ガチャ確率操作などを受け，Webzenの代表が韓国国会の証人喚問に。一方でNEXONのサッカードリームマッチや，KRAFTONのインド市場での勝利など明るい話題も

　韓国ゲーム業界が年末を迎える前に，サッカーゲーム好きなユーザーとサッカーを愛するファンにとって，嬉しいビッグイベントが開催された。NEXONが，往年のサッカースターを招待したレジェンドマッチ形式の「NEXON ICONS MATCH」を開催し，大盛況のうちに終了したのだ。
　また，インド市場で絶好調の「BATTLEGROUNDS MOBILE INDIA」（KRAFTON）は，1日の売上高の最高値を更新し，インド市場に確実に根付いた。かつて，一度はサービス終了という暗礁に乗り上げたが，再リリース後，以前より多くの人気を集めている。

　一方でWebzenは，キム・テヨン代表が国政監査の証人として出席し，個人情報流出や確率操作など，問題となった事件についての立場を明らかにした。最近の韓国では，ユーザーの権益を保護するための運動が広がっているが，ゲーム会社代表の国政監査証人出席は，多くの話題を呼んだ。

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みんなハッピーなイベント「NEXON ICONS MATCH」の，成就から終了まで

　この8月から10月までの2か月間，韓国のゲーム界とサッカー界は大騒ぎだった。サッカー界のレジェンド選手たちが，「NEXON ICONS MATCH」のために韓国に集まったからだ。

　NEXONは，韓国でサッカーゲーム「EA SPORTS FC ONLINE」と「EA SPORTS FC MOBILE」をサービスしている。2012年から12年間にわたってサービスを続けられているゲームの，ユーザーへの感謝を込めて，今回のイベントを企画したとのことだ。「ICONS MATCH」と名付けた理由は，サッカーの歴史に一線を画した伝説的な選手で構成されていて，まさに「icon」（象徴）とも言えるクラスだからだ。


　今回のイベントは，攻撃陣のFC SPEAR（槍）と守備陣のSHIELD UTD（盾）に分かれて対決する，独特な形式で行われた。FC SPEARには，ドログバ，カカ，デル・ピエロなどが（監督：アンリ），SHIELD UTDには，ファーディナンド，ヴィディッチ，ピルロなどが（監督：カンナヴァーロ）それぞれ参加。バロンドール受賞者6人を含む，豪華メンバーが集結した。
　チケットは，「FC ONLINE」イベント参加者向けの1万6000席が販売後10分で，一般向け4万8000席が販売後1時間で完売し，選手たちが大会前日に仁川国際空港に到着したときは，多くのファンと取材陣が集まった。なおイベントの渉外費用は，約100億ウォン（約11億円）に達したとのことだ。

　注目されたのは，試合前の「FC ONLINE」における両チームの総選手価値の差だ。FC SPEARが約205兆ウォン（約27兆円）で，中でもシェフチェンコが約57兆4000億ウォン（約6兆3千億円）と最高額を記録。一方のSHIELD UTDは約35兆7000億ウォン（約4兆円）で，ヤヤ・トゥーレの17兆7000億ウォン（約2兆円）が最高額だった。

　2日間のイベントは，オンライン生放送の累計視聴者数約360万人，最高同時接続者約27万人を記録，MBCのTV中継視聴率は3.5％を記録し，ユニフォームやマフラーなどの関連グッズも完売した。
　このイベントの成功を受け，NEXONは今後も同様のイベントの可能性を示唆しており，人気レジェンド選手との新たな企画に，早くもファンの期待が高まっている。会場に掲げられた「ICONS MATCH　次は誰と一緒に来ますか？」という横断幕からも，次回イベントへの意欲が感じられる。
　「FC ONLINE」と「FC MOBILE」のユーザーたちは，次はどのレジェンド選手がゲームから現実の世界に“招聘”されるのか，今から心待ちにしている。

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KRAFTONの「BATTLEGROUNDS MOBILE INDIA」で，一日の売上高が最高値を更新

