2017/09/04 18:01

6. さらに上を目指すために

 ファーストステップガイドでは,本作の基礎となる知識を伝えてきたが,ここでは対戦における知識を備えたプレイヤーがさらに上を目指すための実戦を絡めた練習法や,モチベーションの高め方を伝授していく。
 とくに実戦を絡めた練習は,反省点を見つけやすく.自分のスキルアップを図るにはうってつけのものとなっている。ぜひ本稿の練習法を踏まえて,ひとつ上のプレイヤーを目指してほしい。

対戦後は,トレーニングモードやリプレイシアターで反省会の時間を設けよう。やみくもに対戦するだけでなく,試合の反省点を改善することが上達につながるはずだ
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6.1.トレーニングモードの活用

 攻め方の基礎や守り方の基礎でも活用したトレーニングモードだが,ここではより実戦向けに練習するための活用方法のいくつかを紹介しよう。

コンボ&セットプレイ
 トレーニングモードをコンボやセットプレイの練習に活用しているプレイヤーが多いと思うが,ヒットする状況を加味していないプレイヤーも少なくないはずだ。相手のくらい状況や自分のテンションゲージなどはプレイするごとに変化する。さまざまな状況を想定したコンボやセットプレイを用意しておこう。

例・ソルのけん制の主力遠Sがヒット
ソルの主力けん制のひとつである遠Sは,ヒット時にHSにつなぐのが基本だが,ここからの選択肢は状況を加味して選ぶ必要がある
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・テンションゲージを50%所持
赤色ロマンキャンセルからバンディットブリンガーにつなぐ。操作が容易かつ,状況も不問でヒットする。ソルのもっとも簡単なけん制からのダメージソースだ
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・テンションゲージが50%未満
HSからグランドヴァイパーにつなぐ。ただし相手が立ちくらいかつ,先端ヒット時にはつながらないことがあるため,しゃがみくらい時に狙っていくなど,状況を絞って使用していこう
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 セットプレイを練習するときには,トレーニングモードの設定を“ランダムガードかつガード自動切り替えをする”に変更しておくのがオススメだ。ヒットorガード,崩れるタイミングなどでその後の行動は変化する。トレーニングモードで状況ごとの判断力を身に着けておこう。

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対戦相手のガードが崩れるタイミングは,相手の選択肢やガード技術によって変化する。ランダムガードで練習をしておけば,さまざまな状況に対応しやすい
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 ほかにも本作には,一撃必殺技につなぐコンボなど,限りなく状況が限定される連続技も存在する。一度にいろいろな連続技やセットプレイを練習する必要はないが,動きが馴染んできたら徐々にやれることを増やしていこう。

決着条件を満たした状態での一撃必殺技を絡めたコンボも当てられる条件は少なからずやってくる。状況ごとの最適解を常に意識し,練習して実戦に備えよう
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確定反撃
 無敵技や硬直の長い攻撃をガード後や空振り後にこちらの反撃が確定することを“確定反撃”と呼ぶが,本作ではさまざまな状況で確定反撃を決められる状況が存在する。確定反撃はトレーニングモード内のレコーディング機能で相手の動きを記憶させ,それを再生することで,反復した練習が可能だ。確実なダメージにつながる要素なので,しっかりとトレーニングモードで練習しておこう。

・レコーディング機能の使い方
 レコーディング機能は,L3ボタンとR3ボタン(アナログスティックの押し込み)の2つのボタンで記録と再生を行う。記録する場合は,L3ボタンを押し込むことで,記録スタンバイ→記録中→スロットに保存と順番に移行し,記録した動きはR3ボタンを押し込むことで再生される。また,記録は3つのスロットに保存でき,複数の動きをランダムで再生することも可能だ。

