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Metaが開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta Smart Glasses」は,メガネ型スマートフォンの未来を感じさせるアイテムだ
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印刷2023/12/01 09:00

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Metaが開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta Smart Glasses」は,メガネ型スマートフォンの未来を感じさせるアイテムだ

Ray-Ban Meta Smart Glass
画像集 No.002のサムネイル画像 / Metaが開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta Smart Glasses」は,メガネ型スマートフォンの未来を感じさせるアイテムだ
 Meta(旧Facebook)が2023年9月末に開催した独自イベント「Meta Connect 2023」で,XRヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)「Meta Quest 3」を発表したとき,同時に新しい人工知能(AI)ソリューションと,新型のスマートグラス「Ray-Ban Meta Smart Glasses」も発表していた。米国ではすでに販売も始まっている。
 直接ゲームに関わるような話ではないが,将来的には一般消費者も触れる機会がある話題なので,本稿で解説したい。


オリジナルスタンプをAIが作成

専門家AIに悩み相談も可能に


 4Gamer読者の多くは,スマートグラスのほうに興味があるだろう。しかし,Metaのスマートグラスは,AIに強く関連した製品なので,解説の流れを考慮すると,どうしてもAIのほうから話を始めなくてはならない。
 まず最初に,「MetaとAIの関わり」について,その背景とここまでの成り行きを簡単に説明しておこう。

「AIの存在を意識している人は多くても,AIを身近に感じて使っている人は我々のようなギークなヤツラばかりだよね(笑)」とジョークから始めるMetaのCEO,Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏
画像集 No.003のサムネイル画像 / Metaが開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta Smart Glasses」は,メガネ型スマートフォンの未来を感じさせるアイテムだ
 2022年,「ChatGPT」が世間一般に公開されたことがきっかけで,大規模言語モデルタイプのAIの認知が進み,社会現象にまで発展したことは,多くの人が知るところだろう。ニューラルネットワーク処理用に最適化を進めた専用プロセッサの劇的な性能向上という後押しもあり,AIを形成するニューラルネットワークワークの数や,ニューラルネットワークのパラメータ数を,それまでの数十〜数千という規模から数千万〜数十億以上にまで拡大させることが可能になった。その後,学術界では,大規模ニューラルネットワークに膨大な文章や言語のデータを学習させたAIを,「大規模言語モデル」(Large Language Model,LLM)と呼ぶようになる(関連記事)。
 LLMでは,会話で登場した単語を再入力して会話を継続させることで,それまでの文脈から破綻しない,AI側が文脈を記憶し,理解しているように感じられる人間同士に近い自然な会話ができることから,大きなセンセーションを呼んだ。

 LLM登場のきっかけは,ハードウェア面の進化だけでなく,ソフトウェア技術の進化も大きく影響している。新しいAIアーキテクチャの「Transformerモデル」(関連記事)が登場したり,従来の言語AIで活用されていた「RNN」(Recurrent Neural Network)系アーキテクチャを発展させた「RWKV」(Receptance Weighted Key Value)モデルが登場するなど,今やLLM系AIは,百花繚乱状態だ。
 AI研究所を有するMetaも,2023年2月に独自のLLM「Llama」を,同年7月にはMicrosoftと協力して進化型の「Llama2」を立て続けに発表した。Metaは,自社で開発した多様なAI技術を連携させたサービスを,「Meta AIプラットフォーム」と呼んでいる。Meta Connect 2023では,ここに画像生成向けの新AIシステム「Emu」(Expressive Media Universe)を組み入れることを発表したのだ。

Emuを使っての画像生成デモ
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 Emuとは,最新のLlama2に,独自開発した画像生成系AIを組み合わせて構成したものだ。Emuは,対話をすることで自由に画像を生成できるほか,FacebookやInstagramのチャットサービス内で使えるオリジナルスタンプの生成を頼んだりできるというのが面白い。

Emuの活用事例。プロンプトを入れると,すぐにチャット用スタンプがAI生成される
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Emuによる写真加工機能「RESTYLE」(画風の変更)や「BACKDROP」(背景の削除)の活用例。Instagram内で利用できるようになるという
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 さらにMetaは,Llama2やEmuなどをベースにして,対話型のカスタムAIが作れるシステム「AI Studio」を発表した。企業ユーザーや個人がAI Studioを活用することで,特定ジャンルのAI専門家,いわゆるエキスパートAIシステムを構築させることができるようになる。発想としては,NVIDIAの「NVIDIA ACE for Games」に近いものがあり,実際,AI StudioでゲームのNPC用対話型AIを構築することは可能だと説明していた。

