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[TGS 2016]SIEJAプレジデント・盛田 厚氏の合同インタビュー。国内市場におけるPlayStationの展開はどうなっていくのか
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印刷2016/09/21 21:04

インタビュー

[TGS 2016]SIEJAプレジデント・盛田 厚氏の合同インタビュー。国内市場におけるPlayStationの展開はどうなっていくのか

 2016年9月15日〜18日まで開催されていた東京ゲームショウ2016の会期中,ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアのプレジデント盛田 厚氏に合同インタビューという形で,国内市場におけるPlayStationの展開の話を聞くことができた。PlayStation 4 ProやPlayStation VRなど,旬の話題が盛りだくさんなので,その内容をお伝えしよう。

画像集 No.002のサムネイル画像 / [TGS 2016]SIEJAプレジデント・盛田 厚氏の合同インタビュー。国内市場におけるPlayStationの展開はどうなっていくのか

「東京ゲームショウ2016 プレイステーションブース」公式サイト


――さっそくですが,国内におけるPlayStation Vita(以下,PS Vita)の売れ行きはいかがでしょうか。

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SIEJAプレジデント・盛田 厚氏
盛田 厚氏(以下,盛田氏):
 昨年,「Minecraft」を発売したとき,とくに“子ども層”に向けてPS Vitaを大きく普及させることができました。ただ,イベントに来る子ども達にアンケートを取ると,Minecraftを持っていなかったり,PS Vitaを買ってもらっていないという子もまだ結構いますね。

 イベントに来場してくれる子の数を考えれば,PS Vitaには潜在的なユーザーがたくさんいると思います。なので,PS VitaとMinecraftないし「ドラゴンクエストビルダーズ」のキャラバンというのは,これからも続けていきたいと考えています。

――今後は子ども層にも力を入れていくのでしょうか。

盛田氏:
 子ども層へのアプローチというのは,すごく重要なアクティビティの1つだと考えています。とくに,子どもの頃からコントローラを使って,それで遊ぶことに慣れ親しんでもらうというのはとても大切なことだと思います。

――先日のカンファレンスで,子ども向けのキャラクターを創出するという話もありましたよね。

盛田氏:
 ソニーグループの中にはたくさんのグループ会社があるので,その人達と連携することで,なにか面白いことができるのではないかと思い,チャンレンジしてみようというのが,あの発表の意図です。

――ハイエンドユーザー向けの製品として,PlayStation 4 Pro(以下,PS4 Pro)が発表されましたが,実際にどれくらいのユーザーに受け入れられると思いますか。

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盛田氏:
 すでにPS4で遊んでいる人で,さらにハイエンドなものを望んでいる人や,PCゲームのユーザーですとか,4Kのテレビを買おうとしている,あるいは持っている人達ですね。やはり,ハイエンドのゲームを楽しみたいというユーザーがターゲットになると思いますし,そういう人に受け入れてもらえると思います。

――新型PS4はいかがでしょうか。

盛田氏:
 日本で揃えたかったタイトル,あるいはユーザーが待ち望んでいたタイトルが9月以降に多く控えているので,そういったタイミングも合わせてマジックプライス(※)だと思っています。

※普及の進む価格

――ハイエンド向けを求めているというのは,ゲーム開発者にも当てはまるのでしょうか。

盛田氏:
 よりクオリティの高いゲームを作るというのは,PS4 Proで可能になると思います。

――PlayStation Now(以下,PS Now)がPCに対応したり,フォワードワークスというスマートデバイス向けの事業を展開したりという動きがありましたが,SIEJAにとってPCとスマートデバイスはどういう存在になっているのでしょうか。

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盛田氏:
 ゲームによるエンタテインメントを楽しんでもらうという意味からすると同じなので,やはりゲームを生業にしている会社としては,市場の大きいところには何かやったほうがいいのではないかというのはあります。

 PS NowをPCに対応させることで,PlayStationを持っていなくてもPlayStationの体験を味わい,それを広げることができますからね。フォワードワークスについては,スマートフォンという日本では非常に大きな市場に,我々のノウハウを持ってゲームを提供してみたいという考えですね。

――PlayStationという大きな根幹があって,そこからいろいろなプラットフォームに広げていきたいという感じですね。

盛田氏:
 そうです。ゲームは,できないことができるから楽しいのであって,やっぱりそれができるのってコンソールゲームならではの事だなと。最高の楽しさを提供できるのはPlayStation,というのは忘れてはいけないと思っています。

――夏に開催したPlayStation祭の手応えはどうでしたか。

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盛田氏:
 子ども達が集まってPS Vitaで「Minecraft」を遊んでくれたりと,イベントという意味ではすごく盛り上がりました。見て楽しい部分をどう作り上げていくかというところが,これからの課題だと思っています。

――スマートフォン向けタイトルにSIEのIPを入れていくような動きはあるのでしょうか。

盛田氏:
 具体的に言えることはないのですが,我々が設立したフォワードワークスで,楽しめるものが作れればと思っています。

――それは移植ではなくて新規に作るという感じですか。

盛田氏:
 いろいろな可能性があると思いますけど,せっかくやるからにはPlayStationの人達が作るとこんなに楽しくなるって思われるくらいのことはやりたいですよね。

――PS VRでゲーム以外のサービスは考えていますか。

盛田氏:
 VR自体がいろいろな可能性を秘めているので,VRでやると楽しいことはできるだけVRで実現したいですね。我々としては,ゲームの楽しさを伝えるというのは絶対にやらなきゃダメだと考えています。なにより,すべての家庭がPlayStationを持っているような状態を目指していこうとなると,VRはそれを実現するための良いテクノロジーなんです。本当にいろいろなコンテンツが来てくれるように,あるいは作れるようにしたいと思います。

――今後のPlayStationビジネスの展望はどうでしょうか。

盛田氏:
 特定のハードウェアがどうこうではなく,トータルのPlayStation拡大を目指したいと思っているので,ハイエンドのユーザーのところをPS4 Proで拡大し,新型PS4で値下げを待っていた人達を含めて横に拡大していきたいです。子ども層にはPS Vitaを持っていただきたいですし,そこにVRを投入してゲームの世界を広げていきたいですね。

――ありがとうございました。

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