L3ボタンで記録,R3ボタンで記録した動きを再生できる。対策を練るうえで必要不可欠な機能なため,有効活用していきたい
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ポーズメニューの“記録と再生”の項目で,記録するスロットを3つまで指定ができる。ランダムを選択すれば3つのスロットのうちいずれかが再生される
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ソルのヴォルカニックヴァイパーは同じ位置でガードした場合でも,S版,HS版,ダッシュ慣性付きで大幅に着地位置が変わってしまう。スロットに3つ記録してランダム再生すれば,より実戦的な確定反撃の練習が可能だ
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S版は手前に着地
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HS版は裏側に着地
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ダッシュ慣性が付いたHS版は裏側の離れた位置に着地

 また,直前ガードすることで確定反撃となる攻撃も数多く存在する。直前ガードで減少するフレームはガードした攻撃のレベルに依存し,地上直前ガードで2F〜4F,空中直前ガードで6F〜8F減少する(詳細は基礎データ一覧に記載)。当公式攻略サイトのフレームデータの硬直差と照らし合わせて確認しよう。

スレイヤーのKマッパハンチなどは直前ガードすることで確定反撃になる代表的な技のひとつ。相手キャラごとに直前ガードをするポイントを絞って練習しておこう
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被セットプレイ対策
 トレーニングモードでは自キャラのコンボやセットプレイの練習だけでなく,相手キャラクターのセットプレイをレコーディング機能を使って記憶することでその対策を練ることができる。相手キャラクターのセットプレイのレシピを覚える必要があるが,これは後述するリプレイシアターを併用して練習するといいだろう。

強力なセットプレイを凌ぐには選択肢を把握しておくことが必要不可欠となる。状況が分からないセットプレイは放置せずにトレーニングモードで対策を練ろう
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トレーニングモードの小ネタ

 トレーニングモードでは,ポーズメニューの最上部にポジションリセットがあるが,コントローラのタッチパッド,もしくはL3R3ボタンを同時に押すことでもポジションリセットが可能となっている。また,ポジションリセット時に十字キーかアナログスティックを左右のいずれかに入力すると開始位置を画面端のどちらかに指定できる。
 ポジションリセットを多用するトレーニングモードでは,ひん繁にお世話になる便利機能なので覚えておこう。

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十字キーもしくはアナログスティックの入力でポジションリセット時に開始位置を指定できる。左右入力で画面端,ニュートラルなら画面中央からスタートだ
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6.2.リプレイシアターの活用

 本作には,対人戦の試合を記録しておくリプレイシアターの機能が搭載されている。自分の対戦動画を客観的に見ることで普段気付けない反省点を発見することも少なくないだろう。ここでは試合で注目すべきポイントをピックアップして紹介しよう。

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ダメージを与えているポイント
 立ち回りのけん制や対空,セットプレイ,暴れなど試合中にダメージを取っているポイントは多岐に渡るが,注目すべきはコンボ選択が最適であったかという点と,ダメージを与えた後の状況だろう。とくにセットプレイが勝ちにつながりやすい本作は,コンボ後にセットプレイに持ち込める連続技の締め方を意識していきたい。

ダメージを与えているポイントは勝ちにつながる重要なシーンだ。大きなダメージやダウンを奪うコンボ選択をできているかなど,しっかりと確認しよう
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暴れやリバーサルヒット時のコンボも重要なポイント。リスクを背負ってする行動のため,ダメージが取れるときは最大リターンを狙っていきたい
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ダメージを取られているポイント
 ダメージを与えているポイント以上に重要となるのが,このダメージを取られているポイントだろう。とくに注目したいのはダメージを取られた原因を探るという点となる。暴れてはいけないポイントで暴れつぶしをくらった,対空を狙ったら対空ずらしから手痛い反撃を受けた,ガードが間に合う飛び込みに対して無敵技を撃ってしまったなど,反省点の見つかる状況は少なくない。
 ひとつひとつの選択肢を見直して,より適切な行動を選択できるよう復習しておきたい。

