［TGS 2014］あなたもゲーム実況ができる。東京ゲームショウ2014のニコニコブースでゲーム実況を体験してきた

　東京ゲームショウ2014のニコニコブースで，「ゲーム実況」が体験できるという展示が行われている。用意されたゲームをプレイして，その様子がニコニコ生放送で配信されるという内容だが，ゲーム実況で超有名になった人が出現するなど，とくに欧米では注目されている分野でもある。というわけで，さっそく体験してきたので，その模様をお伝えしよう。肩の力を抜いて読んでほしい。


　実を言うと筆者は「ゲーム実況」に憧れていた。いや，ユーチューバーの「PewDiePie」（ピューディパイ）が，ゲーム実況でものすごいお金を稼いでいるというニュースを読んだからとか，そういうわけではあるようなないようなムニャムニャという感じだが，そんなゲーム実況が体験できる展示が，千葉・幕張で開催中の東京ゲームショウ2014（以下，TGS 2014）で行われていたので，とりあえず体験してみた，という話だ。


　体験イベントが行われているのは，TGS 2014のニコニコブースで，ここではニコニコが主催するインディーズゲームコンテスト「ニコニコ自主ゲームフェス」に投稿されたゲームの紹介のほか，ゲストを招いたステージイベントなど，ニコニコらしいいろいろなことが行われており，ゲーム実況体験もその一つというわけだ。

　ゲーム実況を体験したい人は，そのへんにいるスタッフに声をかければオッケーよ，という比較的簡便なシステムが採用されているが，ニコニコ生放送で顔出し中継されてしまうので，それがちょっと恥ずかしいという人もいるかもしれない。まあ，生放送なので，いつまでも残るわけではないですが（会員向けのタイムシフト視聴は可能）。
　それに，ブースの中には女の子とかスタッフとかもいるので，初めてという人でも安心だ。

　よーし，オレが日頃鍛えた得意のFPSの腕前を全国津々浦々に紹介してやるぜ，と思ったが，実況に使えるゲームはあらかじめ3種類用意されており，そこから1つを選ぶという形で，残念ながらその中にFPSはなかった。
　というわけで，仕方なく筆者が選んだのは，「運べ！ 荷物！」というブラウザゲームで，使用するキーは前進，後退，ブレーキだけというたいへんエコな構成になっている。ただ，荷車を引っ張るトラックには慣性がついており，ブレーキをかけても急に止まらなかったりなど，あれれ，これ，結構難しいかも。と，そんな感じで，さっぱりうまくいかない。


　とはいえ，よく考えたらゲーム実況は，超テクニックを見せるものではなかった（そういうのもあるけど）。いかに，視聴者のハートをぐっとつかみ，約3000万人のファンを獲得するかというところに力点が置かれるべきだろう。ちょうど，右目の調子が悪くて眼帯をしており，そこをパートナーを務めてくれた係の女の子に聞かれたので「コスプレです」と答え，もうこれは大爆笑モードでどっかんどっかんだぜと思ったものの，タイムシフト視聴でコメント欄を見ると，たいしてウケていなかったというオチだ。ああ，楽しかった。


　それにしても，Amazonがライブ配信サイトの「Twitch」を買収するなど，最近注目されているゲーム実況。出始めこそ，ややグレイなところもあるという印象だったが，最新のコンシューマ機にゲーム映像を手軽にアップする機能が用意されるなど，とくに欧米ではすっかり市民権を獲得した雰囲気だ。メーカーも，自社製品のプロモーションにゲーム実況映像を積極的に使うなど，これから伸びる分野かもしれない。

　ゲーム実況体験は約10分程度で終了するというお手軽なものなので，幕張メッセに足を運んだ際は，ニコニコのブースに立ち寄って体験してみるのもいいかもしれない。筆者はすでに，「PewDiePie」になるという野望はすっかりあきらめているが，もしかすると，これでゲーム実況に目覚めて，そのうち日本の「PewDiePie」に，なーんてこともあるかも。

4Gamer「東京ゲームショウ2014」特設サイト