　KRAFTONがインド市場に投入した「BATTLEGROUNDS MOBILE INDIA」（以下，BGMI）が，ダウンロードと売上の両方で上昇傾向にある。一度サービスを停止したものの，2023年5月にサービスを再開した「BGMI」は6000万ダウンロードを記録し，市場復帰に成功し，様々なイベントに支えられて人気を維持している。


　市場調査会社のSensor Towerによると，「BGMI」は2021年の初リリース時に比べ，2023年の再リリース後，より多くの人気を集めている。累計売上の60％に相当する部分が再リリース後に発生したもので，特に今年初めから続いたゲーム内イベントが大ヒットを記録，売上の積み上げに貢献している。

　そのイベントは，2024年1月に行われた「サイレントエージェントセット」イベントと，4月に行われた「イグニス × スーツ」イベントで，デイリー売上は，イベント前と比較してそれぞれ2倍と1.5倍に上昇した。また，今年7月のサービス3周年記念イベントのときには，デイリーの売上が2.5倍に跳ね上がり，それも話題となった。
　そして7月4日には，発売後の最も高いデイリー売上である63万ドル（約9500万円）を記録し，新たな歴史を築いた。

　KRAFTONが，インド市場の「BGMI」で上げた売上実績は，「BATTLEGROUNDS MOBILE」IP全体で見ても，米国に次いで2番手の割合を占めるほど高い水準だ。「BATTLEGROUNDS MOBILE」IPの総売上比率は，米国が20.4％で1位，インドが10.8％で2位，サウジアラビアが7.4％で3位となっている。
　これこそが，KRAFTONがインド市場において，ユーザー満足度と参加度を高める方向性を掲げてゲームサービスを持続してきた結果であり，アプリ評価は4.3と，競合作に比べて大きく先行している。今後のさらなら飛躍に期待が高まっているといえるだろう。

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国政監査に出席したWebzenのキム・テヨン代表曰く「正常なサービスのために努力した」

　去る10月21日，韓国の国会で行われた2024年度政務委員会の国政監査で，Webzenのキム・テヨン代表が証人として出席した。力クォン・ソンドン議員が，個人情報流出と確率操作，サービスの一方的終了における問題なぞ，数々の事案と関連して“証人”として申請したためだ。
　これに対し，キム代表は国政監査の席に証人として出席し，物議を醸す部分について答えた。

　まず，クォン議員が「Webzenがゲームサービスを一方的に終了し，終了直前までゲームアイテムを販売したのは，あり得ないことだ」とし，「ユーザーがいなければ，ゲーム会社はどのように存在するのか」と反問した。
　これに対しキム代表は，「ゲームを終了するまでは正常にサービスをするために努力する。点検をする過程でそのような部分が発生した」と言及した。

　次にクォン議員は，「発表と異なり，アイテム獲得確率は149回まで0％で，150回から0.1％しか増加しなかったことで，ユーザーの不満が多い。農産物で言えば原産地を騙したようなもので，典型的な詐欺行為だ」と指摘し，確率操作は詐欺ではないかと尋ねると，キム代表は「もし操作したのであれば，詐欺だと言えるだろう」と明らかにした。

Webzenのキム・テヨン代表(出典-国会TV)

　次にクォン議員は「ユーザーの個人情報が中国に流出するように契約が結ばれている。中国国家情報法によると，中国政府が要求すれば，個人のすべての情報を中国政府に提出することになっている。中国政府が望む場合，個人情報が勝手に閲覧されたり，使用される可能性があることを知ってこのような契約を結んだのか」と質問した。
　これに対しキム代表は，「私たちが提供する情報は，大韓民国の法令と約款，そして多くの開発会社の事例を参考にしたものだという認識であり，個人情報を提供する部分に関しては，一般消費者が考えるような情報は移転されないようにしている」と述べた。

　クォン議員は，公正取引委員会の委員長に該当部分について調査が進行中かどうか尋ね，委員長は「調査は進行中」と明らかにした。クォン議員が「急いで調査して消費者の不満がないように，気になる事項を詳細に説明できるようにしてほしい」と言及し，委員長は「そうする」と明らかにした。（著者：パク・サンボム，ザン・ヨングォン）