ダメージを取られているポイントはもっとも反省すべき部分のひとつだ。こちらの選択肢に誤りがなかったか,体力やゲージ状況も加味して復習しよう
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セットプレイの攻防
 大きなダメージソースに成り得るセットプレイも対戦動画で注目したいポイントだ。トレーニングモードの項目でも記述したが,自分が仕掛けるセットプレイの成功率が極端に低かったり,相手のセットプレイの仕組みが分からない場合は,トレーニングモードを活用して復習し,修正するといいだろう。

択一攻撃が通らない場合は,自分の癖を読まれている可能性も高い。リプレイを見直して自分の攻め方の傾向を検証するのも面白い
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6.3.インターネットで対戦動画を探す

 対戦格闘ゲームはプレイの幅という意味では非常に自由度が高いジャンルのゲームとなるが,ひとりで上達しようとするとどうにも思考が固まってしまい,柔軟な発想が出にくい傾向にある。そんな時に役に立つのが自分以外のプレイヤーの対戦動画だ。
 本作は有志による対戦動画,トッププレイヤーが集う全国大会の動画などが数多く出回っている。自分と同じキャラクターを高い練度で操るプレイヤーの動画は見て参考にする部分が多いだろう。がむしゃらにプレイを重ねるのも悪くないが,時に“見”に回り,動きを研究することをオススメしたい。

格闘ゲームは,自分ひとりの攻略では思考が固ってしまい,成長が止まることも多い。トッププレイヤーの動画を参考にして,自分のプレイに取り込める部分を探してみよう(画像は,EVO Japanプレ大会「賽」より)

6.4.プレイに対するモチベーションを維持する方法

 対戦格闘ゲームを遊ぶうえで,プレイに対するモチベーションの維持は必要不可欠となる。とくに大人数で対戦するゲームと違い,対戦格闘ゲームというジャンルは全責任が自分にかかってくるため,勝ち負けの結果がモチベーションに直結しやすい。そして残念なことに格闘ゲームが好きで遊んでいるが,勝てないためにモチベーションが下がり,辞めてしまうプレイヤーも少なくない。
 モチベーションを維持するには,目先の勝ち負け以外の場所に目標を立てるのもひとつの手だ。ここでは小目標と大目標の2つの例を挙げて紹介していこう。

小目標・例
・トレーニングモードで練習したコンボやセットプレイを実戦で決める
・相手にすぐ崩されてしまうため,防御関連のテクニックを実践で試してみる
・対空行動が苦手なので,しっかりと上を見て1試合に1回は対空行動を当てる
・負けた原因をリプレイシアターなどで分析して,次の試合に生かす など

例え試合に負けてしまっても,小目標を立てることで成長を実感できるのが利点。小目標を達成し,試合に勝てた場合は喜びもひとしおだ
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 これらは試合ごとに試せる小さな目標だが,いずれも勝つためには必要な要素となっている。自分ができていないことを細分化し,達成していくことで成長を実感でき,モチベーションにつなげていこう。
 また,小目標だけでなく,もっと長期的なスパンで達成を目指す大目標も大切だ。例としては以下となる。

大目標・例
・小規模の大会で優勝する
・負けている相手に勝ち越す
・ランクマッチの目標段位を決める
・全国大会に出場する など

 小目標と比較すると達成する難度が高いが,あくまでも目指すべき大きな目標という位置づけで決めるといい。また,比較的自分が達成できそうなところで設定していき,達成するごとに徐々に目標を高くしていくのがオススメだ。

EVOのような大きな格闘ゲームイベントで活躍するのは全プレイヤーの夢のひとつだ。ここまでいくと高すぎる目標だが,少しずつ努力していけばいつかはたどり着けるかもしれない
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また,モチベーションの維持にもっとも大切なことはゲームを楽しんで遊ぶということだろう。対戦格闘ゲームはもっとも手軽に楽しめる1対1のコミュニケーションツールのひとつ。勝ち負けに拘らず対戦相手との駆け引きを純粋に楽しもう
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 → 7. 上級者を目指す攻めの応用へ進む
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