ゲームのNPC用AIも構築できるとMetaはアピールする
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 Metaはイベントで,同社が開発した音楽,スポーツ,料理といったジャンルの専門家AIと会話するデモを披露した。
 専門家AIは,前出のSNS上のチャットサービスから無料で使えるので,友達感覚で日常の困りごと,相談事を聞いてもらうことができるようになる。また,完全なる暇つぶしにも最高だそうで,2023年のうちに,さまざまなジャンルの専門家AIをリリースすると予告している。

料理専門家のAIに,「子供に好かれるブロッコリー入りの料理レシピを教えて」と聞いている様子
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 筆者が笑ってしまったのは,そうした,たくさんある専門家AIの中に,実用度「??」のジャンルがあるところ。マッチングアプリで出会った人との付き合い方をアドバイスしてくれる「デート専門家」や,「中世ダンジョンもののテーブルトークRPG」のお相手をしてくれる「ダンジョンマスター専門家」などもリリース予定となっており,筆者もちょっと試してみたいと思った(笑)。

テーブルトークRPGの専門家AI。扮するは,あのヒップホップスターのSnoop Dogg!? テキストの音声読み上げができるらしいが,彼の声にはならないもよう
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Metaが2023年内にリリース予定のAIエキスパートたち。写真は実在の著名人の肖像を活用しているものが多いが,著名人のイメージとはかけ離れた専門家に扮しているところがMetaのユーモアセンス?
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Meta×Ray-Banのスマートグラス


 MetaのAI開発を踏まえたうえで,本題であるRay-Ban Meta Smart Glass(以下,Metaスマートグラス)の話題に入ろう。MRグラスは,Metaと,「Ray-Ban」ブランドで知られるメガネメーカーのLuxotticaが共同開発したメガネ型デバイスだ。発売は2023年10月17日。北米ではすでに販売中で,税別価格は299ドル(約4万4500円)から。Metaは,Metaスマートグラスの日本語公式ページを公開しているが,日本での発売予定は当分ないとのこと。

Ray-Ban Meta Smart Glass
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 このMetaスマートグラス。Metaが発表時にARやMR的な演出を多用したので,AR映像を表示するサングラス型ディスプレイかと誤解した人も多いようだ。しかし,Metaスマートグラス自体に映像表示機能は一切ない。ディスプレイではないのだ。

Metaスマートグラスのプレゼン映像より。映像パネルが組み込まれていないので,こんな感じの情景がMetaスマートグラスをかけると見える……ことはない
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付属の専用ケースは,バッテリー内蔵の充電ケースになっている。Metaスマートグラスに対して,最大8回の満充電が可能。
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 Metaスマートグラスは,SoC(System-on-a-Chip)にQualcomm製の「Snapdragon AR1 Gen 1」を採用している。このSoC自体は,1280×1280ピクセルの60fps映像を両眼分表示する機能を有しているが,Metaスマートグラスでは活用していない。
 Metaスマートグラスでは,Snapdragon AR1 Gen 1が有するスペックのうち,写真や動画の撮影および加工などのイメージシグナルプロセッサ(ISP)機能や,Wi-Fi 7/6やBluetoothによる通信機能,録音やノイズ低減機能,そしてQualcommの第3世代推論アクセラレータ「Hexagon NPU」などしか使っていないという。
 つまり,Metaスマートグラスを一言で言い表すなら,「カメラとマイク,通信機能を搭載したメガネ」というわけだ。

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左側の開口部がカメラである
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 レンズの左右,テンプルにつながる部分にカメラのような開口部が見えるが,2眼カメラではない。着用状態の左側がカメラで,右側は撮影中であることを知らせるLEDだ。
 Metaスマートグラスの内蔵カメラは,約1200万画素の広角カメラで,写真は3024×4032ピクセルまで,動画は1440×1920ピクセルまでの解像度で撮影できる。撮影アスペクト比は3:4と珍しい。
 カメラ自体に,光学的な手ぶれ補正や振動補正の機能はない。また,角速度センサー(ジャイロ),加速度センサーも備えていない。ただ,Snapdragon AR1 Gen 1側の「EIS」(Electronic Image Stabilization,電子的画像補正)機構を活用することで,撮影後の映像に対して,コンピュータビジョン的なアプローチで各種補正を適用する。

