴り合いなどのバトルに負けてしまっても,もう一度カムバックするチャンスが得られるというものだった。

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 映画シリーズのクラシカルな雰囲気を漂わせながらも,美しく緻密なグラフィックスで描かれる本作は,一人称視点を使ってプレイできるだけでなく,オープンエリアでサイドクエストも楽しめる現代的なゲームプレイに仕上がっているようだ。
 果たして,インディにどんな冒険が待っているのか。今後の続報も楽しみにしたいところだ。

「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」公式サイト

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