 ちなみに,内蔵ストレージ容量は32GBで,最大500枚の写真,長さ30秒の動画が100本が記録できるそうだ。記録した写真や動画は,専用アプリを使ってスマートフォンに伝送できる。

 Metaスマートグラスには,2基の開放型スピーカーと,5基のマイクも搭載されている。
 開放型スピーカーは,以前にLuxotticaとMetaが共同開発して2021年にリリースしたスマートグラス「Ray-Ban Meta Stories」から大幅に音質を改善。低音を増量して,最大音量も50%向上したという。また,音の指向性も強めて,音漏れを先代製品よりも小さくしたそうだ。
 5基のマイクは,メガネの前面中央に1基,メガネのテンプル(つる)前方に左右2基ずつ,テンプルの後方にも左右2基ずつを配置している。これにより,音声録音や動画の音声記録時に,多チャンネルなイマーシブオーディオを録音できるとMetaはアピールしていた。

マイク5基の位置
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IPX4準拠の防滴性能を有する。完全に水に浸かるのはダメだが,ちょっと濡れた程度であれば,拭いて乾かせば大きなダメージはないという
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AIと会話できるスマートグラス


 さて,ここまで読んだ読者は,Metaスマートグラスに「カメラとスピーカー,マイクの付いたガジェット系メガネ」と言ったイメージを抱くのではないだろうか。発表時には,筆者も同じ印象を受けた。しかしMetaは,「Metaスマートグラスこそが,スマートグラスなのだ」と主張する。
 その論拠は,比較的高度なネットワーク連携機能と,先述したMeta AIとの連携機能をMetaスマートグラスから利用できる点にあるのだ。

 Metaスマートグラスを,Bluetooth経由でスマートフォンに接続していると,「Hey Meta!」のウェイクワードに続いて,Meta AIに対して音声で指示を行える。スマートスピーカーに,「今日の天気予報を教えて」と呼びかけると天気を音声や映像で表示するような動作はもちろんのこと,より自然な言語で高度な質問が行えるというのだ。

音声でMeta AIとやり取りしているイメージ
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 Metaスマートグラスに対するMeta AIの統合は,2024年内を予定しているとのことで,現時点では未対応だ。
 発表イベントでは,Meta AIのプロトタイプ版が体験できたが,ごく限られたテーマでの質問を英語で行えた。筆者も「アメリカの○○代大統領の名前を教えて」と質問したあとに,「その前とその次の大統領は誰?」というような,代名詞を駆使した文脈理解前提の質問をしてみたが,Meta AIはちゃんと正しい答えを返してきた。「撮った写真を『WhatsApp』でおじいちゃんに送って」というような,複雑な音声コマンドにも対応できるという。

 Metaによると,Meta AI実装後のMetaスマートグラスでは,内蔵カメラが捉えている映像に対して,「これは何か」といった質問をできるようになるというから興味深い。たとえば「目の前にある建物は何?」と言った質問に,答えを返せるわけだ。

 映像表示はできないMetaスマートグラスだが,ユーザーが見ている情景についてAIに質問することで,これまでのスマートグラスとは一線を画したシナジーが期待できるかもしれない。たとえば,観光地でのガイドをAIにしてもらったり,博物館や美術館の展示物の説明を行わせたりもできるだろう。
 さらに,カメラで捉えた情景から,AIに現在位置を推測させる「Visual Positioning System」(VPS)を実現できれば,GPSの電波が届かない屋内の経路案内も行えることになる。先述した専門家AIと組み合わせれば,業務用途にも使えそうだ。夢は広がる。

Meta AI統合後は,Metaスマートグラス内蔵カメラが捉えている情景に対する声での質問も可能になる
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Metaスマートグラスの通信はスマートフォン連携が必須


Metaスマートグラスのポテンシャルを最大限活用するには,専用アプリ「Meta View App」の活用が不可欠
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 繰り返しになるが,Metaスマートグラスに映像表示機能はない。よって,高度な使い方をするには,専用スマートフォンアプリ「Meta View App」と連携する必要がある。Meta AI連携機能を使うにも,スマートフォンへの接続は必須だ。

 Metaは,Metaスマートグラスで電話(音声通話機能)ができると説明しているが,本製品に4G/5Gの携帯電話通信機能はない。MetaスマートグラスをBluetoothでスマートフォンに接続しているときには,通話に使えるというだけだ。要は,スマートフォンとBluetooth接続した完全ワイヤレスイヤフォンでの通話と同じ仕組みである。
 逆にいえば,スマートフォン経由で通信するので,携帯電話網やWi-Fiネットワークなどを使って,「LINE」や「Facebook Messenger」といったアプリによる音声通話ができるわけだ。

 Metaスマートグラスは,音声コマンドを使ってMeta AIを利用できるが,こちらも基本的には,MetaスマートグラスとBluetooth接続したスマートフォンを介して,クラウド側のAIとつながる。
 余談だが,Metaスマートグラスで撮影した写真や動画のスマートフォンへの転送は,Bluetooth接続に限定されるようだ。

 Metaスマートグラスにおける目玉機能である,撮影中の映像をInstagramやFacebookでライブストリーミングできる機能も,Meta側に確認したところ,Bluetoothで映像と音声をスマートフォンに伝送するという。ただ,Bluetoothの通信帯域幅は最大3Mbps程度なので,フルHD解像度の30fps映像を伝送するには,少々つらそうに思える。
 詳細は不明だが,おそらくはBluetooth+HSモードを使って24Mbpsの伝送帯域を確立すると思われる。Bluetooth+HSモードは,Bluetooth 3.0以上で導入された高速通信(High Speed)モードで,データ転送に無線LAN規格「IEEE 802.11」を流用するものだ。
 アプリを介したスマートフォンとの接続に,ほとんどBluetoothを使うにもかかわらず,わざわざWi-Fiの機能をMetaスマートグラスに実装した理由が,なんとなく見えてくる。

 なお,Metaに確認したところ,MetaスマートグラスのWi-Fi通信機能を使って,直接Wi-Fiアクセスポイントに接続して通信することはできないそうだ。MetaスマートグラスのWi-Fi機能は,Bluetooth+HSモードを利用するためのもの,と考えてよさそうだ。

Metaスマートグラスで撮影した写真を共有している様子
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メガネ型スマートフォンは実現するのか?


Metaスマートグラスをいち早く体験できてご機嫌の筆者
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 さて,筆者もイベント会場でMetaスマートグラスを着用してみたが,装着感は,普通のメガネと変わらなかった。かけた時の見映えは,「少々,メガネのテンプルが太いかな」と思うくらいで,普通のメガネをかけているのと装着感は変わりない。レンズ枠の左右にカメラやLEDがあるので,観察力のある人には「ガジェット系メガネかな」くらいには気付かれそうだが。

 フレームは,Ray-Ban伝統のスタンダードフォルム「Wayfarer」と,新デザインの「Headliner」の2種類をラインナップしている。Wayfarerはレンズ部の大小が選択でき,大モデルは公称重量が約50.8g,小モデルは約48.6gとのこと。Headlinerは1種類で,重量約49.2gだ。
 フレームのカラーバリエーションは6色で,レンズの種類はサングラスタイプ,偏光レンズ,度なしレンズ,度付きレンズ,調光レンズの5種類から選択できる。Metaによると,これらの組み合わせにより,全150種類以上のカスタマイズができるとのこと。

左のフレームがWayfarerで,右がHeadlinerだ
画像集 No.024のサムネイル画像 / Metaが開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta Smart Glasses」は,メガネ型スマートフォンの未来を感じさせるアイテムだ

 バッテリー駆動時間は,さまざまな機能を活用して4時間程度。バッテリー充電時間は50%充電に約22分,100%充電に約75分かかるとのこと。

 映像表示機能や携帯電話系通信機能がないので,Metaスマートグラスは,「メガネ型スマートフォンの理想形」には,まだ遠いところにあることは否めない。
 しかし,ユーザーが見聞きしているものをライブ放送したり,SNSに投稿したり,あるいは,それらについてAIに質問できたりといった体験は,理想形に近づいているなという手応えを感じた。今はとにかく,日本での発売を待ちたい。

画像集 No.026のサムネイル画像 / Metaが開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta Smart Glasses」は,メガネ型スマートフォンの未来を感じさせるアイテムだ

MetaのMetaスマートグラス日本語公式Webページ

レイバン公式ストアのMetaスマートグラス製品情報ページ(英語)


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